魔王のひみt(ry
やべえよ…一か月はやすぎぃ…。
「魔王の中に二つの命があるだとッ!?」
少し知りたいが正直どうでもいいと思い
わざとらしい言い方をしてしまったなんて言えない…!
「……あー…一応聞かせてくれ。」
「わかりました。」
…数年前、魔王(ウザい方)が現役だったころ、死期がちかづいたので、後任となる魔王候補があつめられ、
その魔王候補どうしで戦った。その中でもずば抜けて強かったのが今現在の魔王である。
さっそく魔王(ウザい方)はその魔王候補を正式な魔王と任命したが、
あまりにも積極性がなく、魔王には向いてないんじゃないか、などと幹部には噂されていたが、
魔王(ウザい方)は強さが一番という判断で決定を押し通したそうだ。
そして…魔王(ウザい方)は死んでしまった。
……だがしかし、魔王(ウザい方)は魂のみになって帰ってきてしまい、そのまま現魔王の体に宿った。
「なんで帰ってきちゃってんだよ…。」
「ちょっと心配になっちゃってさぁ!…ていうかそこの魔物クン、なんか短くなかった?もうちょっと感動的でドラマチックな展開があったと思うんだけどなぁ…。」
「あ、そういうのいいです、面倒くさいんで。」
「さいですか…。」
まじで長くなりそうだから勘弁してほしい。
魔王が落ち込もうと俺には関係ないもんねー!!!
魔王がいままさにそこで床にめり込んでいようが俺には関係ない。
俺は…何も見ていない…。
「で、魔王の人格はどうやって切り替わるんだ?」
「精神的ストレスが限界を迎えた時に切り替わるようになっているそうです。」
なるほど、なるほど、へぇー。という感じで魔王の方を向くと、
床にめり込んでいた魔王がスッと立ち上がり、こちらを向いた。
「すいませんでした。タケルさん。説明は…先代の方から聞けましたか?」
「え、だれ…。」
コワい!なにこの人!頭がおかしくなったのかなーっと不思議に思っていると、
「ああ、現在の魔王です。積極性がないほうの。あ、先代から私のこと聞いてましたか?」
「あ、そういうことですか。その話なら聞いてます。でも自分のことしかはなしてなかったんで、俺のこと早く知りたいんですけど…。」
「わかりました。すこし待っててください。」
そういって魔王はそこにいた魔物からいままでの話の概要を聞いていた。
…やっと自分のことが聞けそうだ。はぁ…。
…まてよ…?魔王の中身が切り替わったってことはさっきの魔王(ウザい方)の精神的ストレスが限界に達したってことだよな……。
意外に豆腐メンタルなんだな…魔王(ウザい方)。
いらん知識が増えてしまった……。