表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/946

23

夢の中にお邪魔して、その細胞に魔法を掛けてあげればいい。


めぐは、自身の夢を好きなように見る時


知らないうちに、そういう事をしていたから



それを、リサの気持になって。



してあげればいい、そう思った。





dream in dream



「おやすみ、めぐ」

「おやすみ、リサ」


リサのお部屋で、なかよく眠るふたり。

もちろん、めぐも

眠ったまま、夢の中でリサに会うのだ。



それは、もちろん魔法で。



疲れていたから、ふたりとも

すやすやと眠る。


めぐは、もちろんリサの記憶と、おじいちゃんの事を考えて。




そうすると、そこの部位の神経細胞が

起きてて。


NONーREM睡眠になった時、記憶を解放しはじめる。



リサは、もちろんおじいちゃんの事を

気にしていて



よく眠れないと言うから、その神経は

起きてる。



それで、夢を見る。





めぐは、リサの夢にお邪魔して。

おじいちゃんの記憶を見た。



おじいちゃんは、白髪で短い髪。



黒い制服、衿の詰まった服で

機関車、燃え盛る炎を湛えた蒸気機関車に

乗っていた。


たぶん、それは

おじいちゃんが一番、好きだった頃の記憶。




リサの夢では、そのおじいちゃんが


後継ぎがいなくなって、淋しい思いをしていると


そう言う結末になって。


それが、無限ループになっている。




つまり、思い込んでいるので


その記憶が強化されてしまっている。






「そっか」めぐは、リサに

天国のおじいちゃんに、会いに行ってもらう事にした。



それが一番いいと思って。




もし、会っても「夢」だから

魔法だとは気づかない。




天国はもちろん異なる世界だから


実体を持ってれば、入れない。


でも、心だけで通じる事はできる。




心は無限に自由なので、思い合っていれば。




天国も時空間、つまり11次元隣接宇宙の

ひとつ。




イメージで、それを呼び寄せる。





意識はもともと0次元の存在、自由に

飛び回ってゆけるけれど



飛び方を、ふつう知らない。



たまたま飛んでしまった人が

天国を見たとか、そんな事を言うけれど



構造は、そんなものだ。





「あたしも、おじいちゃんに会いたいけど」めぐはでも

今は、リサの事が大事。



リサの夢を、天国のおじいちゃんの夢と


接続した。












「リサ」おじいちゃんは、優しく

リサに微笑む。




「おじいちゃん、会いたかった。

ごめん、ごめんなさい。

わたし、レールの上を決まった人生なんて

嫌、なんて言って。

ばかだったの。わたし」リサは泣く。



おじいちゃんに縋って。




そのひとことを言いたくても

言えないから。



それで、リサはおじいちゃんのために。

そう思って路面電車の運転手さんに

なろうと必死。

でも、うまくできない。




「リサ、わしはわかっている。

悲しいなんて思ってない。

リサが、辛い思いをするほうが

わしは、辛い。」おじいちゃんは

優しく微笑んで、リサを抱き寄せた。




「わたし、わたし......。」リサは

子供に戻ってしまって、泣きじゃくる。




よしよし、と

おじいちゃんは、リサを抱き上げ、

機関車に乗せた。



「ブレーキを握ってみろ。わしが教えてやる。」おじいちゃんは、機関車をゆっくりと走らせる。



逆転機を少し回し、スロットルを開く。



すぐに、スロットルを戻す。


逆転機を解放すると、機関車は

重い客車に押されて、レールの上を滑る。



「いいか、ブレーキを掛けた時の遅れを

考えるんじゃなくて、重さを感じるんだ。

少し掛ける、効き具合がわかる。

毎日違うぞ、天気でも違う。

最初は、そうして覚える。



そのうち、同じ場所なら

感じがわかる。そういうものだ。




おじいちゃんは、リサの手に自分の手を添えて

ブレーキハンドルを回した。



少し回す、空気が漏れる音がする。


減速が体に伝わる。





「この感じなの?」リサに笑顔が。




「そうだ。それを、ブレーキ・ノッチ毎に

感じ取るんだ。電車の方が楽だから

この機関車でできれば、絶対出来る。

わしがついている。できないはずはない。

わしの孫だ。」



リサの頬を、涙が伝った。



boy's dream



機関車は、停止位置で

静かに停まる。


それは、夢だから?



いえいえ、リサが自信を持ったから。


失敗したくないと言う思いが

リサの感性を鈍らせていたのです。




おじいちゃんがついている。




安心感が、リサの能力を発揮させました。




よかったね、リサ。



見ているめぐも、なんとなく幸せです。







翌朝......。

すっきりと目覚めたリサは、元気です。




「おはよう、めぐ」と。



めぐは、ほとんど起きていましたけど


少し眠くて。



「ふぁ?」と。





でも、爽やかなおめざめ。




リサの、爽やかさの訳は

めぐにもわかります。




「夕べ、夢におじいちゃんが出てきたの。

夢、なのかな?



おじいちゃんは、機関車にわたしを乗せてくれて。


運転を教えてくれた。



わたしの事を、悲しんでいなかったの。




と、リサは、嬉しそうに言いました。




めぐにも、嬉しさは伝わってきます。


もう、リサは悩む事はないでしょう。



おじいちゃんがついているんだもの。


機関車乗りの血が、ふたりを結び付けたのでしょうね。




鉄道員の血。


警察官の血。


郵便局員の血。


図書館司書の血(?)






