第27話 a Returnee
先生から少し遅れてくるように言われた
ヒーローは遅れてくるもんでしょ?なんて言われたら即座に否定したいけど先生の言う通りにした。
遅れて来いとは言われたが授業には遅れるなって事だろう
つまり朝のSHR(short home room)朝学活ってやつですね
コレに少し遅れて来いって言ってるんでしょう!
しっかしどうやって遅れようか。
いっつも鍵当番俺だったんだよな……w
珍しく図書室なんてものに寄ってみるか!
俺が好きそうな本があるかも知れないしね!
俺が好きそうな本ってのは部類からすると通称ラノベ。
ライトノベル。
ココは最高の空間かと思わされるぐらい静かで、そしてこの圧倒的な本の数っ!!!
SA〇は今売ってある最新巻まで揃ってる。他にもたくさん!!!
それらを手に取り、近くの椅子に腰掛ける。
それにしてもココは凄いな、こんな早くから開いてるんだなと時計に目をやる。
7:50。
なにがなんでも早すぎたかw
いや、なに。久しぶりの学校だったからルンルン気分で来ちゃって気が付いたらこんな時間だったのよw
それに驚くのは開いてるのにも驚いたが先客がいたって事なんだ。
ただし図書室は憩いの場ではない、話しかけるのも野暮というもの。
それに彼女もまた本の世界に入り込んでそうだ、割り込みはよろしくないだろう。
俺も本の中の世界へ行こうかな。
そして熟読しているとチャイムが鳴り気付かされる
時計は8:30分を示している。
これぐらいかな?職員室に先生でも呼びに行くか。
読んでいた本を元にあった場所に戻し、カバンを持って図書室から出る。
滅多に寄らないからこそ、この体験は実に面白く心地よかった。
コンコンコン。
「失礼します、2年2組の伊達翔楼です。秋月先生いらっしゃいますか?」
すると横からコーヒーを持ってやって来た
<やぁやぁおはよう、元気してたかい?
「はい、ところでそろそろ教室に行く時間ですか?」
<ん?あぁ、そうだね。じゃあ行こうか!
ところで伊達君はこれまでの時間どこで過ごしていたのかな?
「珍しく図書室に寄ってましたw」
<ほう、君は運動に才があると思っていたが文学少年だったとはな!
「言っても読むのは今流行りのラノベっていうジャンルなんですけどねw」
<大切なのはジャンルなどではなく本を読むという行為自体に意味があるのだよ?
「ほ、ほうw」
なんて会話を交わしつつ教室に向かって歩いていく、すると先生はドアの前に立ち止まり、
<少しキミはここで待っていてくれ
???
まぁいいけどw
そして先生はドアを開け教室の中へ入っていく。
すると騒がしかった教室内は多少は声は聞こえるが静かになった
<では!転校生の紹介だ!
入ってきたまえ!
転校生!?!?ww
入れと言われたから入るけど…w
久しぶりの顔ぶれ。
<というのは嘘で、おかえり伊達翔楼君!
