第二話
「ふぅ....やっと街道に出られたな。」
あれから1時間ずっと歩き続けやっと街道に出た。
普通は1時間も鬱蒼とした森を歩き続ければ疲労するが、この体は疲れ知らずと言ってもいいぐらい体力が有り余っていた。しかも鎧や刀も紙のように軽く感じた。
しばらく歩いていると周囲の森から殺気を感じ始めた。
牙狼は何時でも対処出来る様に刀に手を添えると森から斧や鉄製の刀を持ったいかにも山賊というような格好をした男が六人走り出てきた。
「おうおうおう、そこの兄ちゃん止まりな。怪我ぁしたくなきゃ有り金全部おいて行きな!!」
そういいニヤリと顔を歪めながら牙狼を脅した。
「ふん!お前らのような賊に渡す物など一つも持っておらんわ。」
一方牙狼も鼻を鳴らし鉄仮面のような無表情で不快感を出すように言葉を放った。
「何だとー!お前、俺らを嘗めてるらしいなぁぶっ殺してやる。」
山賊達は顔を真っ赤に染めながら刀や斧を抜き放ち牙狼に飛び掛かった。
それを見た牙狼も即座に刀を抜き人の目では決して見えない程の速度で山賊達を切り伏せた。
「天武流一刀術、千血斬り!!」
山賊達は首や胸を紙のように一刀両断に切られており何が起こったか分からないという顔をしながら断末魔も上げずに骸になった。
「賊稼業をしてるのなら死ぬ覚悟も出来ているだろう。恨むなよ。」
そういい、牙狼は炎の魔術を使い死体を塵一つ残さず焼き尽くし、また街を目指し歩き始めた。
あれから30分ぐらい経っただろうか?やっと街が見えてきた。
街に近づくにつれ人の行き来が増えたまに武装したものも見るようになった。
街の門へ着くと行列が出来ており足軽の格好をした門兵が何か叫んでいた。
「街に入りたい者は列にならべぇ!!街に入るには一人に付き1銀貨支払ってもらう!!」
それを聞いた牙狼は面頬を外し腰に付けた小袋の中に夢幻倉庫で銀貨を15枚だし自分の番が来るのを待った。
それから10分ぐらい待ちやっと牙狼の番がきた。
「この証文に名前、職業、年齢を書いて血判を押してくれ。」
「わかった。」
名前などを書き血判をして門兵に渡すと門兵が槍を引き道を開けた。
「ようこそ石塔の街へ。」
門をくぐり街に入ると名前の通り塔が何本建っていた。
近くの婆さんに宿を聞くと達磨屋がいいときいたので達磨屋に泊まることにした。
10分後・・・
「スマン。一週間宿をとりたいんだか。」
「はい。一週間のお泊りでございますね?料金は銀貨三枚です。お部屋は2階の三の間です。」
料金を払い部屋に着いた牙狼は鎧などを夢幻倉庫に収納し布団も敷かず泥のように眠った。