いろいろあるかもしれないけれど。




それぞれに、記憶の中の

懐かしい思い出が、それぞれを

呼んでいるのかもしれません。




ひとは、社会に生きていて。


社会から、何かを得て。


その社会を育てて行く、守って行く。




そんなふうに、生きていく事も

ひとつの在り方なのかな、なんて

めぐも思いました。






リサのお母さんと、お父さんと。


リサと。



リサの弟と。




ちなみに、リサの弟は

17歳です。


いまのめぐと似たような年回りで......



なんとなく、ロマンスがめぐと

芽生えそうな

そんな雰囲気もあったのですけど(笑)。





目が会うと、ちょっと恥ずかしそうに視線を逸らせたり。


少し、俯き加減に

めぐの様子を伺ったり。





ちょっと、それも

楽しい恋かもしれません。




思っている瞬間が、恋、なのです。




でも、悲しいかな、めぐは異次元の恋人です。





それを知る人はめぐ、だけなのですけれど......。





リサの弟さんが、めぐを訪ねて

もし、図書館に行ったら

びっくりしないといいけど、と


めぐは思いました(笑)

まだ見ぬ、21歳の自分に。



boyfriend



めぐの記憶の中にも、リサの弟の事は


なんとなく、残っている。


ひとつしか歳が違わないのに、なぜか

とてもかわいらしい、そんな少年に思えた

のは


(本当は4つ違いになる訳だが)。



それは、めぐが魔法使いだからと言う


訳でもなく(笑)。


リサの弟が、純真で愛らしい少年なのは

お姉さんリサが、可愛がっていたから、そんな理由もあったりする。




人って、そういうもので

可愛がって貰えると、その思いに

沿ってあげようと


そんなふうに思ったりもして

自然に、演じてしまったりする。




本当に、なりたい自分。



そういうものは、実はあまり明確なものではなかったりするので



リサの弟の場合、そのせいで

めぐから、カワイイ男の子、と

思われる事は



彼にとっては、少し

不本意な事だったのかもしれない。




お姉さんの友達。



でも、この日のめぐは


18歳のままだったので



17歳の少年にとっては、魅力的だったのかもしれな(笑)。








突然、恋は始まったりするが



突然、終わったりもする(笑)。






めぐにとっては、リサの悩みが消えたら


もう、この3年後の世界に

用は無くなったので




すぐにでも帰りたいところ。



元々の3年前の時間軸は

例によって


ほとんど停止している




あまり長時間になると、元々の時間軸がゆっくりでも動いているので

芳しくない。





「じゃ、帰るわ」と

めぐは、リサにそう告げる。




一宿一飯の恩義、ではないが(笑)

朝ご飯の片付けなどを手伝って。



リサのお母さんから、図書館司書試験の話とか聞かれても

さっぱりわからないので(笑)閉口したり。



リサの弟が、図書館に勤めたい、なんて

言っているらしくて。


それはそれで、いい事だけど



それが、めぐと一緒に働きたい、なんて


かわいい願いだったら、ちょっと困る(笑)。




もしかして、21歳のめぐは



リサの弟に、恋を告白されたりしてるのだろうか(笑)

