響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のパーカッションパートのオーディションはどのようにおこなわれたのか? ⑤
オーディション方法その一。
全楽器を全員がおこない、それぞれの楽器で一番の部員を選び出す。
一見するとありそうだが、これはおそらくない。
理由。
圧倒的に時間がかかる。
十一人が最低七つの楽器を演奏する。
これをやっていたら、パーカッションパートのオーディションで一日を費やしそうである。
楽器に順位付けがされることになる。
たとえば、シンバルとティンパニーがともに一番だった部員をティンパニーの担当とした場合、シンバルはティンパニーよりも格下の楽器と思われかねない。
パーカッションパートのパートリーダー井上順菜は多芸多才であり、多くの楽器で一番になりそうだ。
そのような場合、どのように選ぶのか見たい気もするのだが。
オーディション方法その二。
卒業で穴が開いた楽器、あらたに必要となった楽器を。前回のコンクールに参加していない部員に担当させる。
すでにコンクールメンバーに選ばれている者を残しながら、さらに底上げができるので良さそうに思えるが、北宇治高校では採用されていない。
そういえる理由。
全国大会で、ティンパニーの奏者が変更になっているのだが、関西大会までティンパニーを担当していたのは前年からティンパニーを担当していた部員だから。
つまり、この二番目の案は不成立ということになるわけである。