ん? 世界? 壊せるけど……なんで? 二章改稿なし原文
第二章 何故か決闘
入学(?)九日目。
俺達は、決闘を受けた。……何故こうなった。
まぁまずは、志義野学園特殊科における決闘のルールを確認しようじゃないか。…けっして現実逃避ではなく!
~志義野学園決闘のルール~
・必ず先生立会いのもと行う事。
・決闘の理由は何であれ一切学園側は関知しない。ただし、一度決闘に負けた場合その報復を理由に決闘をする事は出来ない。
・決闘を申し込まれた側は、断っても構わない。
・決闘は、両者同意のルールで行う事。
・これらのルールを破った者は厳罰を与える。
以上が、当学園特殊科決闘ルールだが、他にも、色々細かいルールがたくさんある。今挙げたのは、主なルールだ。
よし、話を戻そう。
俺たち炎纏う破壊の翼は、破義翔、桜葉咲夜、竜尾フェイからなるチーム、『三神の息吹』に喧嘩を吹っかけられた。理由? 表護が三神の紅一点、竜尾フェイを口説こうとした事による。ふざけるな表護の馬鹿。
ちなみに、竜尾フェイは、金髪碧眼の、完璧欧米人な見た目のクォーターらしい。表護の情報なので、信憑性はかなりある。女子の話だし。
客観的に見ると、サラサラの金髪を伸ばしっぱなしにし、短パンと、青い半袖シャツに水色の腰まである長いマフラーを、適当に巻きつけている。足元はコルクっぽい素材のサンダル。かなりラフな感じの少女だった。……胸? そこそこってとこ。
で、どうやら、表護がかなり気持ち悪い迫り方をして、翔と咲夜が突っかかってきたってわけだ。……完全に表護が悪い。
が、喧嘩を売られて買わないわけにはいかないのが俺と鈴で、それを横からはやし立てるのがお調子者で馬鹿で馬鹿で馬鹿な表護である。……自分で厄介ごと持ち込んではしゃぐな馬鹿。
俺達の決闘は、今日の放課後に、小村先生立会いのもと、特別教室(裏)で、行われる事になった。
☆ ★
「で、竜尾さんに何したのお前?」
二時間目の休み時間、俺と鈴は表護を難詰していた。勿論、表護は正座させている。
「何もしてへんって」
指で消しゴムを弾く。
「で、何したの?」
消しゴムは、表護の左耳のすぐ横を抜けて、開いた窓から凄い勢いで飛んでいった。
「な、なんも……してないって?」
何故疑問系。余計怪しいんだが。
鈴が、無表情に右手を突き出し、薄黄緑色の光弾を放った。光弾は、表護の左耳のすぐ横を抜けて、開いた窓から凄い勢いで飛んでいった。
「で、なにしたの? あんた」
引きつった笑いを顔に貼り付けながら、表護が言う。
「何もしていません(←棒読み)」
きっと、言葉のアクセントまで気が回らなかったのか、完全に棒読みだった。ここまで棒読みだと、何か凄い。
俺は、消しゴムをいつでも弾けるようにし、表護に狙いをつけ、鈴は薄黄緑の燐光を放つ右手を表護に向ける。
「「……………」」
で、無言の圧力。さすがにこれだけしたら吐くんじゃないかと思う。何かやましい事があれば。
「ちょ、待って待ってって! ほんまに何もしとらんから」
「本当に何もしてないのか?」
無言で頷いたので、手を下ろす俺&鈴。
もし嘘だったら、後で昼飯とかおごらせよう、と固く心に刻む。
「本当に何もしてないのね? なら、竜尾さんに放課後聞きましょ、狩麻?」
そうだな、と目で鈴に合図して、話を変える。
「ところで表護。お前の能力使えばいいものを、なんで使わねぇの?」
「そんなんフェアじゃないし何よりおもろないやん!」
即答だった。へぇ、意外と純粋、なのか?
