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異世界で何をする?決まってるだろロボットを作るんだよ!!  作者: 中田 ロボ
異世界でロボットを作ろう
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24話 怒りと5m

ウキ達が前の馬車から走ってくるのが見えてくると完次はホッと肩を撫でおろした。ウキは完次の心配もよそに飛びついてきたのだ。「ウキ 悪い人倒してきたよ 偉いでしょ 褒めて褒めて」と完次の頬に頭をこすりつけていた。ウキの頭を撫でてあげると嬉しそうな顔をしていた。


ウキに遅れてきたスーもモジモジしながらこちらを見ていた。ウキが耳元で「スーも頑張ったらから褒めてあげて」と完次に伝えるとニコッと笑っていた。


ウキを降ろし、両手を広げるとスーは嬉しそうに完次の元まで走ってきた。スーの頭を撫でて抱きかかえると本当にうれしそうな顔をしていた。


「あいつらなんもできんかったのか」

どこかで聞いたことがある男の声が聞こえた。その声の主は盗賊を連れてこちらに向かってきたのだ。声の主は、換金所の店主であった。エイトは店主を見つけると少し嫌な顔をしていた。店主は、盗賊の頭と話をしていた。



「あの綺麗な女と金貨だけ回収すればいいですよね」

「そうだ あの女は奴隷にしてかわいがるつもりだ 金貨は回収した三分の一をおまえらの報酬だ」

店主はにんまりとした顔でエイトを見て、今後をエイトにすることを想像しているのかデレデレとして気持ち悪い笑顔を浮かべていた。完次はエイトが嫌な顔をしているのが理由がわかった気がしたのだ。


「しかし、よくわかりましたね こいつが貴族ではないこと」

盗賊の頭は完次の姿を見ても未だに貴族にしか見えないようだった。


「だてに40年間商人はやってないさ 客を見るだけでだいたいのことはわかるよ」

店主は得意げに顔をして、完次の方をじっと見ていた。


「こやつの服装だけを見ると紳士だと思うかもしれないが 顔に傷と火傷の跡があって冒険者や追いはぎに見えるが 死線をいくつも超えた感じがしない 他に顔に傷など負う者など 拷問や暴虐をされた人たち こやつは正体は奴隷だ」


確かに何度も死にかけてはいない・・・だけど・・・考えているうちに完次は傷跡を触っていた。

あの時を思い出すだけで背筋がゾクゾクしてくるのだった。何度も死にかけてはないがあのハロウィンから生き延びたことのほうが凄いのではないかと思っていた。


「だけど、一番の決定打は 手だな 手が汚れている 爪は黒づんでいるし 手にはマメがある 奴隷をしていた時にできたんだろうな 本当に汚い手だよ 私には決して触れてほしくないね」


完次は自分の手を見ても確かに汚れていると思っていた。爪の間にはオイルや油が入ったりしていて黒くなっていた。最初の方は気にして洗っていたが、修理工場をやっていると毎日のように汚れるのでいつしか気にならなくなっていた。そんなことを馬鹿にされても完次は何とも思っていなかった。


「完次さんすいません 私我慢の限界です」


背後からハロウィンと戦ってる時にも感じた。殺気が背中からビシビシと伝わってきた。恐る恐る後ろ見ると、一生懸命笑顔を作っているエイトがいた。その笑顔は明らかに作り笑顔で、怒りを隠しきれてはいなかった。ウキとスーも子供が怒っているようにしか見えなかったが、完次は少し不気味な感じをウキとスーから感じ取っていた。


「ウキちゃんとスーちゃんは先ほどの戦闘でエネルギーを使ったので休憩です。万が一のために、完次さんとエリーちゃんフンメール君を守ってください ここは全て私に任せてください」

エイトはウキ達にニコッと笑ったら、ウキ達がちょっと下がって何度も頷いていた。エイトがウキ達に話しかけたらウキ達から不気味な感じも消えていた。


「ウキちゃんも戦おうと思ったのに・・・それより、エイトお姉ちゃん怒ってたよね」

「スー わかるかもしれない 大好きな人を馬鹿にされたら怒るよ」

「ウキちゃんもそれはわかる あとはエイトおちゃんに言われたようにパパ達の側によう」

ウキとスーは完次、エリーとフンメールの間に入り手をつないだ。



エイトはゆっくりと盗賊たちの元へと近づいていく。黒のドレスから黒の着物に変わり、そして髪型も黒のロングをお団子ヘアーとなり、般若のお面を頭の横に着けていた。完次達はいつ変わったのかわからなかった。ただ、服装が変わてからなのか盗賊たちはビクビクしていた。



「頭・・・あの女・・・」

「あぁ嫌でもわかるぜ あの女 美しいだけ女だと思っていたけど・・・今違う・・・何かやべぇ気がする」

盗賊達はエイトがおびただしい殺気と恐怖の塊に見え、迫って来るように見えていた。盗賊たちはこれから闘うであろう相手にもぅすでにその場で立っていることだけで精一杯な状況まで追い込まれていた。


だが、店主一人は余裕であった。

「何を脅えてる あんなのただ怖い顔をした女じゃねぇか おい 奴を連れてこい」

店主は盗賊の頭に命令をすると盗賊たちは何かを思い出したようだった。


「そうだ うちらにはあいつがいる」

盗賊たちは先ほどまでとは違いまるでもぅ勝ったかのように騒いでいた。完次も、それほどの力を持っていることはすぐに理解した。


ズシン  ズシン   ズシン  ズシン  ズシン  ズシン


何かが近づいてくる音が聞こえ・・・そして地面が少し揺れていた


その音が徐々に大きくなると・・・・音の原因が姿を現した


遠くから見ても大きかった。


3mいや5mくらいの大きさの人型が歩いてくるのがわかった。顔には大きな牙があり、持っている武器は3mくらいの大きな斧を持ちそれをぶんぶんと振り回せそうな筋肉を持ち合わせていた。


本来ならフンメールやメリーのように慌てながら「逃げよう」と提案するのが正解だろう。

完次はプルプルと全身を震わせていた。怖さから来る震えではでなく・・・嬉しかったのだ。目の前に巨大生物が現れて嬉しかった。そして、その生物を見ていると完次の頭の中には溢れんばかりのアイディアが出てきた。


完次はスーツ内ポケットからメモ帳とペンを取り出しいろいろと書きだしていた。

その横でうれしそうに笑っているウキとスー、そして先ほどまで驚いていたエリー達も完次の豹変ぷりにさらに驚いていた。


(出てくる出てくる これだ ここをこうして 動力源を自然石マザネイにして・・・)

完次のペンは止まらない。メモ帳にどんどん書いてく顔は不気味に笑っていた。


(やべぇ 自然に笑てしまう まじで 嬉しいだけど)

完次は非常に興奮していた。そして、完次は普段はあまり出さない大声で完次はエイトに呼びかた。


「エイトーーー頼みがある聞いてくれぇぇぇぇぇぇぇ。 あいつを持ち帰って研究したい だからできるだけ傷つけないで倒してほしい」


エイトが振り返ると、笑っている完次に気が付いた。エイトはその笑顔でほとんどの事を理解をしクスっと笑った。



(私・・・頑張ります そこで見ていてください)



「change programming mode」


エイトは横に着けていた般若のお面をかぶり、化け物と盗賊のもとへと向かった。


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