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カメの上にうさぎ

作者: 昼月キオリ
掲載日:2026/02/27

舗装された2本の道。

カメとうさぎはそれぞれ違う道へ行き、ゴールを目指していた。


ぴょんぴょんぴょん。


うさぎはあっという間にゴールを終えてカメのいる道へ向かいました。


「カメくん、私もうゴールしたから競争はもう終わったのよ」


「僕はこっちの道に行きたい」


のそのそのそ。

カメが見上げているのは道のない森でした。


「こっちに道なんてないの、あるのは森よ」


「それでも行きたいんだ」


目をキラキラさせながらカメがそんな風に言うものだから

うさぎはなんだかワクワクしてきました。


「私も行く」


「いいよ」


二匹は森を進んでいきます。

カメはのそのそ、うさぎものそのそと真似をしてみます。


「カメくん、本当にゆっくりだね」


「僕はカメだから」


「でも、しゃしゃしゃっ!って早く走ってるの見たことあるよ」


「それは敵がいたらだよ、いつもあんな風に走っていたら疲れちゃうよ」


「早い方が良いと思うけどなー」


そんな話をしながら歩いていると途中でうさぎは疲れてしまいます。


「私、疲れちゃった」


「君はさっき沢山走ったから仕方ないよ」


「早く進みたいのになぁ・・・」


そう言って岩の上にちょこんと座ります。


「じゃあ僕の背中に乗るといいよ」


カメはのそのそ歩きながら言います。


二匹はまた進み始めました。


うさぎはその間、絶え間なくおしゃべりし続けてはカメがうんうん、と相槌を打っています。


カメの上にうさぎ。


しばらくすると開けた場所へ辿り着きました。


そこには美しい大きな桜の樹があります。


「カメくん、ここまで運んでくれてありがとう」


「君の方こそ、楽しいおしゃべりありがとう」


二匹は仲良く花見をすることにしました。


「綺麗だね」


「うん」


桜の花びらがひらひらと宙に舞い、

二匹を温かく包み込むのでした。

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