☆ ★
放課後になった。
場所は特殊教室(裏)。大きさは、体育館二つくらいで、かなり広い。特殊科の施設なので、地下にあった。
俺達は、いま三神と向かい合っており、間に小村先生がいる。
協議の末、というか、相手が提示したルールは、三人制一対一勝ち抜き戦になった。
つまり、各チーム一人ずつ代表を出して対戦し、負けたチームの代表は下がり二番手が出てきて勝ちチームの一番手と戦い、といった感じだ。勿論戦える奴がいなくなったチームの負け。選手交代は原則できない。
で、俺達のチームは、一番手俺、二番手鈴、三番手表護になった。はっきり言って表護は戦力にならない。
あ、勝負を始める前に聞く事があったんだった。
「竜尾さん。表護に何されたの?」
「ストーカーと押しかけ。あと、フェイのことはフェイって呼んで?」
どこか近くで薄黄緑の燐光が光った気がするけどきっと気のせいだろう。表護が二十メートルくらい横に吹っ飛んでるのもきっと気のせいだ。そうに違いない。
「ではぁ、勝負をはじめますよぉ? 用意はぁ、いらないですねぇ」
適当に距離を取るべく俺は鈴を下がらせ、三神一番手の桜庭咲夜と対峙する。
「壊してもすぐに工事しますのでぇ、存分に暴れていただいて結構ですからねぇ」
咲夜の能力は、幻界の植物男の加護を受け確か植物の成長を自由に制御し、また自由に操る能力……だったか。なかなか手強そうだ。
「ではぁ、試合開始ぃ」
しまらないなぁ、小村先生。
とりあえず、相手の出方を窺うことにするか。
咲夜は腕を伸ばした。身構えたが、何かを蒔いただけ、か?
「さぁ、準備は終わりだよ。狩麻くん、君からどうぞ?」
そういって、男の俺でも分かる美貌にかかる長髪を手ではらう。
能力発動。
相手が仕掛けてこないなら、俺から攻めるか。
右足を勢いよく踏み込みさっき咲夜が何かを蒔いた床を陥没させる。脅威はのぞいておくに越した事はない。
「な、なんて無茶苦茶な…」
えぇい、いちいち髪をはらうな鬱陶しい。切れ!
これで、もう咲夜に攻撃手段はないはずだ。そう、さっき咲夜が蒔いたのは多分草花の種だ。さすがにこんだけ派手に床ぶち壊せば能力で成長させても穴を避ければ届かないはずだ。
今度は何の遠慮も無く咲夜に駆け寄り殴りかかる。が、咲夜がさっき蒔いた種を発芽、急速成長させ俺にぶつけてきた。
太い! 枝の一本一本がドラム缶ぐらいある木だ! 草花じゃなかった。樹木の種を蒔いていたんだ。
木の枝がまさに嵐のように襲い掛かってくる。一本一本の動きはそれほど速くないので、よけるのはさほど難しくない。
でも、太いのと数があるのとで、全然余裕はない。気を抜くとすぐ暴力の嵐に飲み込まれかねない。
「どうだい、僕の能力は。名づけるとしたらこの技は《樹嵐》かな。いい名だろう?」
「ッ! 知るかッ」
樹の枝をはたき叩き殴り蹴り突き折り、樹の枝の嵐を全て弾く。
「……面倒くさい。飽きた」
「はぁ? 何を言っているんだい? 劣勢なのは誰から見ても君だぞ?」
樹の枝を弾きながら近づいていく。
「……面白くない。お前の能力は弱い、咲夜」
それに近づき思い切り殴り飛ばす。折れたな。樹が。
「な、素手で樹を折り倒すとか、無茶苦茶だな、君の能力は…」
もう終わらせよう。咲夜の元へ走り、右手を握りこむ。殴る。
咲夜の顔を目掛けて殴りつける、が何か固いものに阻まれ、てない。そのまま突き破る。樹を防御に、盾に使ったのか。
「無駄無駄ァ!樹ごときで俺を防げると思うなァ!」
気分が高揚していくのが自分でも分かる。
「僕の《樹の盾》を破っただと? そんな馬鹿な!」
えぇい、いちいち騒ぐな鬱陶しい。黙れ。
「とりあえず死ね」
「え? 殺す気? さ、さすがにそれはシャレにならないんじゃないかな…?」
知った事か。咲夜の手前で跳び、殴りかかる。
「セアァァァッ!」
樹の盾ごと咲夜を殴りつける。
