プロローグ
あぁ、今日も学校か···
4月2日月曜日の朝。
気だるげにベットから体を起こした。
片手で頭を掻き、もう片方の手で口をおさえながら欠伸をした。
今日は入学式、別に俺が入学するっていう訳ではない。ただ、また高校生活の1年が始まるということで起きたばかりなのに疲れが溜まってしまった。
もし、この俺がこの高校生活が充実しているならこんなことは無いのだろう。
だがそんな充実することなんて無いのだろう。
自分-宇津木友人はいつから独りだったのか。
名前に友人なんて文字が付いている割にそういった関係の人少ないし、そもそもそんな人いないし、友達がいない。そんなん言ってしまえば恋人(彼女)なんかはもってのほか。
だから入学式は嫌いだ。みんなそこから発展していく。
小学·中学とは人数も何もかも違う。あの時はいた友達だっていないのかもしいれない。だからなのか、新しい人たちと接するという好奇心(?)というのがあわさって話をしていき自分との共通点を無意識ながら探していき、そんな奴らと友好関係を築いていくのだろう。
俺はそれを失敗した側だ、昔からだからなのか高校に入って友好関係を築くのに失敗をしても、それが辛いとは思わない。一人で何とかして一人で解決していく。
だが悲しいとは思ってしまう。一人で何とかして一人で解決している、それは成功したと言えるだろう。
じゃあ友好関係は?そうだ俺はそれを失敗した。きっと高校に入ったら友達と呼べる奴らが出来るのだろう。そんな···いや普通の事だろう。新しい友達をつくりたい、その考えは誰もが持つ。リア充だけでなくとも、この俺の様に友達のいない人たちも。
小鳥の囀りが聴こえてくる。カーテンを開くと、そこには満開の桜が咲いている。
こんな日常的なことでさえ今思っていたのと重ねると疲れが増してくる。