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奏でる季節  作者: Lie
2/9

1話 どうやら俺はサディストらしい

プロローグとほぼ同時更新です。


注:どうしても話が切れず七千文字を越えてしまいました。頑張って読んで下さい。

 高校一年生の生活が終わり、二年生になる前夜、バイトから帰ってきた俺に海外に出張している母さんから手紙が届いた。


「“貴方ももう高校二年生になります。成績はそれなり、特技もないし、彼女だっていない。もう少し自分の将来について考えてみてはどうですか?”」


 余計なお世話だ。これでも一所懸命今を生きているんだ、と言おうと思ったが、文の続きがあったのでそれを読む。


「“P.S.そんなそうちゃんのために許嫁を送っておいたから仲良く同居して高校生活を楽しんでねっ♪”」


 文を読み終わり一息つく、ツッコミどころ満載な追伸だったが、母さんが俺を“奏ちゃん”と呼ぶ時は大抵のことがおふざけなのでここの所は無視しても問題ないだろう。


「何か、どっと疲れた……。今日は早く寝よ」


 俺は余りのくだらなさに疲れ、珍しく十時前に寝てしまった。

 この時はまだ、母さんの手紙が現実になるなんて思ってもみなかった。






 翌朝、朝食を食パンとスクランブルエッグ、事前に作り置いておいたポトフで軽く済まし、学校へ向かった。

 家を出て数分後、闘牛がものすごい勢いで突っ込んできたような衝撃が背中に走った。そして、そのモノは抱きついてきて子供のように泣きわめく。


「そーくんは、どうしてさきにいっちゃうの? いっしょにいこおってやくそくしたのに…」


 突っ込んできた物体は暁卯あかつき あきらだった。

 俺は十一年前、転勤族の両親と一緒にこの四季見市しきみしに引っ越してきたことがある。卯はその時、近くの公園で出会った少女だ。彼女はブランコに乗りながら泣いていた。俺はそんな彼女がほっとけなくて一緒に遊ぼうと誘った。それが卯との出会い。


 その後は一緒に遊んでケンカして、笑いあった友達。二年後、俺はこの地を離れることになり、別れの日に涙を零しながら再会を約束した親友。そして一年前、俺は再びこの地に引っ越し、入学した高校のクラスメイトとして再会した幼馴染。こうして俺達は昔のようにまた一緒に行動するようになった。


 俺が何故四季見市に引っ越してきたのかというと、両親が広い、安いということで家…というか屋敷を衝動買いしてしまったことが始まりだ。そして、高校生になるし、長期間海外に居るのも面倒だったので、日本に残ると言ったらこの屋敷に住め、と命令気味に言われ、この屋敷で暮らすことになった。

 幸いにも学園やコンビニ、スーパーに近く、ここに来る前に両親が屋敷をリフォームしたため、設備の何もかもが新しく十年間のブランクは微塵もない。ただ一つ不便なことは、独り暮らしの身としては屋敷が広すぎるということぐらいだ。

 未だに何故両親がこの屋敷を買ったのかも、一括払いできるほどの資金が何処にあったのかも不明である。

 因みに、俺が四季見市に引っ越してきたのは決して卯との約束のためではない。ただ親に打って付けの場所があると言われたからだ。正直、卯のことは覚えていたが、約束のことはすっかり忘れていた。


「お前を見てると苛めたくなるから」


「うぅ…」


 俺がそう言うと、卯はまるで怯えた子ウサギように目頭に涙を溜めてビクッと肩を震わす。どうやら俺にはサディズムの気があるらしい。卯のような奴を見ているとどうにも苛めたくなってしまう。

 今は登校中であまり時間もないので、苛めるのはここまでにしておいてやろう。


「おいウサギ、とっとと俺に回している腕を解け。学園に遅れる」


 俺はよく卯のことを“ウサギ”と呼んでいる。由縁は十二支のがウサギを意味するからだ。あと、身長が一三六センチしかなく、髪や肌が白いところも理由だ。そう呼ぶようになったのも高校に入学してからだが…。

 卯は俺に言われるがままに手を放し、取り残された子供のようにつっ立っている。俺は学校へ歩き出したが、卯がその場に留まったままなので、俺は立ち止まり振り返って、「とっとと行くぞ」と言って卯の頭を撫でて再び歩き出す。卯はポカンとしていたが、すぐ笑顔で「うんっ」と答えてウサギのように飛び跳ねながら俺についてくる。

 卯は苛めたり、テンパったりすると幼児化する傾向がある。その時は思考能力、言葉使いすら幼くなり、さっきのような優しい態度をしてやるだけですぐ機嫌が良くなる、…どうみたって子供だ。

 ただ、どうして卯が幼児化するのか、その原因を俺は知らない。前に一度聞いたが、一瞬嫌な顔をしてあからさまにはぐらかされた。きっと聞かれたくないことなのだろう。

 その後、卯は通常の状態に戻り、一緒に話しながら学校へ向かった。






 俺達は校舎の中に入り、クラス割り表を見てそれぞれの教室に入る。ちなみに、俺はD組、卯はA組だった。すると、教室の中には女子十数人と男子三人しかいなかった。来た時間が始業式の二十分前なのでもっと人が多くいてもいいはずだが…。

 いや、この場に居ないのは男子だ。男子の数が圧倒的に少ない。いったいどうなってるんだ?