なんて。


それはそれで楽しいかもしれないけれど。




「いつから、そんなふうに思ってくれてたんだろう」と

めぐ自身には覚えがないので


それは、ひょっとして

ハイスクールを卒業してからの

事なのかも。

めぐは、リサの出社と一緒に



ミニクーパーで、路面電車の車庫まで行って。

少し、リサの仕事ぶりを見学してから


帰る事、にした。





身支度をして、リサと一緒に出かけよう



とすると

彼は、切なそうに見つめる。




かわいいわんこみたいで、めぐは、


思わず、リサの弟の髪を撫でる。



point it up



好きな、めぐお姉さん(笑)に

触れてもらったのに、


彼は、少し不本意な感情が湧いてくる。




甚だ不条理だけれでも、感情はそういうもので

論理的に出来てはいない。



元々、愛でてもらう事に慣れていて

それが好きな訳でもないのに、愛でてくれる人の

気持を考えて、合わせていた彼。




でも。


めぐお姉さんを、恋の気持で見つめている彼は


対等に。


そう思ったりもして。


それまでの演技の殻を、拭い去りたいと無意識し

それが、不本意な表情になって表れた。





どこまで行っても、お姉さんはお姉さん。


だけど、この日のめぐは、18才のめぐが

タイムスリップして現れたので



お姉さん・っぽくなくて。



それが、彼の抑制を壊した。




彼のクラスメートと同じくらいの年齢に、好きなお姉さんが

降りてきてくれる、なんて事は

魔法使いの知り合いでもないかぎり、あり得ない事(笑)。



それが、起きた。






おとなしい少年、リサの弟は

それでも、そこまでで思いとどまった。


心の中では、本当は


めぐお姉さんを抱きしめてしまいたい、その場でと

そんな風に恋しく思っていたのだろうけれど。







もちろん、めぐお姉さんが


そんなことに気づく年齢ではない。(この日は、18歳の彼女なのだから)。




そういう事は、年齢を経て学習する事である。







「さ、いこっか。」と、その場を離れていたリサが


出かける支度をして戻ってきて。


一緒に、MiniCooperSに乗って、出かけていく


ふたりの後ろ姿を見送る、彼は


どうしたらいいのだろう?と


内心、忸怩たる思いで、それを見つめていた。









つまり、めぐにとって

この場を離れて、3年前に帰る事は

正しい事、である。





その前に、すこし


リサに付き合ってから。


と.....。


めぐは、市交通局の

路面電車車庫へ。



ミニ・クーパーSに乗って。



「じゃ、わたし行くね。お家へ帰るなら

電車乗ってって。無料でいいわよ。」と


リサは、楽しく家族的なこの勤め先らしい言葉で

別れを飾った。



めぐは、頷く。


今度、(3年前の)夏休みの登校日でリサに会ったら

悩みが癒されるように、言葉を掛けてあげたい。



「おじいちゃんは、リサを誇りに思ってるよ」って。



でも、未来を見てきたとは言えないけれど(笑)。





trial



電車の車庫って、独特の匂いがあって。


それは、鉄の匂いだったり、油の匂いだったり。



大きな機械が、動いている。


生き物のように、ごはんを食べて、

寝て、起きて。


車庫って、電車のお家なんだろうか、と

めぐは、そんなふうにも思ったり。



レールの間が、枕木と、砂利があって

黒く、油が染みているのは

あちこちを治した時に

油が落ちたのだろうか。



それぞれの電車の、生き様が

レールの間に染みている、そんなふうにも思えたり。



ちょっと薄暗い車庫は

屋上が緑地公園になっていて


幼稚園のこどもたちが


喜んで駆け回れる、そんな場所になっているのと

好対照、明暗、そんな感じだけれども

社会を足元でささえる都市交通、


そんな、交通局のポスターみたいな(笑)


そういう構図のようだと

めぐは、思う。




その運転を、どうしてリサや

おじいちゃんは使命感を持って

していたのだろう?




たぶん、それは、生き物としての

群れを守ろうとする本質。



群れ、則ち社会である。


生物社会学、と言う

京都大学で興ったジャンルでは

家族、群れの最小単位を持つ生き物が人間であると定義している。


家族を愛するから、社会を愛する。




それは、正しい事。




ーーーもちろん、めぐがそんな事を思ってる訳でもない(笑)。







しばらく、車庫で電車を見ていると



事務所の方から

、リサは



緑色の整備服を着て。



電車のハンドルを持ち。



昨日の、古い電車に


乗り込む。




ビューゲルを、すっ、と持ち上げて

電車は目覚める。



空気圧縮機の音がして。



電車は、眠っていた猫が伸びをするように

走る準備をしている。





運転席では、リサが

機械の点検をしている。




指をさしたり、スイッチを動かしたり。




そのうちに、老練の教官が厳めしい顔で

電車に乗った。




お願いします、とでも

言っているのか、リサが

教官にご挨拶。





教官は、意外ににこやかに挨拶を返した。


顔は怖いみたいだけど、案外優しいおじいちゃんらしい(笑)。





そんな事もあるものだ。




リサは、昨日のブレーキ訓練の

続き。

まっすぐ、走り出して目標の、模擬信号、


木でできた腕木信号のところで停める。






さあ。






リサは、意外にリラックスしている。




ほんとうに、おじいちゃんがついているような。



そんな気持ちなのだろうか。







ブレーキを解放し、

電力を静かに増やす。


マスターを捻る。



古い電車は、唸りを上げて

モーターをまわす。

ギアが唸る。



速度を確認し、電力を解放、ブレーキを回す。




リサの意識を、昨夜の夢が過ぎる。





おじいちゃんがついているもの。



その自信だけで、しっかりブレーキを回せる。



失敗などする訳もない。



ブレーキのハンドルから、空気が抜ける音がして。


電車は、重々しく減速をする。


その減速度を体で感じて、目標に届く前でブレーキを解放、惰性で停止し

ブレーキを車両が動かないように掛ける。






目標、停止!と


リサは、目標を指差した。





教官は、嬉しそう。



よしよし、と

リサの肩を叩いている。




「これで、試験、うまくいくね。」見ていた


めぐも

うれしくなった。





もう、大丈夫だね。



よかったね、リサ、と

めぐは、心でつぶやいた。



Summer Holiday



リサの試験を見てから帰りたい。

そんなふうにも思ったけど


めぐは、とりあえず時間軸を3年戻して。



元の世界に戻った。




瞬間的に消えるので



電車の運転席から見ていたリサは


一瞬で、めぐが

消えてしまったように思った。



そんな事を、神隠しなんて言ったり

テレポート、なんて

SFっぽく表現したりもするんだろうけれど


実際は、時間軸が動いただけ、だったりする。




時間軸を戻すだけなら、別にどうと言う事もなく



いつもの魔法で、もう、慣れてきた。





めぐは、スムーズに魔法陣を使い


3年前、つまり

元々生活していた時間軸に戻る。




「でも、いろんな年代での経験が

増えすぎて」

18歳らしく無くなっちゃうかなぁ(笑)


