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宿屋
とある城下町 小さな宿屋がありました
その宿屋の前に年の頃は三十手前という若い男が
着ている服装が如何にもみすぼらしい
元からそんな色ではなかったはずですが
もう長い年月 日に当たり雨に打たれて風にさらされて
黒い色が羊羹色になってます
客「すまんが」
亭「へい、おこしやす」
客「しばらく滞在したいが」
亭「有難うございます。どうぞお泊りを」
客「この城下町は風光明媚で なかなか景色の良い処が多いな
名所古跡も数多くある。
う~ん 四、五日と思っているが
事によっては十日余りになるかもしれん
そうなれば金をそれなりの金額先に預けておく方がよかろう?」
亭「いいえ こんなつまらない宿屋
お勘定は旅立ちの時纏めていただけたら結構でございます」
客「ああ 左様か 儂は食べ物の事はとやかく申さん
酒だけは良いものを用意してほしい」
亭「へい こんな吹けば飛ぶような宿屋ではありますが
お酒だけは上酒を吟味して用意しております」
客「それは結構だ しからば厄介になろう」
亭「どうぞ おあがりを」
そういうと二階の部屋に上がっていきます




