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ここに来てどれ位になるだろう。
着ていた服の丈はもう短くなり、手足も大分出てしまっている。食事は3日に1回、7日に1回なんて事も少なくない。そのおかげか、腹回りなどは破ける事なく当時の服のまま着れているのが幸いだ。
お母様と同じプラチナブロントの髪は、汚れで薄い茶色になり、柔らかく白かった手足は硬く黒ずんで、
お父様譲りの紫の瞳は、もうずっと木の器に入った濁ったスープや、吹き抜けから流れ落ちる水鏡では確認をする事も出来ていない。
あの日――
血を流し重なり合い倒れている両親を卑下た笑みを携えた男が見下ろしていた。
その男はお父様の双子の弟、ジェイク叔父様だった。
『……ジェイク、叔父……様?ど、どうして……』
「おぉ、可愛い姪のアンジェリカではないか!母親に似て美しい顔をしてるな。お前は、私の娘のレミリアと同い年だったな。今10歳か……あと6年程したら母親と同じ社交界の華や妖精だと持て囃されたであろうな?だがしかし、そうはならない」
叔父様は、ニヤリとその笑みのまま、私を見定めた