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ん? 世界? 壊せるけど……何で?  作者: たしぎ はく
一章 ~班分けをしよう~
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四時間目:班の構成員……。


 でもまだ、白髪悪魔女子が悪い奴とは限らない。そうだ、ポジティブシンキングだ俺。


「全班発表しましたねぇ? ではぁ、席を班ごとに変えますぅ。廊下側の前から順番になりますのでぇ、ちゃっちゃっと並び替えてくださいねぇ?」


 俺は、廊下側一番後ろの席に陣取っていたので、前に移動する。


 一番前の席は、部分赤毛に取られていたので、二番目に座る。


 で、白髪悪魔女子は、俺の後ろ。今更ながら、二番目に座ったことを後悔する。だって怖いし。後ろに悪魔系だぜ?


「全員移動しましたねぇ? ではぁ、班名を三人で考えてくださぁい。別にぃ、無くても構いませんが

ぁ、班名がぁ、一斑二班とかだとぉ、面白くありませんからねぇ? それではぁ、今から少し時間を取りますねぇ?」


 可愛らしい白の腕時計を見ながら言う小村先生。


 小村先生が、言葉を切るのと同時に、前の席の部分赤毛が勢いよく振り向いた。

「なぁなぁ、君、真李(まり)先生にやたらつっこんどった人やろ?…あぁ、自己紹介まだやったな。僕はぁ、佐々木表護(ささきひょうご)言うんや。漢字は、こう書く」


 と言い、部分赤毛こと表護は、紙に字を書いて教えてくれる。ふむ、こう書くのか。


 てか、同じ班の男子がいい奴そうでよかった。


「あぁ、俺の名前は琴香狩麻(ことかかるま)だ。よろしく」

「狩麻くんかぁ、よろしく」


 そこから、表護は急に声を落として小声になり、手を口のはたに当てて言う。


「……なぁ、狩麻くん? この特殊科、可愛い()多いと思えへん?」

「はぁ? 何を言い出すかと思えば!」


 と、表護は驚愕に目を見開き、自分の体を抱きながら、俺から体を離す。


「……狩麻くん、男にしか興味ない人……?」

「違ぇ!」

「……じゃあ、女体フュギィアしか愛されへん人?」

「何でそうなる断じて違ぇ!」

「…え?」

「何で聞き返された俺変なこと言った?」


 一息で言い切る。


「冗談やんか。いやぁ、狩麻くんほんまおもろいなぁ。僕と漫才コンビ組まへん? もちろん君突っ込みで」

「断固組まない絶対に!」

「え~、残念やなぁ、ほんま」


 本当に名残惜しそうな顔をする表護。感情がくるくる変わって面白いな、こいつ。なんか凄く仲良くなれる気がする。


「で」

「で?」


 聞き返してみるが、表護の見ている方向から、何が「で」なのかは分かる。後ろの白髪女子のことだろう。


 アイコンタクトを取る。


「「じゃんけんポン」」


 …負けた。小躍りするなうぜぇ。


 しぶしぶ後ろに振り向き、固まる。


 頬杖をついて廊下の方向を見ている横顔は凄く綺麗だ。


「狩麻くん? なに見とれてんの?」


 後ろで表護がニヤニヤしてるのが分かる。


 分かったよ。やりますって。


「なぁ、俺、琴香狩麻っていうんだ。君の名前はなんていうの?」

「……(びくっ)」


 怖がられた? この娘に? ……人見知り?


「……多賀鈴(たがりん)


 ぼそっと、告げる。多賀さんか。覚えておこう。美人だし。


「多賀さん」

「鈴でいい」

「鈴」


 あ、こっち向いてくれた。綺麗だな、凄く。





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