なんて思ったりもするし




リサや、Naomi、れーみぃの将来の少し、手前を

めぐは知ってしまっているので



それを言うと、予言、みたいな感じになっちゃって。




「占い師になれちゃうかも(笑)」なーんて。


めぐは、テレビで見た

予言をする占い師さんの事を

イメージしたりして、楽しくなった。



三角帽子で、目だけ出して

水晶玉を覗き込んだりして(笑)。






「アルバイトになるかなぁ」なーんて。




その度に、未来へ飛んでいたら

疲れちゃいそうだけど。




そんな事を思い、それで連想するのは

リサの弟の事だった。





3年後、あんな事が起こる

ずっと前から


リサの弟は、かわいい気持ちを

心に持っていたのだろうか。



たぶん、今はまだ15歳くらいのハズ。





かわいい少年、そんな印象しかなかったけど。






ちょっと、意識しちゃうと


リサの弟に、あまり出会いたくないような、そんな気持ちにもなる(笑)変なめぐだったり。






思った通り、3年前の

元々の時空間は、飛び立った時と


ほとんど時間軸が進んでいなくて。



お寝坊の朝(笑)。



その間に、

3日くらい生活してしまうのだから




「老けそう(笑)」と

めぐは思ったりもした。


でも、過去に戻って


そこからタイムスリップすれば

いいような、そんな気もしてきて。
















次の日。

登校日だった。


夏休みは、登校日が来ると

そろそろ終わり、なんて気持ちになってきて。



お祭りが終わっちゃう、なんてイメージ。



すこーし、ブルーになっちゃう

めぐだった。



いろんな事、あった夏だった。


回想しながら。学校への並木道を

歩いていると、赤いお屋根のスクール・バスが

ゆっくり、ふんわり。

登っていく。





Michelle



ほんの少し前の筈なのに


すごく遠い日だったような気がする


夏休みの始まる前の日。




それは、めぐの時間旅行のせいで

短い時間に、たくさんの経験をしてしまった


そのせいかもしれなくて。




「早く死んじゃうかも」(笑)

なんて、めぐは思ったり。





学校への坂道を登るのも

疲れてしまうような(笑)それは気のせいだ。




テニスコートのほうから


すぽーん、すぽん。と

テニスボールを打つ音が聞こえてきて。



「ああ、若いわぁ」と

すっかりおばあちゃんの気分の(笑)

めぐだったり。






テニス、ラリーを繰り返してた

うちのひとりが

打つのを止めて、駆け寄って来た。





「めぐー。元気?」と



長い髪を後ろでまとめた、スリムな

その女の子は



昨日、一緒だったリサ.....の

18歳の姿。





「ああ、おはよ、リサ。よかったね。」と

めぐは、21歳のリサに言うつもりで(笑)




ああ、そっか。


まだ、この日のリサは

大学進学のつもりだったんだ。





秋になって、おじいちゃんが天国に行って


それで、急に進学を止めるんだ。




それを知っているめぐは




「大学、行くよね」と言ってしまう。





リサは、テニスラケットを抱えて

爽やかな表情、で


「なに?へんなの、めぐ」と。




「あ、そうそう、ミシェルがね、

うちの高校へ来たいなんて言うんだ。


女子校だから無理なのに。変な子。」と

リサが言って、弟の、あのかわいい少年の

名前がミシェルだと言う事を

めぐは、なんとなく思い出した。




17歳で、あんなにかわいいんだもの。

14歳だったら、どんなに可愛いのかな、と



別に年下好みではないめぐにしても(笑)



