死神になってしまいました\(^o^)/①
前回の後書きでネタバレをしてしまいました、すいません
異世界転生します、ハイ
……ずいぶんと長く、眠っていたきがする。
瞼がすごく重い。
「(…ん?なんかおかしいぞ…?)」
背中に柔らかい感触がある。
「(これは…ベッドか?)」
「(…ちょっとまてよ…?俺は屋上から落ちて死んだはず…。まさか…助かったのか…!?そしてここは!病院のベッド!)」
希望に満ち溢れて自分は目を開けた。
するとみえたのは、病院の白い天井ではなく…ドス黒い色の天井だった…。
「(!?なんだここは…!病院…じゃないよな。どうみてもなんか禍々しいし…)」
よく耳を澄ませると遠くから声が聞こえてきた。
「まだ起きないのか!肉体の再生は済ませてあるんだろ!?」
「肉体の再生自体は済んでますが…一部の機能が停止しており…もしかしたらこのまま目覚めないかも…。」
「冗談じゃない!あんなに頑張って女神共のもとから魂を盗んできたのに!殺されるところだったんだぞ!もうやだよぉ…」
そんな会話が聞こえてきた。
「(聞いたかぎりでは、上司と部下の会話に聞こえるが…ん?声が近づいてくる…こっちに来る!?)」
よく意味のわからない会話だったが、とりあえず逃げなきゃいけないと思った。
自分は昔から厄介事に対する敏感さは異常といっていいほど、いい。だからなんとなくわかる。これは嫌な予感がする。
だが、さっきから体が上手く動かない。
「(どうすればいいんだ…!これはもう巻き込まれるしかないのか!?)」
少し諦めムードになっていたが、だんだんと体に感覚が戻ってくる。
「おぉ…?いけるぞ…!よし、逃げよう!」
すぐさまベッドから飛び起きた。よく部屋を見ると、壁や天井の色は黒いが、部屋にはベッドが数台並べられており、雰囲気は病室だった。
「とりあえず、速く逃げないと…外にでよう!」
危機感と使命感に突き動かされ、病室の扉を開けた。
「よし!このまま外…へ…!?」
希望に満ちた顔をしていたが、一気に表情が青ざめる。
目の前に、ごっつい鎧を着て、頭には角を生やし、凄い悪役顔の大男が立っていたからである。
「結局巻き込まれるのか…俺は…。」
絶望していると、目の前の大男は目をうるうるさせながら、大声で叫んだ。
「やっっっっと起きたああああああああ!よかったよ俺どうなるかと思ったもん!よかったあぁあぁ…。」
男はついに泣き出した。そして
「あ…。」
と、一瞬素になったかと思ったら、男はすぐさま床に膝をつき、腰を折り、頭を床につけた。どう考えても土下座だった。
「えーっと、どういうこと…?」
とりあえず聞いた。するとこんな返事が帰ってきた。
「えー、えーっとですねー…。ハイ、一から説明させて頂きます…。」
「お…お願いします…。」
なぜか丁寧な口調で返され、こちらもつい丁寧になってしまった。
というかギャップが凄い。
「私の名は、魔王といいます。よろしくおねがいします。」
「へ…?」
唐突に告げられ、どう反応すればいいかわからなかった。
良い子のみんなは自殺なんてしないように!