表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/135

観劇②

 場面は冒険者ギルドになるようだ。金髪のレオを名乗る男優、イケメンが冒険者ギルドに入ると喧騒が起こる。


「おい、あれが切断の」「ああ、あの翡翠の剣でずんばらりだ」「あの悪名高い冒険者のイルボーを」「しっ。あまり声をだすな。目を付けられるぞ」「俺もあの一瞬を見たはずなんだ、なのに剣閃が見えなかった」「俺もだ」「やばい冒険者じゃねえか」


 レオは冒険者ギルドを見渡していった。


「メリエンヌ。もう一人パーティーメンバーを加入させるぞ何か強大な敵が現れたとき、当面は俺ひとりが対処する。そのときにクーデリカとマリアンヌを任せられる剣士がほしい」

「わかりました」

「勧誘は俺に任せておけ。冒険者流の勧誘方法ってやつを見せてやるよ」


 レオは座っている銀髪のイケメン男優に近づいていく。


「おう。そこの弱っちい新米冒険者、俺のパーティーメンバーにしてやるからついてこい」

「なんだと。私が弱いだと。あまり無礼を働かない方が身のためだぞ。さもないとこの場で切ってしまうぞ」

「無理無理。お前、俺より弱いから。この場では邪魔だ。表でやろうぜ」

「いいだろう。口から出た言葉は戻せぬと知れ」


 こんな感じだったか?もっと温和な感じだったと思うが。


 銀髪男優が剣を構えると、レオは木剣を構えた。


「木剣を取り出すとはなんのつもりだ」

「貴方が弱いから、翡翠の剣は必要ありませんってことだよ。いっただろ、弱いお前を俺のパーティーメンバーにしてやるって。どうせ打ち合うつもりもないしな」

「大怪我を覚悟するんだな」

「覚悟はいらないよ。俺は傷つかないし、お前を傷つけない。ただの模範演技になるよ」

「いくぞ」


 華麗な剣戟を交わし合う二人。そしてとうとう剣を弾かれた銀髪男優は膝をつく。


「参りました」

「おう、お疲れ様。鍛錬の成果が見られる真っ直ぐな剣だったぞ」

「ありがとうございます!」

「俺が最強の剣士だから、最強の座は無理にしても、俺がお前を世界で二番目に強い剣士に育て上げてやる。だから俺のパーティーメンバーに入れ」

「はい!よろしくお願いします師匠」

「師匠はやめろ。ため口でレオと呼べ。お前は?」

「ライです」


『こうして出会った四人は冒険へと向かうのです』


 アナウンスが入るんだ。自国の皇子を勝手に劇の題材にして怒られないだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