「よっ、おはよ。また同じクラスだな」


 俺の思考を遮って声をかけてきたのは悪友、伊勢野三郎いせの さぶろうだった。本人曰く、源義経に仕えていた義経四天王の一人、伊勢三郎義盛の末裔らしい。


「おう、それより今日はやけに男子がいないんだな。」


 そう言った瞬間三郎の目が輝き、メガネを中指で押し上げてニヤつく。何かキモイ。


「お前今日戦場(しょくいんしつ)の方に行ったか?」


「何でだよ。こことは逆の場所にあるし、誰が好き好んであんなところに行くかよ」


「そうだよなぁ。まぁ他の奴等もそう応えるよな。だがオレ達の戦友なかまは今そこを攻めているっ!いや特攻しているっ!!」


 三郎はカッコイイと思っているのか、セリフが終わると同時に職員室の方を指差す。


「ああ、だから皆居ないのか」


 何故かは気になるが、俺はあえてそれを聞かず、黒板に貼ってある座席表を確認してそのまま自分の席に行こうとする。

 こうすることで俺は三郎を苛めることができる。


「待ってくれっ! 何故かって聞いてくれよっ!!」


 俺は溢れそうになる笑みを堪えながら、なるべく冷静で興味無さ気な態度と口調で三郎に応える。


「やだよ。聞くの面倒だし」


 三郎は無視されたり、適当にあしらわれるが嫌いな奴だ。このまま適当に対応してやろう。


「そんなこと言わないで聞いてくれよ〜。オレ等の戦友なかまが泣いてるぞ」


 突如、三郎が俺に泣きついてくる。この行動は予想してなかった。サイドの女子達がこっちを見ながら頬を染め上げヒソヒソ声で話しているのが目に入る。俺にそのような趣味はないっ!!


「泣くわけねぇーだろっ!! おい、離れろすぐ離れろ、でないと余りの気持ち悪さにお前の上に吐くぞ」


「やだよ〜。例えどのようなことが起きようとも聞いてくれるまで放さないもん」


 三郎は涙を滝のように流しながらさらに強く抱きついてくる。吐く気は毛頭ないがこのままでは俺の制服がびしょ濡れになってしまう。始業式早々そんな恥をかくのは嫌だ。それに女子達の視線が痛い。


「あーもう分かったよ。何で男子は職員室に行ったんだ?」


「実は今日転入生が来るらしんだよ」


 三郎は腕を離しさっきとは一転して笑顔全開でそう答える。どんな重大な話かと思ったが、そんな下らない話だったとは。


「ふーん」


「しかも三人。全員女子」


 三郎は俺の反応を見て焦ったのか、何とか俺に興味を持たせようとどんどん情報を漏らしていく。

 だが無駄だ。演技どうこうの前に俺は転校を繰り返してきた所為もあって、そういった話は大っ嫌いだ。どうやら三郎は浮かれている所為でそのことを忘れているらしい。


「へぇー」


「三年に一人、二年に二人」


「そーなんだー」


「……」


 もう情報が無いのか、三郎は押し黙る。そして、真意を言う。


「一緒に戦場しょくいんしつ行こうぜ〜。そのために待ってたんだからさ〜」


「興味無い。行くなら一人で行け」


 再び抱きつこうとする三郎の顔を右手で止めきっぱりと断り、俺は席に向かう。三郎はうつむき肩を震わせながら立ち尽くす。


奏馬そうまの裏切り者ーっ」


 三郎はそう言いながら廊下に出て職員室の方へ走り去っていった。

 普段なら行ってやっても良かったが、今回は内容が内容だ行く気になるわけがない。


「はぁぁぁーーーー」


 苛める予定だったのが随分嫌な気持ちになってしまった。

 俺は気分を切り替える為、始業式まで廊下をぶらぶら歩きながら時間を潰した。






 学園長の長ったらしい挨拶を適当に耳から耳へ通り抜けるようにに聞き流し、立っているのが面倒になってきた頃ようやく始業式が終わる。そして、ゆっくり教室に帰って席につく。担任が未だ来ない俺のクラスは転入生が何処のクラスに入るかで持ち切りだ。