その勢いのまま床も突き破り、そこで拳を止める。
床を突きぬいた時に立った砂煙が納まったとき、俺の右拳は床を突き破っており、右腕のすぐ隣には、咲夜の頭があった。
「あれー? クリーンヒットを逃してしまったぞう(←超棒読み)」
なにはともあれ、俺の勝ちだろ。咲夜気絶してるしな。
「勝者琴香くん~」
よし、勝った。鈴に向けてピースサインを出しておく。イエーイ。
能力停止。
俺の能力は発動に制限は無いけど、発動しっぱなしだったら疲れるからな。
「でもぉ、あまり施設を破壊しすぎるのはやめてくださいねぇ? しばらく使用不可になるんでぇ」
……あの、笑顔が怖いです。凄く怖いです。その素敵な笑顔の奥に何を秘めてらっしゃるんでしょうか? ……怖いので聞かない事とする。
「あんまり壊し過ぎるようなら失格としますのでぇ、その辺気をつけてくださぁい」
はい、気をつけることとします。なのでその笑顔引っ込めてください。怖いです。
それは笑顔じゃないです。笑顔の形をした無表情です。さっきから全く顔の形が変わらないです。ずっと笑顔。……もうやめてぇ!
「ではぁ、第二回戦~。琴香君対破義君ですねぇ。はぁい、試合開始ぃ!」
翔の能力は、超能力で言うと、ようするに発火能力だ。つまり、火炎神の加護を受けた、対象物をある程度自由に発火させる能力である。
先に動いたのは翔だった。
っと、能力発動。
「咲夜みたいに先手を譲ってはくれないんだな」
さっき咲夜が発芽させてそのまま放置されている樹が次々と燃え上がる。
「……先手必勝です」
一瞬で俺は火の海に飲み込まれた。
「……どうですか、ぼくの能力。名付けるのなら《焔の海》です」
そういって眼鏡を右手の中指で押し上げる。
「……どうしたんです? 死にましたか?」
焔の海に回し蹴りを放つ。
すると、炎は全て消えた。消火完了。
「……焔の海を、蹴りの風圧だけで消したって言うんですか? まるで化け物ですね」
「あぁ、化け物になる事を望んだからな」
翔は次々と炎を放ってくるが、全て蹴りの風圧で消す。消火消火。
「……では、これならどうですか」
言って手をかざしたのは、俺。
「……動けば、あなたを燃やします。消し炭になりたいのならぼくは止めませんが」
ご自由にどうぞ。
「まるで面白くないな、雑魚が」
床を思いきり蹴りつけ、上に跳ぶ。
「……何をしようっていうんです?」
応答しないで翔の真上まで行く。
「さァ、燃やしてみろよ。ほら」
「……ぐぬぬ」
「どォした。動けば燃やすんじゃなかったのか」
ちなみに、俺は今天井に脚を突き刺して張り付いている。
でも、すぐ降りることが出来るように、つま先を引っ掛けているだけである。けっこーしーんどーい。
Qこの状態で俺を燃やしたらどうなるか。
A翔に落下します。
つまり、そういうことだ。翔が俺を燃やせば、俺が落ちて翔も同様に燃えるからな。
「……そういうことですか。それならば、こっちは《焔の壁》で対抗する事とします」
そういうなり、翔は俺に向けていた手を下に振り下ろす。
と、その手の軌跡をなぞるように炎が延び、俺と翔を隔てる壁になった。
「……これでぼくに攻撃することは出来ないんじゃないですか。目隠しと防御、両方に使えて中々に便利です」
「最後まで面白くないよ、お前。もういいよ俺の勝ちで」
「……自分の負けを悟って強がりですか。言っておきますけど、この壁、少なくとも五メートルはあります」
だからどうした。天井から足を離し、天井を蹴り落下スピードをあげる。
空中で反転し、足から炎に突っ込む。
炎は俺のスピードに伴う風圧で、俺が通るところに丁度道が出来る感じで開ける。
炎を突き破った所で翔と目が合った。
「……本当に化け物ですね」
俺は、跳び蹴りの要領で翔に足から突っ込む。
俺の足が、翔の体を貫いた。
否、俺の体ごと擦り抜けた。
…擦り抜けた?どういうことだ?
