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ここからまた新しい1年が始まる。1

眠いし疲れてはいるが、これまで意味がない。

片方の手で頭を掻き、もう一方の手を口に近づけ欠伸をした。

その後、両手をうえに挙げ伸びをいた。

時刻は6時、この時間は早いだろうが今は一人暮らしなのだ。

家事などを一人で行う、実家では自分の通っている学校は遠いのだ。

だから、従姉の夢乃さんが管理人を勤めているアパートで一人暮らしと言うことだ。

キッチンに迎いそさくさと食材の用意をした。

このアパートに来てからもう1年が経つ。親から一人暮らしを薦められた。

あの行動力の良さは流石に傷つくものがあった。自分は邪魔だったのか、そう思ってしまうくらいに。

そんなことを考えながら炊飯器でご飯を炊き始める。その間にテレビを点けた。

点けたところで見たりはしない。ニュース番組をやっているチャンネルに変えた。

見たりしないで聞いているのだ。料理をしながら聞いていると、入学の事がニュースに出ていた。

有名人が有名な学校に行き、会話をしているようだ。

こんなに早くに入学式をやっている訳ではないのだろう。何日か前に撮影した生徒たちに、今年の抱負を聞いている。正月かよ、頑張りたい、やってみたい部活の話とかを聞けよとテレビ向かって伝わることのない様なことを思った。

色々と考えながら朝食が作り終わる。

テーブルに作った料理を並べ食べ始める。いただきます。

番組の予定表を開きながら、今日やるアニメ、新アニメか何かを見る。

外では車がちらほら走っている。自分はこんな時間が好きだ。THE普通の日常ってな感じで。

朝食を食べ終わり、勉強机にむかいシャーペンやらを取り出した。

春休みが終わったのにまだ課題が終わっていない、なんて事ではない春休み中の課題は少ないからすぐに終わってしまった。今やろうとしているのは予習と言うところだろうか。やることがないから普段この時間は、勉強か読書をしている。

「2年ってこんなのやるんだ。」

実際やってみると難しい。暇しかないため、下校後は勉強をする事が多い。まあゲームだってするし、読書だって勿論している。

勉強をする事が多いのは、時間の使い方だろうか。

ゲームにしろ読書にしろ帰ってすぐにやる。その後、飽きたかのように急に止める物だろう。

そうすると必然的に暇になってくる。やることと言っても勉強しか無かったから、やり始めたらそれが習慣として定着していた。自分どんだけ暇なんだよ。

その成果なのか成績はトップの方だ。

理由がそんなのじゃ無かったら、自分を褒めてるくらい暇だし独りなのだ。

まあ一人でいることが悪いって事ではない。何でも一人で出来るなんて凄いことだし、だがその一人は、ひとりであって独りではない。常に孤独であるのも悪いことではない。だが悲しいなんて思うのは、常にその孤独である俺だけだろうか。

こんな暗い様なことを考えながらの勉強は、集中が出来ない。

「勉強は諦めるか。」

教科書をしまい読書をする事にした。

本の内容は青春ラブコメだ。俺には程遠い『物語』を見ている。そこに自分をのせて。

案外内容は良かったため、読みふけっていた。

時間はいつもより少し遅れてしまっている。だが別段急ぐ訳でなく用意をする。

アパートを出ると自分と同じだろうか、高校生たち数名が話をしながら登校している。

「おはよ~」

明るくまだ少し眠たげな挨拶がかわされた。

「おはようございます。」

この人名前は平田夢乃(ゆらたゆめの)。このアパートの管理人と従姉である。

「今日はゆうちゃん良いことがあるかな~」

別に自分は夢乃さんに学校ではボッチである事は言っていない。この人は優しいから、きっとよくリア充がかわすように『今日も1日頑張るぞー!』とかの意気を高める感じの奴なのだろう。

「そうだと良いですね。」

だがわかっていても、苦笑いをしながら他人事のようにかつ愛想のない返答をしてしまった。

「行ってきます。」

「行ってらっしゃい。」

だが夢乃さんは、そんなことにには気づいてないのかはたまた気にしていないのか、いつも通りの明るい対応でいてくれた。


「おはよー」

つい後ろを振り返ってしまった。別に俺に言った言葉ではない、だが反応してしまうのはボッチの習性なのか、分かっていても行ってしまう。

それにそこにいるのは挨拶を交わしている女子達だけではない。

犬の散歩をしてる人や小学生とかだって楽しく話をしながら登校している。

「昨日のお面ライダー見た?」

「見たよ。めっちゃかっこ良かった。」

お面ライダー!?名前からして地雷臭しかしないのだが、かっこよさゼロだろ。お面ライダーてww

だがやはり差が有るのだろう。こうやって朝から会話を交わしている中がいるのに俺は独りである。

その静けさから、小鳥の囀ずりがまた聞こえてきた。

小鳥でさえなん羽と会話?を交わしているのに自分はいつまでも独りである。

そんなどうでもいいことを思いながら学校についた。

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