「はぁーー」


 溜め息が出る。転入生がそんなに珍しいのだろうか?正直、転校を繰り返してきた身としてはこういう連中を見ていると腹が立ってくる。人は好奇心には敵わない。分かってはいるが転入してくるんだ、それにはそれ相応の…自分ではどうしようもない事情があるんだ。好きで転入するわけじゃない。


「おい、奏馬は何処に入ると思う?」


「…は?」


 机に肘を立てていた俺に三郎が机の下から現れながら質問してくる。その突然な質問に俺は素っ頓狂な声で返事をしてしまう。


「だからー転入生が何処のクラスに入るのかで賭けてるんだよ。因みにオレは命を賭けてる」


「知るかっ!!」


 俺は無意識に両手で机を叩きながら立ち上がり、怒り気味な声で投げ遣りに応えてしまった。いくらこういった話が嫌いだと言ってもさすがに大人気ない。


「あっ、…ごめん。オレ、浮かれてた」


 三郎は俺の態度を見て俺がこういう話が嫌いなことを思い出したようで、俺に向かって腰を九十度に折って頭を下げて謝ってきた。


「俺も御免。いきなり声上げて…。お前が浮かれやすいのも、転入生が来る時は皆浮かれるのも知ってるのに…」


「ごめん。本当ごめん」


「もういい。俺も大人気なかった」


 三郎はとぼとぼと俺の席から離れていく。

 最悪だ。俺がやったのは空気を悪くしただけ。自制の利かない自分が嫌になる。


「ホームルーム始めるので席に着いて下さい」


 そう言ってD組担任の加藤先生が教室に入ってきて教卓で止まる。


「ホームルームを始める前に今日からこの教室で勉強することになった皆の仲間を紹介します。入って——」


 ——下さい、と言い切る前に俺を除いた全ての男子がガッツポーズをとりながら立ち上がり、「うぉぉぉぉーーーー」や「よっしゃぁぁーーーっ!!」などの声を上げる。三郎なんか上半身裸で踊ってやがる。

 女心よりも早い心変わりだなおい。さっきの謝罪はなんだったんだ。

 男子達による叫びは一分経っても止まることはなく、女子達がとても迷惑そうな顔をしている。


「静かにしろゴラァァッ!! 黙んねーとぶっ殺すぞっ!!」


 キレてスケ番だった頃の血が目覚めた加藤先生は、叫んでいる男子達以上に大きな声を上げて男子達を席につかせる。新学期早々滅多に聞くことのない加藤先生の怒号を聞く羽目になろうとは……今後が思いやられる。加藤先生は教師になる前はかなり大物の不良少女だったらしく、一時は何かとビルなどを壊して埃が立つことから“灰被り”と呼ばれる程だったらしい。何故“埃”から“灰”になったのかも、足を洗ったのかも不明だ。


「お待たせしました。入って下さい」


 加藤先生は何事も無かったかのように教室の扉に向かってそう言って教卓から離れる。そして転入生が教室に入ってくる。


「二人?」


 何処となくクラスメイトがそう呟く。教室には二人の生徒が順に入ってきた。

 先頭にいるのは良質な木材のように筋が通って美しい茶色の髪と瞳、髪は後ろで一つに纏め、細く長い手足から綺麗な肌色を輝かせている一六○センチ程の美少女。

 後方にいるのはサファイヤのような深い蒼色の髪と瞳、髪は目に掛かるか掛からない程度のショート、整った綺麗な顔、そして一七○センチ程の身長、その容姿は美男子といっても過言ではない。


 ………。


 ん? 美男子?


 女子が黄色い悲鳴を上げる中、俺は疑問に思い斜め左にいる三郎に後ろから質問した。


「おい三郎、転入生は全員女子じゃなかったっけ?」


 その質問に三郎は目を光らせて答える。


「お前の目は節穴か。アホかッ。どう見たって女の子じゃないか、胸だって僅かながらに出てるし、仄かに女の子特有の雰囲気を醸し出しているじゃないかっ。あれはボーイッシュというジャンルの女の子なんだっ!!」


「そ、そうか…」


 俺は三郎の熱弁を聞き、再度蒼髪の転入生を見る。確かに、あれは女子です、と言われればそのように見えなくもない。だが、ただ擦れ違うだけなら男子だと思ってしまうだろう。