「……まぁ、ぼくもそこそこ化け物ですが」
さっき翔がいたのとは別の方向から声がかかる。
刹那、背中に寒気のようなものを感じ、跳び退りながら、体を反転させ声のしたほうに体を向けて着地する。
さっきまで俺が居た場所に、炎が上がっている。
今、確かに殺意というものを感じた。この身を持って。
さて置き、声がしたほうを見る。
そこには、数人の翔がいた。
いや、今も増え続けている。すでに十人を越えているだろう。
「は? 気のせいかな、翔がたくさん見える気がする」
その間も翔は増え続け、最終的には二五人にまでなった。…キモッ!
「……気のせいなんかじゃないですよ。これは、ぼくのいわば必殺技。名を《蜃気楼》って言います。今さっき思いつきました」
……なるほど! さっき俺が貫いたのは、蜃気楼の一つだったのか。それで、全てに合点がいった。
全方向に気を配りながら、この状況を打開する作戦を考える。
が、思い浮かばない。翔が能力を発動させるに連れて、焦りだけが募る。落ち着け、落ち着け俺。
はい深呼吸。吸ってー。
「グェホッ、グェホッ」
「君って馬鹿ですよね。ここで深呼吸なんてしたら炎の熱波に肺を焼かれますよ?」
翔からのじっとりした視線が痛い。
恥ずかしさを紛らわせる為に、とりあえず、蜃気楼の翔を吹き飛ばす。
本物がどれか分からないから、焔の壁内の床を全部踏み抜く。
「はい、せぇー、のッ」
ドガァン!
よし、成功。とりあえず、翔がどれかは分かった。
蜃気楼は全部消え、床とその地面の間のところで、翔と向き合う形になる。
「もはや化け物という言葉もなんかしっくり来ないですね」
「俺は俺だ。それ以上でもそれ以下でもねぇの。じゃあ決着つけますか」
床を支える柱を蹴り付け、翔に飛び掛る。
……後ろで更に床が抜ける音がしたが気にしない。
渾身の一撃を、翔の顔面に当たる寸前で止める。
「降参する?」
「えぇ、悔しいですが僕の負けのようですね。全く反応できませんでした」
能力停止。
「勝者、琴香君~」
っし! 勝った! あと一人!
