第26話 ただ変わらぬモノ
もちろん俺がリハビリする事は病院の誰も知らない。はず。
俺が部屋に居ないと分かり、ここだと推理したであろう某看護師さんが来た
止められた。でも止めない。
<ちょっと…!?先生呼ぶよ?
「呼ぶんなら勝手に呼んでくれて結構です…」
「でも!俺には戻るべき場所、戻らないといけない約束の場所があるんです…!」
「足がないと行けない場所なんです、だからこの緩みきった足に鞭を打っているんです、そうでもしなきゃ!
この足は俺の体を支えられない!」
看護師さんは何故かスッキリした顔をして
俺に向かい言い放った
<てっきり脱走したのかと思ったよ、そんなに大事な場所に行かないと行けなかったのね。
私で良ければ補助するよ?
「補助は…要らないです……」
「補助に頼ってちゃこの体はいつまでも甘えてしまう、1人で頑張るので、心の中で応援しててください」
俺が人を頼るのを拒んだ瞬間である。
これから変わるんだ。
寝て起きてご飯食べてからの時間はなるべくココにいるようにする。
みんなの応援、努力に応えるために俺は一刻も早くこの病院から抜け出さなければならない。
右半身の状態は俺じゃ到底分からないからそれは薬の効果を信じるだけ。
今は今の俺に出来ることを尽くすまで!
しかし右腕は日に日に上がるように思えてきたし、指先も自由になってきている。
学業復帰もそろそろかぁ?w
アレ?もしや今の俺って利き手両方じゃないか?
左手を使ってみる。
確かに動かせるし字を書くのも容易い。
ご飯の時も最初は左手で食べてたからか俺の体はこの病院に入ってから随分と器用になったもんだw
部分的に不器用になったところもあるけど!w
これは便利なようで不便だな!!
まぁそれはさておき。
本当に体が回復してきているみたいで安心した
回復しきったら勉学に励まなくちゃいけないけど仕方ないなw
仕事にも戻れるし、まぁいっかw
そう言えば、クラスメイトにLINE返してなかったなw
遊んだりしてる、いつものメンバー。(通称いつメン)なんかは特に心配なんてしてないだろうよw
ただ俺が事故ってるのはクラスメイトみなさんご存じ!
一応、先生の口から軽く事情は説明してくださってるらしい?
ホントに事故った時期が何もかもが終わった時期で良かったw
少し早ければ【第一次:コスプレイベント 着ぐるみでどう!?】には参加できなかったし、姉さんを優勝に導くのも出来なかったろう。
もっと前ならハロウィーンのイベントとか。
文化祭とかもあったしね、全く触れてなかったけどw
あれもあれで忙しかったんだからなw
少し前の筈なのに随分と前の事のように今は思える。
気が付けば目から雫がまた零れた。
早くあの騒がしいヤツらの顔が見たい…
あの賑やかな活気で溢れた職場に戻りたい……。
そして時はあっという間に過ぎた。
が、苦しい思いをどれほどしたことかw
数えきれないぐらい、たかだか2週間の間の筈なのになw
リハビリと言えど何回床に、地べたに頬が触れたことか。
でも挫けなかった。
俺には戻るべき場所があるから。
ーーーーーーー
「あ、もしもし先生?」
「俺明日から学校行けそうなんで、ハイ」
「プリントとかあったら用意お願いします、え?特別授業?それは勘弁しますよ~w」
家に戻ってきた。
姉さんとはまだ顔も会わせてない。偶然ではなく意図的に俺が避けているんだ。
「もしもしあーちゃん?うん、元気になったよ♪」
「ちょっとw泣くのは俺が居る時にしてよw」
「うん、明日は学校が終わり次第そっち行くね?」
「王者の帰還を祝福してよね~?w」
明日は忙しくなるなw
テスト期間?w
知らないですw
テストしてても小説は書きますし考えます!w
決して賢い訳でもないんですけどね?w
あっ、そうです!
スクフェスAC、Aqours先行登場しましたね!
一枚確定MRは千歌っちでした!
ちなみに私の推しメンはちかなんですw




