表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/16

1


大学の正門の前で晴樹が出てくるのを待っていると、6人くらいの男女の集団がこちらに向かってくるのが見えた。


邪魔にならないところにいよう、そう思い正門の端の方に移動しようとしたとき、楽しそうに話す春樹の声が聞こえた。


私は振り返って春樹!と呼ぼうとしたが、その前に春樹の横を歩いていた茶髪で陽気そうな雰囲気の男性が春樹に話しかけた。

「なあ春樹、お前ってたしか彼女いたよな?なんだっけ、たしか高校で部活が一緒だった静香ちゃん?」


不意にでた自分の名前に私は固まってしまった。え、春樹ってば友達にわたしのこと話してんだ…。胸が少しジーンとなって胸の前で手を握った。春樹はなんて答えるのかな…。


「いや、あいつは彼女じゃないよ。彼女づらされて迷惑してるんだよね。もう1年くらい付きまとわれてる。断ったら何かされるかもしれないし。」


サラっと答えた春樹は風に流れる黒髪を押さえつつ、ため息をついた。


「マジか!あの子ストーカーだったんか!ごめん、春樹の彼女かと思ってたわ!」


「えー、春樹くんストーカーされてるの?こわーい!警察行ったほうがいいんじゃない?」


「絶対行ったほうがいい!何かされたら怖いじゃんね!」


「みんなありがとね。今後どうするかはまた考えるよ。」


春樹たちの会話に私は固まってしまい、その場から動くことができなかった。

そして春樹たちはそんな私に気づくことなく正門から出ていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