「ですが」
ですが? …いやな予感がする。
「施設を破壊しすぎです。見なさい、ほら」
確かに、特殊教室は大変な事になっていた。まともに立っていられる床は三箇所、天井や壁にはところどころに穴が空いている。全部俺だな、うん。
あと、小村先生口調変わってます。笑顔に影がついてるんですが。……夢に出る。
「琴香君、君は失格ですぅ。いくら存分に暴れてもいいといったってぇ、限度がありますよぅ。これは壊すじゃなくてぇ、砕くですよぅ」
はい、失格でいいです。俺にはその笑顔に口調チェンジのコンボが一番怖いです。
「え~、三神は竜尾さん、破壊翼は多賀さんですねぇ。準備は言いですかぁ? では、始めぇ!」
鈴とフェイは特殊教室の中央辺りで対峙している。
「なぁ、狩麻くん見てて思ったんやけどさ、狩麻くん、戦う時性格変わってへん?」
そうだろうか。自分ではよく分からない。
「性格変わって変」
「言い切られた! 何? 俺そんな性格変わる?」
表護は、手をひらひらさせ、
「なんや、元気やな」
……気をつかってくれた、のだろうか。表護のくせに、結構気が回るじゃないか。
さて、鈴とフェイだが、俺が思索に耽っている間に、結構激しい事になっていた。
まず、鈴。両手から薄黄緑色の光弾を次々と放っている。
フェイは、その光弾を、水の膜を張って防いでいる。
フェイの能力は確か、幻界の水竜の加護を受け、水を自由に操る能力だ。ただ、この能力の欠点は、
「狩麻くん、見て見て! フェイちゃんが裸やで! あぁ、くそ、水邪魔! ぎりぎりで見えん!」
そう、水を発生させる事はできないのであった。
つまり、能力を常時使用するには、常に水を持ち運ぶ必要があるのだ。フェイの場合、衣類に水を変化させて持ち運んでいるようだ。
ドゴォン
今の音は、鈴とフェイが戦う音ではなく、鈴の光弾とフェイの水の槍が激突した音である。
何に?
表護に。
本当に変態だな、表護。このまま起きてくるな。
鈴は、光弾だけでは水の壁を破れないと思ったのか、薄黄緑色の光を細長く伸ばし、槍のようにして飛ばしている。次弾は体の回りに浮いている。
一方フェイは、今は水の壁で光槍を防ぐだけで何もしていない。
…と、なんか空気が乾いてる気がするな。
「なあ、狩麻くん。今ちょっとフェイちゃんの裸が見えた気がするねんけど、気のせいやろうか」
あぁ気のせいだ、気のせい。それはあれだ、強い衝撃を受けたときに目の端がチカチカするあれだ。
「大丈夫か、表護?」
「何、心配されたーッ? 体? 違うな、何でや? 何で心配された?」
「頭に決まってるだろ」
「さらっと貶されたーッ」
……喚く表護はとりあえず放置して、試合に注意を向ける。
依然、鈴は光弾と光槍を打ち込んでおり、フェイは水の壁でそれを防ぎ続けている。心なしか、フェイの水の壁が分厚くなってる気がする。
しかし喉が渇くな。
数で押し切ることにしたのか、鈴は光弾を撃つ回転数と数を増やす。
と、その時、水の壁が真ん中に収束し、荒れ狂う竜巻になった。
「っな! 無理無理無理無理! 防げないから!」
あぁ、さすがに鈴でもあの竜巻は防げないのか。
フェイの周りにも最低限の水の膜が張ってあるし、これはもう鈴の負けだろうか。
しかし、明らかにフェイの操る水の量が最初の頃より三倍くらいになっている。
「どう、多賀さん。さっきから、空気が乾燥しないかな?」
乾燥…。喉が渇く…。フェイの水の量が増える…。
そうか!
「空気中の水分か!」
鈴と異口同音に声が被る。
なんだ、簡単なことじゃないか。フェイは鈴の攻撃を防ぎつつ空気中の水分を集めていたのか!
「そうだよ。行けフェイの《水竜巻》!」
止まっていた水竜巻が動き出す。かなり早い。
「ちょッ、無理! 防げない! 負け、あたしの負けでいいからッ!」
フェイの竜巻が霧散し、フェイの周りにあった水の膜がフェイの服を作る。
「やたっ! フェイの勝ち!」
誰に向けたものか、ピースサイン。
「勝者、竜尾さん~」
あぁ、鈴が負けてしまった。どうしよう。これはもう俺達の負けだな。だって表護だし。
「ではぁ、第四試合、竜尾さん対佐々木君、試合開始ぃ」
フェイと表護が地面に立ち向かい合う。……床?そんなもの、とっくの昔に無くなっちまったぜ。
後半は実は書きあがってなかったので、書き下ろしです。