みんなが拍手、野次を飛ばしてくる。
なのに何故だろうか安心?とは違うけどそれに似たなにかが俺を包み込み、
ついには涙を流し出した
震えた声で言葉を紡ぐ。
「学業復帰しました!伊達翔楼です」
「これからも変わらずよろしくお願いします」
さらに大きな拍手が。
<さて、伊達くん席は変わらずに君の場所はあそこだよ
そう、グラウンド側の窓際の前から2番目。
そこが俺が事故する前までに座っていた席の場所。
<これはクラスメイトみんなが戻ってきやすいように席替えはしないでおこうという提案があったんだ
なんで…何でこんなにしてくれるんだよ……
クラスメイトの中には俺と喋ったこともないような人、俺がどんなヤツかも分からないのに…なのになんでそこまでしてくれるんだ………。
「ホントに、ありがとう……」
涙が滝のように流れゆく。
「先生、ちょっとトイレ行ってきます!」
先生の反応など気にせずにドアを開け廊下に飛び出る
トイレに行くのはあっているが目的は違う。
1人になりたかったし、何よりも泣いている顔を見られるのが嫌だった。
涙で濡れた顔を洗い、気持ちを切り替えて。
そして教室のドアを開ける
「お騒がせしました!」
そして今までがそうであったように席に着いた途端
SHRの続きが行われた。
1限目の用意をしようと鞄の方に目線を向けるとクラスメイトが俺を囲んでいる。
なん…だと……!?w
質問責めを受けたw
そりゃそうだよな、
入院してる間のLINEの返信は姉さんとあーちゃんにしかしてなかったからなw
この際に喋ったことの無い人たちとの友好関係も築きたいんだが…w
俺への質問責めは時間が解決するだろうと考えていた。
が、チャイムの音が鳴っても気付きやしない、それにしびれを切らしたのか。
「みんな!チャイムが鳴ってるの!伊達くんへの質問は授業のあとにでもして?」
「先生も困ってるし、何より伊達くんがね。」
こればっかりは本当に助かった。
ナイス!クルクルさん!(^^)d
小声で「ありがとう、佐原さん。いや、もう下の名前で呼んでもいい?」
「い…いいけど…」
そう言ってそっぽを向いてしまった。
あれあれ??w
これは俗に言うツンデレと形容出来るものではないのでしょうか??w
ところで俺クルクルさんの名前知らないんだよなぁ…wwww
「なぁ、今日の放課後、空いてる?」
「空いてるなら、ん~そうだな。18時頃にウチの店に来てくれないか?なるべく一人で!」
「授業中にする話じゃないわよ。」
怒られた
「で、でも…。」
「そうね、アンタが呼ぶなんて珍しいし…行けたら行くわ。でも期待はしないでね」
「オッケ~♪」
なぜ俺がいつも帰る時間の間際を狙ったか、キミたちに分かるかな?w
その日の終わりのSHRまでの休み時間
全て質問責めに追われ、いつもより倍は疲れたw
さぁて、久しぶりだなこの道。
いつもこうしてゆっくり歩いていったのが懐かしい。
俺の事故の跡らしきものは残っていたとするならば、恐らくアレだ。
曲がり角とかに設置されているカーブミラーってヤツ ?の足元にある赤いのは俺のだろう。
ってか俺なにしてんだw
自分の事故の跡を探すとかサイコパスかよw
そして着いた
【喫茶店:あるぺじお】
そのドアノブを握り、感覚が。
記憶がフラッシュバックしてきた。
そして目を瞑りドアを勢いよく開ける
パァンパァン!
クラッカーのヒラヒラが頭にかかる
するとそこにはリハビリステーションで会って以来の懐かしい顔が…。
ダメだなぁ…w
今日は泣いてばっかりだわw
絶対仕掛けてくるとは思ってたのにやっぱり無理だった。
俺にはこの人達の顔、見えるだけで安心するんだ。
親の顔のような、そんな優しい、心の暖かい人達の集まり。
ホントに誰もが俺を子供のように優しくしてくれるんだ…
また朝のデジャブかも知れないが涙ぐんだ声で俺は呟く
「ただいま、あるぺじおの見なさん。」
「伊達翔楼もとい、しょーちゃん戻りました!」
「そして…これからもよろしくお願いします!」
そう言い放って俺は頭を深々と下げた。
涙が床にポツリポツリと落ちて行く
すると俺上体が起こされ、その体を包む。なにかが。
これは…はたまた懐かしい感触だ……
「おかえり……しょーちゃん。」
あーちゃん……
ただいま…
そして余計に俺の頬を伝う雫は勢いを増し、次々とカーペットに落ちていった。。。
今日で丁度私の高校はテストが終わります!!!!
勉強なんかしてません、してるのは提出課題のみですよっ!
最近ハンドスピナー買ったんですよ、某フリマアプリで。
楽しいっすねコレw
手持ち無沙汰の時に回したらなんか凄い快感がw
え?私だけですか?嘘ですよね?いや、絶対同士はいるはずですっ!
そう!bluetoothのキーボードも買ったんです!
これ、すごいですね!
それだけです、ハイw
そう言えば今日12月12日は小学校の時からの友人の誕生日でした!
お祝いメッセージでも送ります(o・ω・o)




