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地下世界へようこそ

「おはよう。ベチトス。」

そう木が生い茂る森林公園の中にあるカフェテラスにやってきた女性に声をかける少女、兎鯽がいた。

「あら、今日は森林公園かしら?昨日は海の家だったけど。」

ベチトスと呼ばれた女性は辺りを見回しがながら言う。

「バレたか。」

「そりゃあバレるわよ。ここまでのルートは一緒だもん。しかも太陽の位置が違うわ。あれはどう見ても北に太陽があるわね。」

「えぇっ!?本当に!?……ほんとだ関数間違えた。森林公園だから太陽なんかろくに見ないだろって過信しないでしっかり確認しとけばよかった。」

兎鯽は机を眺めながら指先で叩く。

「あーあ調整しとこ。ところで珈琲いる?チベット産の豆。昨日収穫だったみたい。まぁ珈琲として飲めるんじゃない?」

森林公園とカフェテリアは消え去り装飾された机は形を変え、花瓶も姿を消す。最後に出てきたのは細かい穴だらけの白い壁だけだった。

「いいわ。私、朝は紅茶を飲むって決めてるの。インド産の茶葉を硬水でいれて、イギリス産のミルクを入れて飲む。これが私のルーティーンよ。」

2人がいるのは神倭大学の情報研究棟地下の立体投影室。ここを兎鯽は毎朝借りて前日に作った風景を投影してベチトスに見てもらう。これが日課であった。

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