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仕事が、そんなふうに
お父さん、お母さんの時間を決めてしまえば
子供達の思い出にも、いろいろ、
関係するんだろな、なんて
めぐは思った。
「いつか、
ルーフィさんが、困ってるひとを
助けてあげたりしたっけ。
ひとは、記憶の積み重ねで
人格を作れるから
魔法で、過去の記憶を変えられるなら
心を痛めて、困ってるひとを
魔法で助けてあげられる。
そんなつもりで、ルーフィさんは、そうしてた。
「あたしも、リサをおじいちゃんに
会わせたんだっけ」そんな事を思い出す。
神様は、あんまり魔法を使わない方が、って言うけど。
そう、物思いしながら夕暮れの操車場で
列車の行き来を見ている、めぐ。
夕空を、からすさんが
小石をくわえて飛んでいく。
幾重にもなるレールにそれを載せて遊んだりしている。
いたずらからすちゃん。
小石でも
レールに載せて、だいいち小石が
かわいそう。
めぐは、そう思って
小石の空間軸を、少し動かした
。
比較的簡単だった。
からすさんは、不思議な表情でそれを見ていた(笑)。
魔法をみだりに使うな、と
神様に言われた事を忘れて(笑)。
めぐは、心をフリーにしている。
そうすると、自由に連想ができたりする。
ルーフィさんの
魔法で、困ってるひとの記憶を変えて。
助けてあげた事。
それと、リサの事。
国鉄を、お金儲けの手段にしたい
外国のお金持ちの事。
それぞれが、めぐを連想させる。
「なんて、そんなにお金儲けしたいの?」と
不思議に思った。
お金持ちで、使いきれないくらい持ってるはずなのに。
ふつう、国に働き掛ける力のあるくらいのひとは。
お金がない、なんて事は有り得ないと思う。
わざわざ外国から、どうしてこんな小さな国の平和を壊そうとするのだろう、と
めぐは、ちょっと疑問に思う。
そうした人達の意思、その理由をなんとなく
知りたくて
イメージしてみる。
この国の大統領さんや、政府の人達に
それを働き掛けている人達の
新聞写真。
みんな、いかにも力強く、表情も険しい男たち。
そのうちのひとりの心の中に、フォーカスを会わせた。
Jonathan-Fitzjerald.
幸い、どういう訳か夕方なのに
夢を見ていたようだ(笑)
お酒でも飲んで、寝ちゃったのだろうか。
いずれにしても、お金はあって
昼間から寝ていられる人、らしい。
そのひとの、夢。
しかし、安穏でも幸福でもなく
荒涼とした、淋しい心の中だった。
なにがどう、とは言えないけれど
何かに追いまくられていて、そこから逃れようとしているような、そういう気持ち、だった。
「意外、お金持ちにも
そういう人もいるんだ」と
めぐは思う。
のんびり、ゆったりと
裕福さを楽しんでいるのかと
ふつうのひと、めぐは思う。(笑)
その、心の奥底、記憶を辿って行くと
幼い頃から、その欠乏感、追われる感じが
ずっと、続いていた。
でも、根っこの記憶が無くて
神経の回路だけが、追いまくり、欠乏感を
感じる神経内分泌回路を動かしていた。
なので、めぐは
その回路を、遮断(笑)。
「意味ないもん」
目の前にある現実を見ればいいの。
と
そんなふうに、めぐは
ちょっとだけいたずら(笑)。
「リサの思い込みも、こうやって直しちゃいたいけど」なんて思いながら。
ふつう、人間に
そんな事できないから
祈ったり、薬飲んだり。
お医者さんに行ったりして
心を直そうとするけれど
魔法使いが友達だったら、
こんな感じで、直せる。
(でも、変えていい訳でもないけど笑)
そのジョナサンさん、この、めぐのいたずらがキッカケで
お金にも権力にも興味がなくなって
人生を楽しむようになった(笑)。
それで、悪い仕事からは失脚してしまったらしい。
でも、それはそれでいい事だけど。
歴史をその後、変えてしまった事には変わりない(笑)。




