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奏でる季節  作者: Lie
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プロローグ 御伽噺

どうもLieです。新作なんですが学園恋愛コメディを目指しています。

カメラの死神と同時進行でやっていけたらいいなぁ・・・


注:今回は物語が始まる為に必要な自作御伽噺です。しかし、読まなくても物語のストーリーには殆ど影響はありません。王子がとてもウザイので気をつけて下さい。

 ぼくはようちえんでこんなおとぎばなしをきいた。






 昔々あるところに春、夏、秋、冬、それぞれの季節を司る四人の女神達と、自然を愛するとある国の王子がいました。

 王子は優しき心の持ち主で民からの人気も高く、王子の名を知らぬ者などこの世には誰もいませんでした。




 そんなある日、王子の噂を耳にした女神達は王子が本当に優しき心の持ち主であるのかを確かめる為に、人間の姿に化けてそれぞれ王子の前に現れました。そして、彼女達は王子の優しさに触れ、恋をしてしまいました。


 女神達は神と人間という結ばれることのない恋に悩みながらも王子のことが忘れられず、何度も何度も王子に会いに行きました。


 ある日、王子に会うために城下町にやって来た夏の女神は、同じく王子に会いに来た病弱な秋の女神とばったり会ってしまいました。


 夏の女神はそれを不審に思い、「どうして秋の女神が此処にいるんだ」、と聞きました。すると秋の女神は、「王子様に会いに来ましたわ」、淑やかに答えました。


 秋の女神は更に言います。「そういえば、春と冬の女神もこの国に来ていましたわね、どうしてかしら?」、と。


 夏の女神はその時直感しました。秋の女神も王子に恋しているのだと。もしかしたら、他の女神達も王子に恋しているのではないのかと。


 夏の女神はそれを確かめる為に女神達に、「久しぶりに四人で食事でもしないか?」、という言葉を風に乗せて送りました。女神達はそれに大賛成しました。






 四季の女神達が揃い、楽しい食事会が始まりました。女神達がこうして全員集まったのは数百年ぶりです。女神達は今までの面白かったことや楽しかったこと、不思議だったことなどを互いに話して楽しい時間を過ごしました。


 時間もだいぶ経ったので夏の女神が話しを切り出しました。「恋バナでもしないか? これだけ生きてきたのだから一つや二つぐらいあるだろ」、と。他の女神達も面白そうと賛成し、それぞれ話し始めました。


 すると何故でしょう、女神達が話した恋バナは唯一つ、しかしどれも同じような話でした。


 頭の良い冬の女神はきっと私達は同じ人に恋をしているのだと理解しました。そしてこれ以上この話をしたら皆が争ってしまうと。


 そう思ったのも束の間能天気な春の女神が言いました。「どれも似た話だねっ! まるで同じ人の話をしてるみたい♪」、と。


 夏の女神は質問しました。「皆が恋した人の名前は何ていうんだ?」、と。


 その質問で冬の女神は夏の女神の作戦に気付きました。


 それを止めるために冬の女神は「そんなことより僕のハープを聞いて欲しい。新しい曲を作ったんだ」、と。


 しかしそれでも夏の女神は止まりません。「もしかして王子か?」、と。


 女神達の顔が険しくなる。それぞれの顔を見た女神達は喧嘩し始めました。






 春と夏、秋の女神は自分の想い人奪われないために。冬の女神はこの争いを止めるために力を使いました。


 女神達の力が多く使われた世界は季節のルールが乱れました。草花は枯れ、生き物は死に、地面は割れ、天は裂けました。


 王子は泣きました。何故こんなことになってしまったのかと。愛した自然の影はまったくありません。多くの民も死んでしまいました。


 世界のありとあらゆるものを愛していた王子は初めて世界を怨みました。

 すると王子の前に一人の男が「全てはお前の所為だ」、と言いながら空から降りてきました。


 「貴様は何方どなたですか?それはどういうことですか?」、と王子は男に質問しました。


 「われは四季の女神を司る神だ。お前に恋してしまった女神達がお前を手に入れるために争ってる」、と男は言いました。


 「女神達に会った覚えなどありません」、と王子は言いました。


 「人間に化けていたのだ。気付かぬのも無理はない。この争いを止めたくばお前が何とかしろ。さらばだ」、と男は言うと再び天へ帰っていきました。


 「待って下さい。私はどうしたら……」、王子は質問しようとしたがそれを止めました。


 「お前だけにしかできないことをすればいい」、と既にその場に居ない男が言いました。






 王子は病んでいました。それは幼き頃から抱えていた不治の病であり、王子自身、自分の命が残り少ないことを知っていました。それを王子は隠し、そのことを誰も知りませんでした。


 王子は思いました。そんな自分ができることとは何だろう。今や女神達に声を届けることもできない。


 「はぁはぁ、ふふっ、今の私ができることなんて…高が知れてるのに……」、と自嘲の笑みを浮かべながら王子は言いました。


 王子が今いる場所は空が良く見え、かつて草花が生い茂り虫や動物が飛び交うとても美しい所でした。今やその影は見えません。


 言うことの聞かない体を無理矢理動かし、頭を空に向けながら、「この場所なら、はぁはぁはぁ…天に居る彼女達にも見えるだろうか……」、と言いました。


 今を思えば王子は女神達に会っていました。過去、まだ世界が平穏だった頃、王子は違和感のある少女達に会っていました。まるで人間でないような、そう思わせるような不思議な少女達に。


 最初はその子達を警戒していたが、不思議と一緒にいると心が今までにないほど和らぎ警戒もすぐに解けた。きっと彼女達が女神なのだろう。


 その彼女達が今も王子を巡って争っている。そんなことは王子の心が許せませんでした。


 「…女神達よ、私ごときで…争ってはいけない………」、と王子は呟きました。そして割れた地面を背にその中へまるで力尽きるかのように落ちていきました。


「どうか世界が…暖かく綺麗で……幸せでありますように」


 君達を止めることも声を届けることもできない私を許してくれ。私程度ができることはこれだけだ、せめて私の愛した世界のための糧となろう。


 こうして王子は死んでしまいました。それは争っている女神達を正気に戻す程でした。


 そこに四季の女神を司る神が現れ真実と王子の願いを言いました。「この争いを止めるために王子は命を絶ったのだ」、と。


 女神達は泣きました。


 自身の不甲斐無さを呪いながらも、王子の最後の願いを叶えると女神達は誓いました。


 その後の世界は王子が願った通りの暖かく綺麗で幸せな世界が広がっていましたとさ。






 ぼくはそのおとぎばなしをきいたときおうじはもっといいほうほうがあったんじゃないかとおもった。






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