可愛い男の子は、撫でなでしてあげたいと


思ったりするのも、自然な事で

やっぱり、女の子だから


可愛がるのは好きだもの。


愛でて、育てるのを

好むのは、女の子だけではなくて

生き物として、年少の者に

優しくして、群れ全体のためになる

行動をする。


正しい事、だし。




「ミシェルね、めぐが好きみたいなの。」と

リサは、どっきりする事を平気で言う。




めぐが、ちょっと、どきどきして

言葉に困っていると



「お姉ちゃんに憧れる年頃なのかな。

ま、わたしとしてはめぐが相手だったら

いいけど。

でも、めぐって年上が好きでしょ?」と

リサは、的確な観察(笑)。



さすがに女の子同士。



現在、過去、未来



その、3年あとに

タイムスリップしためぐが

ミシェルの心を揺り動かした。


その原点は、ずっとずっと前にあったらしい

けど




そんな気持ちって、どうして

本人の知らないところで起こるんだろな、

なんて、この時のめぐは思ったりもする。




まあ、全部見えちゃったら

面白くないから(笑)。



ルーフィのご主人は、飽きちゃって

眠りに入っちゃったのかな、なんて。




めぐは思う。それは同時に


ルーフィが、恋についてあまり

情熱的でない理由であったりもするのだけど

それには、めぐは気づかない。







リサは、再び

テニスコートに戻る。


めぐは、どんなにか


「そのまま、大学に入って。

おじいちゃんは、悲しんでないの。」と

言いたいだろう。



でも、それを言ったら未来を変えてしまう

事になるから




言っていいものかどうか。




言ったら何が起こるのか、それも解らず

聞く相手もいない。





過去でなければ変えてもいいようにも思うが(笑)。



それは、筆者の思いである(笑)。








めぐは、なぜかゆっくりあるいて。




時間旅行をするようになって

尚更、時間の流れを楽しめるようになった。





その大切さをわかった、とでも言うのだろうか。






歩いて、学校の門を通ると



Naomiに出会う。

「おはよ」と。




そろそろ、進路に悩む季節のNaomiでもあるけれど。




まだ、進学するかどうか、決めかねている

Naomiであるらしい。




結果、どうして郵便局の一般内務職員に

落ち着くかはよく解らない。



Naomiにどんな夢があったのだろう、と

めぐは、3年後のNaomiの姿と

この日のNaomiをイメージの中で、見比べてみたりして。



でも、なんにも解らないのだけれども。





そして、めぐ自身の未来について

調べるのは、とても怖くてできないめぐ、

でもあった(笑)。



そんなものかもしれなくて。



Reimy



教室に行く前、図書室に行くのは

いつもの日課。

理由はないけど、なんとなく。



図書室は、広くて静かで。

朝の雰囲気を楽しめる気がして

めぐは、好きだった。




教室に行くと、誰かがおしゃべりをしていて

それも楽しいのだけど




そうすると、朝の雰囲気が楽しめないようで


めぐは、図書室で静かに

過ぎていく時間を楽しんでいた。




始業前、誰もいない図書室に

今朝は、れーみぃの姿を見かける。





おはよ、と静かに挨拶して



めぐは、れーみぃの笑顔に



昨日までの、ハイウェイパトロールの

姿をオーバーラップさせてみて。





どうも、馴染めない(笑)のだけれども。





Naomiも、リサも、れーみぃも。




わたしたちの社会を守ろう。

そんな気持ちでいっぱいなんだ。





めぐは、清々しいクラスメートたちの

凛々しさに、心温まる。


めぐ自身は、なにか

出来る事はないのかなぁ(笑)なんて

思ってて。




図書館にいる事が、そうなのかなあ、なんて

ささやかに思うのだったり。








れーみぃは、変わらない長い髪。


白い夏帽子がお似合い。




麻の夏服は涼しそうで、スカートは

ひざ丈くらいなので、可愛らしく

それが、かえって愛らしく

色気を感じるな、と

めぐは思ったり。



大人っぽい奥ゆかしさのあるセンスは

、大切にしてあげたいって

ふんわりと思う。



理想のお嫁さん れーみぃ。



図書室には、誰もいなかったので

れーみぃと、めぐはふたり。



かわいらしいれーみぃは、めぐがみても

好きになっちゃいそう(笑)。




もともと、愛って感情は

生物行動学的なものだから



女の子を愛でるように出来てて。




生命を育む存在を、大切にしたいと

誰しもが思う。




女の子の愛らしさと、赤ちゃんの愛らしさは


認知科学的に同じ要素であったりもして

それは、人々の心の中にあるから


めぐが、れーみぃを大切にしたいと

思うのも自然。





その、れーみぃは


ハイスクールの、この頃から

お巡りさんになりたいと思ってたのかな、


なんて、めぐは思って。




れーみぃの手元の本を見ると


警察官採用試験問題集(笑)。



そうなのかなあ、と思って



昨日までの、白バイルックを

思い返してみる。




「司法警察官になりたいの」と



そんな事言ってたっけ。




法律を志す、でも、弁護士じゃなくて

みんなのそばで働く、司法警察官になるのは

なんとなく、れーみぃらしいなぁ、と



めぐは思ったり。




クラスメートの中でも、おとなしくて

しっかりしてて。




お嫁さんになってほしいなぁ、なんて

めぐは思ったり(笑)。



a little happiness



れーみぃをお嫁さんにするのは

ファンタジーにしても


ルームメイトにして、一緒に暮らすなら

楽しいな、と

めぐは思ったりする。



別に、家事をしてもらうとか

ではなくても



ふんわり、のんびりタイプの

れーみぃ、ふくよかなお顔と

きれいな長い髪を見ているだけで


幸せになれるような、そんな気がして

来る。




やっぱり、美の根源は女の子にあるのね、なんて

文化人類学の講義みたいな事を言わなくても


れーみぃと一緒だと、そんな事

思ったりする。めぐだった。





もっとも、れーみぃが

どう思ってるかは、別だけど(笑)。




でも、恋人が出来るまでの間は

なかよしで、いてもいいよねっ、れーみぃ?



と、めぐは、心で囁いた。




魔法使いめぐの、能力を使った訳じゃないから

その気持ちは、れーみぃには届かないし


無理に届けちゃうと、つまらない人生に

なっちゃいそうな、そんな気もして。




「あ、そろそろ、ホームルームかな。」と

れーみぃが言うので


めぐは、図書室でのしあわせな一時を終えて


クラスに向かった。



time



クラスルームは、にぎやかで

先生が来るまでは、ちょっと苦手な

めぐだったりもする。



本が好きな人々は、わりと

そういうところがあって。



心のなかに、好きな世界を

持ってい

るので


その世界の気持ちでいたい、って

思ってて



自分と関係ない言葉、情報は

ノイズにしかならないし



言葉って意味があるから

その意味に、思考が引きずられてしまう。





人間が、かつては

野生だった証であって



どんな情報でも感じ取って

危険から身を守る、そんな行動の

表れ。



行動科学的にも、それは正しく

単純な手続き行動でも、耳に関係ない

言葉が入って来ると、間違いが増えたり

する、と言う実験を

ずっと昔に、日本の角田さんと言う

学者が定説にしたくらいなので



言葉は、ノイズのなかでも強力。



人間は言葉で考えるから。




生まれたばかりの人間を、言葉のない

世界で育てると



知能が育たないと言う観察結果もある。


不幸にして、ジャングルに取り残された

赤ちゃんの観察である。




そんなふうに、生き物は

環境に適応するのであったりもして。



めぐは、本のあるところに適応。



Naomiは、郵便やさんに適応(?)



