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私は大澤君の腕をほどいて、向き合う体制になった。
「大澤くんはさ、私のこと好き?」
私の問いかけに対して、大澤君は少し詰まった。
私は大澤君の様子を見て、やっぱり、と思った。
「大澤くんが私に側にいてほしいって思うのはきっと、ずっと側にあったものがなくなっちゃったからだと思う。だからね、それは私じゃなくて他の人でもいいんだと思う。」
私の言葉に大澤君は違う、と首を横に振った。
「川崎だから、川崎だから側にいてほしいって思うんだ。川崎以外のやつが隣りに居るのは嫌なんだ!俺以外の奴の側に川崎がいるのも嫌だ…!川崎の隣は俺だけであってほしい。」
私は大澤くんの真剣な表情に少し圧倒されてしまった。いつもこんな表情はしないから…。
「俺、今まで何となくいいなって思った相手に告って付き合ってきたんだ。そのときの彼女が他の男と二人で歩いててもご飯食べててもなんとも思わなかったんだ。でも、川崎は違う!川崎が俺以外の男と二人きりになるのは嫌なんだ。」
ここまで聞いてると、大澤くんは今まで恋をしたことがないんじゃないかと思った。大澤くんが私に言ってるのって、私のことが好きって言ってるようなものじゃないか…。
「大澤君は、私が大澤君以外の人と二人きりで過ごすのは嫌だって思ってるんだよね?」
「ああ、そうなんだ。」
「それは、大澤くんが私のことを好きだからだよ。」
私の言葉に大澤君は少し固まって、ああ、と納得した表情を見せた。
「そっか、これが人を好きになるって事なんだな…。ごめん、知らなくて…。川崎は俺に初恋を教えてくれたんだな。」
蕩けるような甘い表情を見せた大澤君に私は顔が赤くなっているのがわかる。夜でよかった…!顔が赤いなんて見られたら恥ずかしい…!




