ホワイト警察
ガラの悪い冴えない男が探偵になる!
そんな男が探偵になるまでの物語
某年某日某所、三段腹の冴えない男は法務局や警察署を行き来していた
まだまだ小さい飼い猫の面倒も見ながらだが分の空き時間もないくらい申請書類作りに奮闘していた
書類は小さな探偵事務所を立ち上げる為のものであった
男は少々ガラは悪いが決して筋の通らない事もしなければ、財布が落ちててもすぐに警察署に届けたり、真っ当な人間であった
探偵になる理由も、身内が離婚していてその際何処どこの怪しい興信所に家庭を滅茶苦茶にされ、証拠写真というのも怪しいものを突きつけ小さな子供達がバラバラにされるのを間近で見ていたからである
この手の怪しい探偵は実は結構いるらしく、でっち上げるにもお粗末ないったい誰が写ってるかわからない写真を高額で取引したり夫婦やカップルを別れさせる輩もいると聞く
そんな野郎には絶対ならない!いくら浮気調査が主な収入源でも俺はこんな連中にはならん!
そう、男が描いてるのは漫画やドラマに出てくるハードボイルド兼本当に人助けメインの探偵なのだ
男は昔から母親の教育方針で、「他人が見てない所で、良いことをしなさい、だけど人が見てない所で悪い事をする人間は最低だよ」という教えを愚直に守っていた
ガラは少々悪いが不器用で何より人情がある男であった
おまけに真面目だけど運がないので他人が居酒屋の前で喧嘩してる場所に出くわして仲裁して反社会派の人間と間違われたり、ガラの悪い車に乗ってるのでパトカーに止められる事も度々あった
ある日の晩、友人のバーで顔にも似合わないノンアルコールのスムージーを飲んで帰る時に猛スピードで追いかけてくるパトカーに止められた
すれ違った時に追いかけてくる事を男は予感していた
パトカーから降りて来たのは1人は眼鏡の冴えない男とひょろ長のハーフっぽい顔立ちの男達であった
ナンバープレートが曲がってたから声かけさせてもらいました、と言うがその車は行政書士立ち会いのもと行政書士と陸運事務所で付けたナンバープレートなので問題ない主旨を説明すると、今度は車をくまなく漁り始めた
何もない事がわかっても謝罪もなければ国家権力をフルに使い、おそらく昔いじめにあってたタイプに見えた
半グレや反社会派の人間を見分けられないのはそういうところだ、今や暴対法が成立した事により本職はおとなしくしていて何もしないが、今度は半グレに指定●●組とか●●グループと勝手に名を付けてマークをしているらしい
そんな事より、男は人生初の探偵事務所をど素人の分際で立ち上げようとしていた
そう、奴は探偵経験は一切ない、しかし持ち前の情熱でどうにかなる!と安易に考えていたのであった
それが今からたち込める暗雲に気づく由もなかった
某日、約束の日に警察署を訪れる男
しかし、担当の生活安全課の警官は現れない
アポを取ってはその日はいないと帰される、それが嫌がらせだとも知らずに男は警察署に何度も何度も通い、ようやく探偵事務所の許可を取った
しかし、安易に探偵などをやろうにもやった事がないので一切マニュアルがわからない
仕方ないので何か計画を練って仕上がるまで形になるまでそのままにしておこうと男はほったらかしにして、バイトで得る収入で生活を補った
ある日、一本の電話が男に入る
●●県警の●●という名の男だった
色々聞かれて、どうやら探偵事務所の書類の不備があるとの事で急いで男は書き上げ警察署に届けに行った
やたら態度がでかい警官だったが、これも探偵業のためだと男は我慢した
しかし、その探偵業の免許は一年足らずで取り上げられた
どうやら男のガラが悪すぎて警察の監視対象になってたらしく、反社会派か半グレだと勘違いしたようだった
それも毎年探偵をしてるか立ち入りで監査をするという圧力をかけられ意味もわからないまま探偵事務所の権利(許可証)を返す事にした
一方メディアではその時、あるアーティストが惜しまれつつ芸能界を引退すると記事が出ていた
歳は同い年だがまさに光と影、アーティストでも一流の芸能人でもあり億を稼ぐ彼女と底辺を生き警察にいい顔をされない男
俺がいったい何をしたんだ…
TVに出る彼女を見て境遇の違うあまりの己の情け無さに涙する
この話はフィクションかもしれないし本当かもしれません
推理してみて下さい(含み笑い)