れーみぃは、規則性のあるとこに適応。




リサは、鉄道のような規律の世界に適応。





それぞれ、好きな環境を選んでいくのが

生きていく、って事なのだろう。





なんて、めぐが思ってる訳でもないけれど。




時間と言う、規則性を飛び越える事が出来るのは

魔法使いと、それと

夢の世界だけ。





夢で、もし


天国へも行けたり、過去や未来へ行けるなら


生きる事は自由になるし、

現在の社会にこだわる事もなくなる。




それは、とても素敵なことなのだろう。



魔女っ子めぐちゃん



そんな、時間軸の自由を得た

魔法使いめぐ(笑)は


ちょっと、罪つくりな存在だったかな(笑)。



ミシェルにとっては。




しかしそれも、運命だったりもするので



ふつうなら、お姉さんだった憧れの人が

クラスメートになって

現れる、なんて事は起こらないので



ミシェルにとって、素敵なな体験だったのかもしれなかったり。







ざわめいていた、クラスメートたちも


先生が訪れて、静かになった。


先生は、穏やかなおばあちゃんなので


そのあたりも、クラスメートたちが



信頼している理由だったりもする。





「みんな、元気だった?」と


おばあちゃん先生は、にこにこ。




はぁい、って

みんな、楽しそうにお返事。





日焼けしている子は、リゾートにでも行ったのだろうか。




めぐも、リゾートに行ったけど


それは、向こうの世界での話だった。




マジックショーに出たりして


散々なリゾートだったな、と

めぐは思う。





坊やのお母さんを見つけるために、頑張ったんだっけ。





そうそう、坊やはお母さん見つかったのかなぁ。





めぐの力ではどうしようもなかったので

ルーフィさんや、向こうの

おばあちゃんに


あとを頼んで来たんだっけ。




そう思い返すと、坊やの事が

気になっちゃうめぐだったりした。


でも、違う世界の事だから

電話かける、って訳にも行かない。





「あとで、おばあちゃんに聞いて見よう」とりあえず、困った時はおばあちゃん。




そんなふうに、頼りにしてるおばあちゃん。



めぐの、心のよりどころ。






ふと、先生を見ると

先生も、やさしいおばあちゃん。





めぐ自身、このまま、おばあちゃんに

なっていけたらいいなあ、なんて


密かに思ってる。




たぶん、魔法使いになったせいなのかしら、って

なんとなく、めぐは感じた。






ホームルームは、30分くらいで終わって。




また、クラスメートたちは

賑やかに話はじめた。





お菓子の話、お祭りの話。



夏休みの宿題の話。




それぞれに、実用的な話である。




でも、夢のある話もあって。





「めぐ、めぐ!」と


リサが、にこにこして声を掛ける。





そう、屈託のないその表情は


まだ、この秋に訪れる

悲しいこと、を

知らないから。


できるなら、そのままでいてほしいんんだけど、と

めぐは、リサの未来が明るいって事を

言ってしまいたくなるけど



言っても、信じて貰えないから(笑)。



黙ってるしかなかったりする。



魔法少女めぐ(笑)



