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とある機人族の物語  作者: Duten
ハジメ、異世界に飛ばされる
1/99

落下

 ヒューーーーーーー


 「う〜ん。どうするか」


 俺は今悩んでいる。

 この状況をどうするか。

 

 ヒューーーーーーー


 俺は今落ちてる。

 何処からって?

 勿論空だ。

 それ以外に落ちる場所なんて無いでしょ。


 で、もう大体五分も落ち続けてるんだが、終わりが見えない。

 下には何も無い。

 遠くに雲が見える位だ。

 しかも距離は分からない。

 横を見渡しても何も無い。


 どうしてこの非日常的な状況でここまで落ち着いてるかって?

 それも分からない。


 まあ、兎に角どうしてこうなったのかを少し思い出してみよう。

 



 **********



 ピピピピ、ピピピピ

 ピピピピ、ピピピピ


 「ん〜、後五ふん...」


 ピピピピ、ピピピピ

 ピピピピ、ピピピピ


     ガチャ


 「ん?...8時....... ! 8時!ヤッバ、寝坊した!!!」

 

 俺の名前は改機(かいき)はじめ。

 ごく普通の高校1年生だ。

 いや、今日から高一だ。

 そして高校初日で遅刻しそうだ。

 ヤバイ。

 

 初日で遅刻は俺にとってほぼ最悪の状況に近い。

 まだ学校も始まっていないのに、第一印象が悪くなる。

 変なレッテルだけは貼られたくない。

 それだけは嫌だ。


 幸い、学校は8時半からだ。

 そして学校は歩いて大体30分の距離にある。

 走ればギリ間に合うかも知れない。

 そこは努力次第だ。


 という訳で俺は大急ぎで着替えて一階に飛び出す。



 「母さん!何で起こしてくれなかったの?!」


 「あらあら〜 私は起こしに行ったわよ、でもね、はじめちゃんが起きてくれないのが悪いのよ」

 

 母さんは「うふふ〜」としながらキッチンに立っていた。

 母さんは美人だ。今年でもう三十八の筈なのにどう見ても20代前半にしか見えない。

 父さんはもうとっくに仕事に出てるだろう。

 だが今はそんなどうでも良いことを考えてる余裕なんて無い。

 急がなきゃ。

 

 「まあ、兎に角、今は何か食べる物をちょうだい。もう学校へ行かなきゃいけないんだよ」


 「はーい、じゃあ、これ、サンドイッチ〜」


 母さんがさっき作ったサンドイッチを渡すと、俺は直ぐに玄関へと走った。

 母さんの作る料理はとても美味しい。

 聞いた話だと昔はドイツでレストランをやっていたらしい。

 そう、僕の母さんはドイツ人なのだ。

 何故レストランを辞めて日本へ来たのだろう。


 よし。靴を吐き終えた。

 急ごう。


 「行ってくるね!」と言って、俺は学校へと全速力で走って行った。


 あ、鞄忘れた。


 急いで戻って鞄を取ると、また全速力で学校へ向かった。



 *****



 学校までの道のりは険しい。

 それは大体この駅前の広場のせいだ。

 いつも人が多くて混んでいて、抜けるのに時間が掛かる。

 でも今日は急がないといけないんだよねぇ。

 頑張って走って行くか。


 

 次々と人の間を抜けて行く。

 もう大体半分は進んだ。

 後少しだ。


 あっちはダメだな。

 お!こっちには人が少ない。少し短縮できるな。

 

 キュッキュと靴で音を出しながら広場をほぼ抜け終わると、嫌な事が起きた。

 予想は出来た。

 こうなるって。

 でも成っては欲しくなかった。

 無茶はするもんじゃないな。


 トッ


 「あっ」


 誰かの靴に足を引っ掛けて俺は盛大に転んだ。

 

 でも、直ぐに異変に気ずいた。

 物凄い風が吹き始めたのだ。

 目を開けると、空から落ちていた。


 「あああああああぁぁぁぁぁぁ!」


 物凄い恐怖と共にその大空を落ちていった。


 **********



 で、今に至ると。


 しかも鞄落としたし。

 一緒に落ちてない。

 なんて一日だ。

 でも何で空から落ちてるかは未だに謎か。

 どうしよう。


 「うわっ!何か出た!!」


 深くこの状況の対策を考えてると、何かが現れた。



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