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とある機人族の物語  作者: Duten
ハジメ、異世界に飛ばされる
5/99

新たなスキル

 「『メカナイズ』起動。レッグズ」


 俺は無意識にそう言った。


 ギュイーーーーン


 直後、足に水色の光る線が流れる。

 ズボンは前回同様取り込まれ、半透明の青く太い線の下に歯車が浮かび上がる。


 ガキン!

     ガタガタガタガタガタ


 歯車が回り出す。

 そして数秒後、問題無く地面に着地する。


 ガシュッ


 ガタガタガタガタガタガタガタガタ


 歯車がより一層回転をます。

 


 「ふうぅーー。逃げ切れた」

 

 頭を上に向けると、そこにはゴブリンが悔しそうに叫んでいた。

 俺、彼処から飛び降りたんだなぁ。

 衝撃も無いし、足が吸収したのか?

 歯車が高速回転してる。

 無理をしたのだろう。

 

 「でも何故『メカナイズ』を使ったのだろう?」

 

 いや、答えはすでに出てる。

 前にも何度か同じ事があった。

 例えば、ステータ画面の時だ。

 今出してみよう。


 ーーーーーーーーーーーーー


 名前:カイキハジメ Lv1

  種族:機人族

  性別:男

 年齢:16

 MP:50/50

 SP:2

 平均筋力:30

 平均防御力:50

 魔法適性:50

 スキル:恐怖耐性Lv3 空気圧縮Lv1 空気操作Lv1 空気放出Lv2 思考加速Lv1 飛行Lv1 メカナイズLv1

 機械化部位:脳Lv1 足Lv1

 称号:『落下王』


 ーーーーーーーーーーーーー

 

 ちゃんと出たな。

 今俺は意識してステータスを見た。

 でも、一番最初はステータスがいきなり()()()

 そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 勿論まだ不可思議な点は残っている。

 次は『思考加速』の時だ。

 しかも二回だ。

 一回目は着地直前いきなり発動した。

 勿論スキルの使い方を知らない俺には使えない。

 2回目はさっきゴブリンが斬りかかった時だ。

 スキルを使えたとしても俺はあの時それどころではなかった。

 ここまで来れば馬鹿でも分かる。

 そう、()()()()()()()()()()()()()()()()

 まあ、今の俺にはその人物を特定する手段は無いから、しばらく頼らせてもらうけどな。


 それよりも今は今後の事を考えないとだな。

 この世界に魔物がいる事が分かった。

 つまり、元の世界へ帰る手段を探すとなると、戦闘が避けられない状況になる可能性は高い。

 さっきゴブリン相手に負傷した。

 あいつらがこの世界でそこまで強くは見えない。

 これからどの様な奴に出くわすか分からない。

 戦闘手段と逃走手段を身に付けないといけない。

 そして、今一番頼れそうなのがスキルだ。

 さっステータスを観たときにSPがまだ残っていた。

 スキルをいくつか習得できるな。

 という訳で、スキルリスト!


 ーーーーーーーーーーーーー

 

 スキルリスト:

  スタンダード:

   思考加速Lv2

   演算処理Lv1

   瞬発力Lv1

   機動力Lv1

  ユニーク:

   空気圧縮Lv3

   空気放出Lv2

   空気操作Lv2

   飛行Lv2

   

  マジック:

   空属性魔法Lv1


 ーーーーーーーーーーーーーー


 ああ、そういえば何か称号貰ったっけ。

 そこから習得したスキルがなんか変だけど。

 いや、称号自体変だったな。

 確か『落下王』だっけ。

 

 でも『空気操作』は使えそうだな。

 どれ位空気を操作出来るかに限るが。

 

 まあ、この中から選ぶとしたら、やっぱり『瞬発力』と『機動力』だな。

 『瞬発力』で逃げ足も速くなりそうだし、『機動力』で攻撃を回避しやすくなる。

 でも、実の所、このスキルが何処まで有効か分からないんだよなぁ。

 前使ったスキルは全て協力だったからこれにも期待出来るけど。

 まあ、迷っても仕方ないか。

 どうせ他の選択肢など無いからな。

 って事で、『瞬発力』と『機動力』を習得!


 ーーーーーーーーーーーー


 瞬発力Lv1

 機動力Lv1


 を習得します。

 消費SP:2


 よろしいですか?

 ーーーーーーーーーーーー

 

 イエス!


 <<スキル『瞬発力Lv1』を習得しました>>

 <<スキル『機動力Lv1』を習得しました>>


 よし!習得したな。

 じゃあ試そう。

 まずは一回全力で走ってみるか。

 実際、背中は結構痛い。

 でも走る分には問題無いだろう。


 そう考えながら、走る体制を取った。

 そして、全速力で前へ走った。


 ほう、これは凄いな!

 スピードが三倍、いや、四倍位に跳ね上がってる。

 どうやらこれはパッシブスキルの様だ。

 これでゴブリン位なら余裕で逃げ切れそうだな。


 機動力は後で試すか。

 流石に今は試せない。

 それ程の機動力が必要な地形じゃないからな。

 敵もいないし。


 あ、今思ったんだけど、頭痛が引いてる。

 全然気付かなかった。

 少なくともキノコを食べ始めた時にはもう無かったな。

 それだけ腹が減ってたんだな。


 まあ、良いや。

 それよりも、次は『空気操作』だ。

 先ず、どれだけの物か知りたい。

 適当に頭の周りの空気を抜いてみる。


 呼吸が出来ない。

 成功だ。

 使える事が判明したし、これは活用できるな。

 敵を窒息死させる事が出来るな。

 能力もバレる可能性が低いし。

 どれだけの範囲まで有効かは今は試せないな。

 後は実践有るのみ!

 これで少なくとも『空気放出』で毎回吹き飛ぶ事は無いだろう。


 後、空気を抜く事が出来るなら、『空気圧縮』の様に固めてバリアに出来るかも。

 試すか。

 

 適当に空気が固まるイメージをすると、目の前に四角い空気の壁が現れた。

 しかも、どこがバリアの終わりかはっきり見える。

 でも耐久力は分からない。

 また実戦で試すしか無いのか。


 何か喉乾いてきたなぁ。

 あ、そういえばまだ水源確保してなかったな。

 んじゃぁ、探しに行くか。


 

 **********



 数時間後


 全然見つからねぇ。

 今思うと、此処、浮遊島だったな。

 水なんて無いかも知れない。

 参ったなぁ。


 疲れながらも森の中を進んでいた。

 そうしたら、水が流れる音がした。

 川だ。

 

 「水!」


 直ぐに全力で走り出した。

 『瞬発力』があったお陰で早く辿り着けた。

 そして、直ぐに顔を水面に付けその水を飲み始めた。


 「ぷはぁー!生き返るぅーー!」


 満足した表情でそう叫んだ。

 

 「? あれ、何だろう?」


 ふと疑問に思う。

 俺の視線の先には明らかに人工的に作られたトンネルが有った。



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