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プロローグ
私という「個」としての意識はいったいいつからあったのだろうか、、、何万、何億という年月。その間ずっとこの世界を束ねる場所で多くの世界を創り、管理してきた。
今はもう、私以外にも神と呼ばれるような存在が増えたから、私の仕事はほぼなくなっていた。
そして、いつ頃からか私は魂の限界を、可能性を試してみたくなった。
それから私は魂に特典を与え、記憶を保ったまま別の世界に転生させることを繰り返して来た。
大抵はその特典を良く活用し、そこそこの一生を過ごす魂が多かった。
魂の限界、可能性とは、こんなものだったのだろうか。まぁ良い、他にすることもない。次の魂を召喚しよう。
こうして、私は、次の魂を召喚する準備を始めた。
この後起きる、想像すら出来ない魂の可能性を知らずに。