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乙女に捧げる狂詩曲  作者: 遠夜
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乙女の・・・父???

短め。ごめんなさい。

「なんかドッと気が抜けたわー・・」


ハナちゃん?」


なんでかな。一番言いたかった事をさっさと言ってしまったら、後はもうわりとどうでもいい気分。

青磁にはもっとアレコレ言いたい事が沢山あったはずなのに。おっかしーなー?

再会してからこっち、青磁の事を考える度に荒んだ気持ちになってたのに、なんでだろ。


「━━━どうしたの?ひょっとして、まだ、その、・・・怒ってる?・・・だ、だよね!」


「━━━━━」


「だけど、僕にも色々事情があって、その・・・」


呆れるぐらい、昔のまんまの青磁おとうさんだ。




私の青磁に対する怒りの源は、お母さんを泣かせた事にある。


青磁が行方を眩ませるたび、ちゃんとご飯を食べているんだろうか、怪我や病気をしていないだろうか━━━はたして無事でいてくれてるのかと、そんな事ばかりをずっと気にかけ続けていたお母さん。


私の前では気丈に振る舞っていたけれど、人一倍情に脆かったお母さんの心痛は、いったいどれほどのものだっただろう。


それを思うと、たとえどんな理由があろうとそうそう容易たやすく青磁をゆるす気になんてなれなかった。


だけど━━━。お母さんはもう青磁を過去の存在ものとして、新しい人生を歩み始めた。

全ての事情を知った上で、自分をまるごと受け入れてくれる最良の旦那様パートナーを得て。


青磁は青磁で、なんとかこっちで自分の居場所を築いてるみたいだし。

・・・・・・あれ?

もしかして、とっくにケリが着いてる???

私一人が恨みに囚われ続けている必要なんて、もうどこにもないんじゃない?


━━━うん。なんかもうどうでもいいや。




「これからも奥さんとお幸せにね、青ちゃん」


「は、華ちゃん・・?」


「これまでの事は全部水に流したげる。もう終わった事だし」


「━━━え・・」


「青ちゃんはもう他のひとのもので、私のお父さんだった青ちゃんじゃないし、私ももう小さな“ハナ”じゃないからね」


「そんなっ・・、僕は僕のままだし、華ちゃんは僕の華ちゃんだよ!」


━━━うん、相変わらず言動がイタ痒い。

本来ならとっくに四十過ぎの中年おじさんなのに。その姿形はほぼ元の世界で最後に見た時のまま。三十過ぎても二十歳そこそこにしか見えなかった当時のままだ。


「あのね、青ちゃん。私もう大人なんだよ」


「華ちゃ・・」


「こっちだと十八って年齢的にちょうど結婚適齢期みたいだし、いま婚活してて━━━━」


「だっ、駄目だよーーーーーっ!!」


突然、悲鳴のような青磁の大声で話が遮られた。


「せ、せっかく、せっかく再会できたのにっ、、、すぐおおおおお嫁にいくだなんてっ!早いよ!早過ぎるよぉ!!」


「や、だから、まだ婚活ちゅ・・」


「いーーやーーだああああああぁーーーー!!」




駄々っ子か!!!

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