 そんなことを考えてるうちに二人の転校生はそれぞれの名前を黒板に書いていく。そして、茶髪の転入生から名前を言ってゆく。


「あたしの名前は海里夏姫うみさと なつきだ。よろしくっ」


「僕の名前は凩冬華こがらし ふゆか。よろしく」


 …。


 ……。


 ………。


 二人の転校生が名前を言った後、暫くの静寂があった。きっと皆も俺と同様、「えっ、それだけ?」という思いに苛まれているだろ。


「それだけじゃつまんないからもっと自己紹介してよー」


 明るい口調でそれを破ったのは三郎だった。こういう時ホントムードメーカーのアイツがいると助かる。


「そ、そうですね。それじゃあ自己紹介して下さい」


 加藤先生もそれに便乗して続く。


「わかったよ、めんどくせーな。誕生日は7月13日、血液型はB型。得意なことは運動だ。前の学校だと助っ人をよく頼まれてたからお前らも頼んでいいぜ、以上っ!」


 海里は右手でガッツポーズをしながら自己紹介を終える。

 なんというか、口調も行動も熱気籠っていて男勝りな奴だな。


「僕の誕生日は12月24日、クリスマス・イヴの日。血液型はAB型。特技は…ヴァイオリン…かな? コンクールで優勝したことがあるから…以上。……一応言っておくけど僕、女だから」


 凩は淡々とした口調で自己紹介を終える。本当に女だったんだ。男にしか見えないけど……。


「ところでしずちゃん。どうして転校生が同じ組に入ることになったの?まぁ、オレは嬉しいから異論ないけどね」


 三郎が加藤先生にした質問は尤もだ。転入生が同じ組に入るのは不自然すぎる。因みに“しずちゃん”とは三郎が加藤先生の名前、加藤雫かとう しずくの雫から作ったあだ名である。


「そ、それにはちゃんとした理由がありまして……えっと、識奏馬しき そうまくん!」


 加藤先生が俺の名前を声を張って言う。


「何ですか? そして何故フルネーム」


「えっと、…海里さんと凩さんの親御さんから学園に直接申し願いがありました。『私達の娘をどうか“識”という名字の子と同じ組にして下さい』、というもので、理事長はこれを受諾しましたこの学園で“識”が名字なのは識くんだけですし、思うところも多いですが……識くん、二人の面倒を見てあげて下さい♪」


 加藤先生は言い切れたと満面の笑みを浮かべてそう言う。だが俺は先生の言った内容に驚き勢い良く立ち上がる。


「待って下さい先生っ。何故俺が転入生二人の面倒を見なきゃいけないんですか。先生も理事長も何考えてるんですか。それにどうして彼女達の御両親は“識”を指名してきたんですか。全部納得できるように説明してくださいっ!!」


 そう言った瞬間、俺は数人の男子に睨まれた。それは加藤先生のファンらしき者達からのものであった。

 加藤先生はその内気で弱気な性格とその笑顔が男子の男心を奮い立たせるらしく男子のファンはとても多い(加藤先生自身は気付いてないらしいが)。ファン達にとっては、先生がキレてる時はレアであり、怒鳴られることはご褒美であるらしい。

 恐らく男子の心情は差し詰め、「何あのエンジェルスマイルを断ってんだよ」や「しずちゃんのお願いを断っただとっ!!」や「奏馬赦すまじ」、「奏馬死ねっ」とかだろう。

 だがこの数人の男子はまだ加藤雫ファンとしての情は薄い。本当のファンは加藤先生の笑顔を見ただけでビックバンのように理性を打ち砕かれ、天使に迎えられた人のような幸せそうな笑みを浮かべながら昇天するように倒れていく。現に俺と睨んでいる男子以外の三郎を含むクラスの男子は既に真っ白になって昇天している。


「ごめんなさい、ごめんなさい。…でも、海里さんと凩さんの親御さんは識くんを指名してますし、理事長からも識くん宛てに押印と署名付きで令状を渡されていますし」


 そう言って加藤先生はポケットからクシャクシャに丸められた紙の塊を取り出して「ほら♪」、とそれを広げ掲げる。


「ちょっといいですか」


 自分の席からではそれが何なのかよく見えないので前に出て紙を受け取り確かめる。

 その紙の右下には理事長の名前“小鳥遊朱音たかなし あかね”と書かれたサインと学園の公印が押されており、紛うことなく理事長からのものだ。そして紙くずにはたったの一文、「海里夏姫と凩冬華の面倒を見ろ」、としか書かれていなかった。


「ねっ、お願い識くんっ!!」


 加藤先生はまるで助けを求めるかのような声と眼差しを向けてくる。それを見てしまった俺は深い溜め息をする。流石の俺もこういう風に人に頼られて断れる程鬼じゃない。


「はぁーー、わかりましたよ。引き受けますよ。でも先生、一言言わして下さい。これだけはどうしても言わなければいけませんので」


「な、何ですか?」


「こういった預かり物はもっと大切に扱って下さい。良かったですね。今回の受取人が寛容な俺で。もしこれが重要な書類や物だったら先生の首が飛んでましたよ」


 俺はせめてもの憎しみを込めて満面の作り笑顔でそう言ってやった。






主人公の名前は"識奏馬"です。"織奏馬"ではありません。主人公の名前を間違えるとは作者失格ですね。申し訳ありません。

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