「元気ね、リサ」と、めぐが言う。


「なーに?おばあちゃんみたいに。ねね、がっこ終わったらプール行こう?」と


リサは、楽しそう。

はじけるスパーリングみたいに。





めぐは、リサと一緒に居ると


なんとなく、元気になれそう。




めぐの、元気を減らしてる理由は


もちろん、リサの未来に起こる事のせいだけど。




ほんとうは、めぐも元気な女の子なんだ。





時間旅行をする事で

ひとの未来を知る事が



だんだん、なんとなく


おばあちゃんみたいな気持ちに

なっちゃうのかなぁ、なんて

思ったり。



でも、その魔法のおかげで


リサは、おじいちゃんの本心を知る事が


できたんだけど。



もし、それがなかったら


リサは、ずっと悩み続けたかもしれない。





友達の為だもん、と

めぐは、自分のささやかな暗鬱など

振り払おうと思う。





それで「プール、ね。


学校の?」と



言うと




リサは

大きく首を振って。(笑)。



「あの、ほら、めぐのお家の裏山温泉にある。



流れるプール。



」と、リサは楽しそう。





「なんで、そこなのよー。」と、めぐは


リサの真似してはしゃいで見せて。




「うん。あのさぁめぐ。弟がね。


めぐお姉ちゃんと

一緒に泳ぎたいんだって。



いいでしょ?」と



リサにそう言われると、

まあ、いっか、って気持ちになって来る。




ミシェルかぁ。


めぐは思った。


あんまり印象になかったけど

こんなふうに、ミシェルは

あたしにアプローチしてたんだ。





リサお姉ちゃんに頼んで。





リサも優しいお姉ちゃんだね。





めぐは、なんとなく微笑む。



「いいよ。行こう?登校日だから

授業もないもん。」と



めぐは言って、授業ないのに

なんで学校あるのかなぁ(笑)なんて

思いながら。





白いカーテン越しに輝く夏休みの

太陽、それが



なーんとなくだけど、陰りを見せているような気がして。


夏の雲も、少し高くなってきて


空気が澄んできたような、そんな青空を

見上げて。





少しずつ、そんなふうに

季節は巡って行くのだろう。





その、時間を

めぐは飛び越える事ができるし。



夢のなかなら、誰かの時間を飛び越える

お手伝いもできる。






少しずつ、ひと、誰かの為になれる。



それが、嬉しい、おとなになったような

気がして。





今は、それでいいと思う

めぐだった。



夏の暑さも少し、和らいでくるような

8月の終わり。


エネルギーが失せてくるような、その感じは

どことなく、ペーソス。



めぐは、7月が好きだった。

夏休みに入る前。



始まる前が好きなの。



日曜日より、土曜が好き。





たぶん、限りある命の

ひと、だから


終わりを自然に意識している、そんなせいも

あるのかもしれないけれど




それは、生物行動学のような

お年寄りっぽい学者さんの意見(笑)で




楽しい事は、始まる前の期待の方が楽しくて


それだけに、終わったときはさびしいって


そう思うのは、ふつう。





恋もそうかも。



ミシェルみたいに、遠い存在の

お姉さんのお友達を、憧れるのは

ファンタジー。


夢の中。



心の中で、恋したいって思う。




ほんとうの恋が始まる前の、少年の微睡み。



その時間を、大切にね。って

めぐは思う。



「イメージを壊さないように、しないと」(笑)と

注意注意。




なので、一緒にプールで泳ぐ、なんてのも

ちょっと、怖かったりして(笑)



かわいいミシェルの想いを壊さないようにしないと。






なんたって14歳だもん。



めぐは、自身の14歳の頃を思い返すと

あんまり今と変わらなかったような気もするけれど(笑)

女の子って、そうなのかもしれない。



絵本を読んでたのが、字の多い本になったくらいで

幼い頃と、あんまり変わってないような気、もする。




めぐが、他の人と大きく違ってるのは

17歳までの人生が2回あった、って事くらいで





天使さんと、神様くらいしか

そのことを覚えてる人はいない。






autumn



その記憶と言っても、ふつう、時間軸も


空間座標も曖昧だから

どこの、いつの出来事か?は、いい加減。



なので、めぐの場合も

神様が、魔物に襲われた、不幸な記憶を

消してくれた。



と言うより、17年分の時間を逆転させて

早送りしたのだけれども


なんで、めぐにだけ?

と、めぐは思ったりもするけれど



魔物に襲われるのは


特別な事だし


神様にも、人間界の平穏を守る


おつとめがあるから。




なので、例えばクリスチャンは

神様を讃える訳で。


役に立たない神様だったら

そんなに有り難いはずもない(笑)と言う

至極わかりやすい理由もある。




みんなの為に、働くヒーローなのである。




そんな訳で、人間界に迷い込んだ

魔物を

なぜか魔王が退治して(笑)



それを知らなかった神様は、めぐを

特別扱いにした、と


そんなところ。




そのせいで、めぐの周りの人々にも

めぐの記憶がふたつ、できてしまう事になるので




それで、17年の時間を巻き戻したらしい、

人間っぽい神様である。









めぐは、時間ができて


夢の中に旅する事もできるから

それにいつか気づくかもしれないけれど。











「じゃ、学校終わったらプールね。」と


めぐは、こないだおばあちゃんに買ってもらった


レモンいろの水着を着て行こうかな、なんて

思ったり。





向こうの世界では、マジックスターになってしまって


プールも楽しめなかったから(笑)。






ホームルームのあと、クラブに出たいひとは出て

帰りたいひとは帰ると言う

なんとも、自由な時間割で



めぐは、リサとの約束ができちゃったので

まっすぐ、お家に帰って。




そのあと、裏のプールに行く事にした。





行く夏休みを、惜しむ意味もあったりして。




18歳の夏休みは、もう来ない。




そんな思いもあったりして。







まあ、めぐは時間旅行で

戻る事も、出来たりするけど。







スクールバス、時々乗る

赤いおやねのかわいい、おはなのバスに


「暑いから、涼んで行こうかな」と


めぐも、乗って行く事にした。



発車時間までは

、少し間があるので



並木の下で、涼んでいたり。




木陰だと涼しい、高原のような

風が渡って来るようになると


もう、秋がやって来る。





なんとなく、淋しいような


そんな気持ちにもなる。



秋は不思議。





めぐは、そんなふうにも思う。



Lyrical めぐ



秋が淋しいなんて

Lyricalな思いに耽るのは


18歳らしくないな、なんて


めぐは思ったり(笑)



「おとなになったのかしら」なんて


ひとりごとを言っている間に



赤い、スクールバスは


発車時間が来る。




エンジンを掛けると、クーラーがきくから



涼しいので、学生たちは

校舎から、木陰から。


とぼとぼと乗ってくる。


もちろん、女子校だから



先を競ったりする子もいなくて



至って静かなものだけど。





めぐは、運転手さんのすぐ後ろに座って




クーラーで涼んでいた。





回想は、なおも続く。



回想は、ひとの心が休む事ができないので


行う、シミュレーションのようなものである。





頭の中に脳があり、絶えず思考を続けているのは



それが、生き残る為に


周囲の環境から、何かを感じ取り

敵のいない場所を求めたり、そういう理由から発達した機能だったりする。





そのせいで、平和な環境でも


何かを感じ続ける性質があるから



宇宙飛行士は、闇の宇宙で

音のない、情報のない世界に堪えるように

地上では、闇のプールに

閉じ込められる訓練があったりする。



そうすると、皆

幻覚を見て、

現実がどこなのか?が


認識できなくなったりするそうだ。




つまり、何か情報を与え続けないと

記憶を元に、思考を続けると言う訳なのである。



例えば、平穏な都市生活で

敵の存在を気にする必要がないなら


文芸に親しんだり、音楽を楽しんだり。



新しい事を考え続ける事が

大切である。








もっとも、めぐの回想は


それともちょっと違っていたりして



秋が訪れると言う、太陽のエネルギーの

減退を

淋しい、と詩的に感じて



それと、自身の恋の思い出を

重ねて感じていたりする


やわらかな感性であったりもした。





魔法で、恋も解決すればいいのにね。




そんなふうにも思ったり(笑)。






ルーフィとの恋が、叶う見込みが無くても


他のひとを恋する気持ちには、ちょっとなれない

めぐ、だったりもする。





リサ、親友の弟ミシェルも


いい子。


でも、恋人って言うよりは


弟かな?



