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異世界で何をする?決まってるだろロボットを作るんだよ!!  作者: 中田 ロボ
異世界でロボットを作ろう
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18話 可能性と勘違い

セラ達を治療するために道具箱とガラクタの山の場所を探していた。


「完次 困ってるでしょ そうだね 道具箱の場所でしょ」

チュームが腕を後ろで組み足をクロスして立ちながら話をかけてきたのだ。


チュームは本当に他の子たちと少し違う雰囲気がある娘であった。見かけることは少なし、何をしているのか一番よくわからない娘であった。たぶん、一番の不思議ちゃんだ。


(そういえばここに連れてきたのはチュームが知ってるだっけ?)


「チューム そういえばどうやってここに連れてきたんだ」


チュームは少し悩んでる仕草をした。


「うーん今はちょっと難しいかな 話すことはできるけど見せることは今はできないねー」


「なら 話してくれるかな」


「いいよ 私は運搬ロボットだから工場内の物をすべてこっちに移動させたのよ だから、工場内にあったものは全部あそこに移動したよ」


チュームは指をさした。鉱山の入り口近くにあり小屋の中では一番大きな建物をさしていた。


「あの窮地から救ってくれてありがとう 本当助かったよ チュームもセラ達と一緒で何かできることが分かってよかったよ」


チュームはお礼を言われると少し照れ笑いをしていた。


「えへへ そうだ完次たぶん勘違いしてるし みんなやさしくて言わないから私が言うけど私たち戦闘ロボットじゃないからね」


完次はチュームが戦闘用ロボットだと思っていた。最初に冒険出た時にセラ、ケイトやルーネが護衛についてからてっきりチューム達が戦闘できるロボットだと思っていた。少しセラ達には今まで無茶刺せていたことに気が付いた。


「でも私たちは完次に頼りにされるのは嬉しいことだよ むしろ役に立たない方が私たちにとって苦痛だから それにうちらを強化すれば戦闘だってできるからねー」


つまり自分次第でチュ―ム達を強くできるということ、完次はそのことを理解すると嬉しくて震えてきたのだ。ここは巨大なロボットができるかもしれない、そしてチュームたちを強化できる事を考えると開発者としてこの上ない嬉しさを感じた。前の世界では正直行き詰まってのにこっちの世界に来てからやりたいことが増えてきたのだ。


完次は笑顔というよりにんまりとした笑みを浮かべていた。セラ達のほうへと足を運んで行く中チュームに何度も声をかけたが気づかずにいた。


完次はセラ達の治療のための材料を取りセラ達の治療をしに行った。治療している時でさえ完次は何を作ろうか考えていたために、セラ達になんか言われていたが耳に入ってこなかった。


しかし、治療はほぼ完ぺきに行われていた。マーニャの治療には一時間 セラの治療には二時間半かかったが怪我する前とほとんど変わらない状況まで治療をしたのだ。しかし、ルーネの治療には苦戦をしていた。両手両足は思った以上に深刻だったのだ、折れた部分の代用になる物が見つからなかったのだ。ここで完次は今後の開発ではなくルーネの治療になるものを考えていたがいいアイディアが浮かばなかった。ルーネの声を元に戻したところで食事の時間になったのだ。


そこからは、村の子供達と食事をした。食事といっても木の実と魚のみだった。魚は村の男の子が川があることを知っていたため、そこでケイトが達が釣り、木の実はクラリスが知っていたためエイトと一緒に取りに行ってたのだ。


完次はその食事中でさえルーネの怪我の状況を考えていた。ルーネの足の支柱になるものが見つからなった。鉄鉱石からいくらでも鉄が取れるがちゃんとしたものができるか不安であったために代用品が必要だった。少し悩んでいるとウキが完次の頬をつねった。


「みんなでご飯食べてる時くらいはしゃっべてよ みんなで初めて食べるご飯だよ ウキつまらない」

ウキはほっぺたの大きく膨らませていた。


「すまない ちょっと考え事してた」


「ちょっとじゃない セラお姉ちゃん達を治している時なんか一言もしゃべってないし 怒ってるみたいで いや」


初めての食事の時に主が無口だといろいろやりにくい決まっている。ウキの頭を撫でて、みんなに謝った。


「ところで何を考えていたのですか?」

エイトが聞いてきたのだ。


「いや 思ったよりルーネの状態が深刻で替えが利くものがないから困っていたんだ 鉄をとるところから始めるとなると時間がかかりそうだしできるだけ早く治してあげたいだけどいいアイディアがなくて」

チューム達も真剣に考えてくれたがいいアイデアが出て来なかった。


「あのーすいません」

一人の村の娘が話しかけてきた。おさげをした可愛らしい娘で少しオドオドとしていた。この娘はサルフィ=オルオトス、自己紹介してもらったときでもオドオドとしていた。完次と目が合うとさらにオドオドとしていた。


「固くて 骨みたいであればいいでしょうか?」

「そうなんだけど 何かあるのかい?」

完次は異世界の子供ならなにかいいアイディアをんもらえそうな気がしていたのだ。


「オーガの骨などどうでしょうか 今でも王国の戦士の見習いや冒険者の方の武器などに使われていて軽くて固いって父から聞いたことがあります」

モンスターの骨という意外なんものだった。


「ありがとうサルフィ これでルーネが助かりそうだよ」

お礼を言われたサルフィは少し嬉しそうであった。


明日の朝には取りに行こう確か以前来た時にルーネがトラップを仕掛けた時にオーガも落ちていたはず、そこに骨があれば明日の昼にはルーネが治すことができる。


そして、食事を終えるとみんなは明日に備えて寝ることにしたのだ。夜が寒い季節でないことが幸い(さいわ)で布団がなくても寝れそうだった。今後のために毛布になるもの、生活に必要なものを考えつつもどんなロボットをつくろうか考えて完次は眠りにつくのであった。

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