そんなふうに思ってしまったりして。









スクールバスが、走り出そうとして


ドアを閉じる前に、リサは


駆けてきて。





「すみませーん」と、扉が閉じる前に滑り込んだ。






「セーフ。」と

めぐは、楽しそうに言った。




リサも、にこにこして

左右に分けた髪の毛の、結びめの

ピンクのゴムを撫で付けた。



髪の毛が、きれいに揃っていないので


絵筆みたいに、さらさらと

にゃんこのしっぽみたいで。

ちょっと、かわいらしい。






ドアを閉じた

スクールバスは


途端に、静かな空間、涼しい空気に

爽やかに満たされて。


めぐも、リサも

快よさそうに


瞳を閉じたり、伸びをしたり。



なんとなく、そんな様子も



にゃんこのようだ(笑)。



elder sister Lissa



まだ、午前10時くらいだから

夏休みなら、まだまだおねむの時間(笑)。



こんな時間に学校が終わるなんて....



「登校日って、なんであるの?」とめぐが思うくらいだから。





「遊びにいこう、って事じゃない?みんなで。

よく学び、よく遊べ。

いいことね。」とリサは言う。


自由な校風の、この学校らしい。






ミシェルの学校も、そうなのかな?


と、めぐは、ふと思う。




ミシェル、登校日じゃないの?」と、めぐは尋ねてみると



「うん、あっちは中学だし。

宿題いっぱいあるからじゃない?」と

リサは、楽しそうに笑う。




あちこちで、バスの中は

楽しそうな笑顔。



ゆっくりと、赤いスクールバスは

並木道を下りてゆく。




宿題かぁ。


めぐのクラスは、宿題らしいものは

ほとんどなかった。



3年だから、就職活動も

あるし。


進学する子は、勉強が忙しいし。




「リサぁ、お勉強いいの?」



と、めぐは、すこしおどけて。



女の子同士の時は、ちょっとおどけて

みんな、楽しい雰囲気に合わそうとする。




時々、騒々しい事もあるけれど(笑)


まだ、子供だもの。



そう許されるのも、ハイスクールのうち。



めぐは、そんなふうにも思ったり。





実際、リサは

この少しあと

電車の運転手さんになるんだもの。




とか、未来を知っているめぐは

連想する。





「大学、受かりそう?」と

少しまじめな話をすると



リサはにこにこして「バッチリ。」と

Vサイン。




リサは、そうそう。勉強もできて、スポーツも上手かったし。




でも、お嬢さんタイプじゃなかったから

もし、男子がいたら


アイドルになってただろうけど(笑)。


残念な事に女子校だったから。




「リサも、モテただろーね。共学だったら」と

めぐは、ふつうの言葉を使ってそういう。





「それは、めぐの方。今だってさ、弟ミシェルが

めぐお姉ちゃんが好き好きーっ!って。」リサは、バスの座席にすりすりするジェスチャーをして(笑)おどける。





「やめてよ、リサ(笑)」と

めぐは、ちょっと恥ずかしくなった。




「あたしのどこがいいんだろうねぇ」おばあちゃんみたいに、めぐは言うと




「めぐぅ、おばさんっぽい」と、リサはおどける。




「やだぁ。気にしてんのにぃ。」とめぐもおどける。

でも、おばさんっぽいのは、時間旅行のせいかな。

なんて、めぐはそれをちょっと気にしていたりして。




魔法を使えないひとよりもたくさんの経験ができるから


勢い、ちょっとおばさんっぽいのかなぁ、なんて

ふと、出てくる考え方なんかに

老成した達観(笑)みたいな経験値が出てきちゃって。



それを、めぐは、おばさんっぽいかなぁ、なんて


気にしてしまったり。


まあ、顔が変わる訳じゃないけど。



「そこがいいのよ!」って、リサは楽しそう。



ミシェルも、そう思ってるんじゃない?と。




「ミシェルって、ガールフレンドいないの?」と、めぐが言うと



リサは「うん、内気な子だから。女の子誘うなんて

できないみたいだし。



誘われるけど、行かないみたいよ。


めぐお姉ちゃんが好きなんじゃない、たぶん。



」と、リサは楽しそう。






「いつか、結婚したら

リサお姉ちゃんになるのね、あたしの」と


ふざけためぐを、リサは喜ぶ。




「そういえば、めぐって妹にしたらいいタイプね。

おとなしいし、しっかりしてるし。]



時々、そんなふうにも言われる事もあるめぐだったけど



おばあちゃんっ子のせいかな?なんて

自分では思う。






「そういうリサは、お姉ちゃんタイプ。

あたしについといで!って感じ。


きょうも、イベント企画したし。」と。



めぐは、当然の感想を言う。




実生活でも、お姉ちゃんだもの。




かわいいミシェルのために、

企画したんだよね。





リサ。



railman railady


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