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「おばあちゃん

淋しいだろな」と、めぐが言うと




「じゃあ、おばあちゃんにも一緒に

飛んでもらえば」とルーフィは

事もなげにそんな事を言う(笑)。




「おばあちゃんに?

って、めぐはその突飛な発想に驚く。でも

魔法使いの血統、それでもし

過去に旅してた、それが時間旅行なら....




めぐは思う。「おばあちゃんって魔法使い?」



それには気づかなかったけど。


でも、それなら


全部

、筋が通る。




めぐがいなくなっても、混乱しなかったこと。


時間旅行者のルーフィとMegを

厭わずにホームステイさせた事。



ぜんぶ。



魔法使いのシンプル・ラブ



その夜はもう遅いから、と

めぐは、ルーフィの部屋から出て(笑)


でも、ルーフィは

そういえば、青年なのに

危険な感じがしなくて。



それで、お父さんみたいに

安心できて、いいのかな?



なんて、めぐは考えながら

屋根裏部屋から、下りて

2階の自分の部屋へ。



なにか、冷たいものを飲みたくなって

階下へ下りた。





ダイニングに、おばあちゃん。



ナイトキャップをかぶって、パジャマ。


薄い桃色に、かばのイラスト、ユーモラスなそれが描かれていて


かわいらしい。





「あ、おばあちゃん。」と


めぐは言う。




おばあちゃんはにっこ「坊や、すやすやね。


でも、淋しいのかしら、やっぱり。わたしのパジャマを掴んで眠っちゃった」


おばあちゃんは、にこにこ。


しっかりしてるけど、やっぱ坊やね。





そんなふうに言われると、めぐは

自分の恋の事が大切で、坊やの事を思いやれなくて



ちょっと、恥ずかしい。






「それでね、ルーフィさんは、おばあちゃんに

一緒に飛んで貰ったら?なんt言うの。」




そう、めぐが言うと


おばあちゃんは「まあ。なんて素敵な思いつきかしら。今でも飛べるかしら。」





と、平然としてるので

めぐはちょっと拍子抜け(笑)。




それで、魔法使いさんとの恋のお話を思い出して


「おじいちゃんは魔法だったの?」と

尋ねると



おばあちゃんは、にこにこ笑って



「そんな事ないわよ」と。





めぐは、穏やかで大きな山みたいな


おじいちゃんを思い出して




「あのおじいちゃんだったら、信頼できるのかしら」と。





おばあちゃんは、少し考えて「それは、男の人ってそうだもの。魔法使いの女の子の

魔法を取った素顔を知りたい、なんて

考えないでしょう。別の顔を持ってるかもしれない、とか。




それは、魔法が無くても同じ。






知らないところで違う顔持ってたら、解るのよ。

愛してれば。



そういう顔になるの。人間って。




ルーフィさんは、そういう人じゃないわよ。」




と、おばあちゃんは

めぐの不安に気づき、そう言った。






「ありがとう、おばあちゃん。」これで

よく眠れる。


めぐはそう思った。



別の顔を持ってたら、そういう顔になる。





それはそうかも。




めぐは、シンプルに恋すればいいのかな。



そんなふうに思った。



You 're Sorry



その、おばあちゃんの言葉で

ゆっくり眠れためぐは。



次の朝、すっきり!。



爽やかな目覚め。


気持ちって不思議だけど、そんなもの。

そんな、クリアーな夏休みの朝。



おばあちゃんは、いつものように

畑のお世話。




めぐは「おはよう、おばあちゃん」



にこにこ。元気なめぐに戻って。




おばあちゃんも、にこにこ。




「おはよ」





坊やは、まだ寝てるらしい(にこにこ)。





ルーフィも元気に。でも、屋根裏から


ふたりの様子を微笑みながら見ていた。




夕べ、それから


めぐ専用の魔法陣を書くのに

間違いがないように、と。




計算に疲れてしまった。





でも、魔法の大先輩、おばあちゃんが

連れて行ってくれるなら


魔法陣は無くても良かったかな、なんて(笑)思ったりもする。





その、おばあちゃんの農作業をしている


雰囲気は、まるで魔法使い、なんて


感じには見えないけれど。




でも、おばあちゃんがもし、ルーフィと

同じ魔法を使うなら



「遠い親戚かもしれないな」と


ルーフィは思う。




年代からすると、ルーフィの

おばあちゃんくらいだけど(笑)。





爽やかな朝は、クリアーな青空に


お日様が元気になるあたりまでで。





その後は、夏休み、という言葉に

相応しいエネルギーのある空模様に

なったり。






その、夏の感じを

めぐは好きだった。






元気いっぱいで。






試験飛行みたいな感じで、ちょっと

坊やを元の世界に戻してあげて。




気楽になるのも、おばあちゃんが一緒。



そんな安心感からだった。



そうなると、早く飛び立ちたくなって(笑)。



わくわくのめぐ、だったりもする。



恋する乙女ちゃん



クリスタさんは、いつも通りに

優雅にお目さめ。



なぜか、別に天使さんだった、と


聞かされなくても優雅な

クリスタさんである。



なぜか、それは坊やにも伝わるのか


おばあちゃんに甘えるようには、クリスタさん

には甘えない(笑)。




どういうわけか、それはそんなものだったりする。



生物行動学では、匂いのせいだ、などと

言われたりもする。



若い女の子と、落ち着いたおばあちゃんと

お母さん。




お母さんに近いのは、おばあちゃんだったのかもしれなかったけど




もと天使さんだから、そういえば

人間とは違うので(笑)そこは、仕方ない

のかもしれなかったり。






坊やにとって、落ち着けるのは


お母さんのところ、なんでしょうね。






めぐは、おばあちゃんのおかげで落ち着けて

坊やも。




おばあちゃんは、やっぱり大切。






めぐは、早く飛んで見たくなった。


おばあちゃんがついててくれるなら。

安心して飛べる。


そんな感じ。










「ルーフィさん、ルーフィさん!」元気な声でルーフィを探した。



それは、恋しい気持ちでの呼びかけと

言うより、新しい事を試してみたい。


そんな、若々しい気持ちの言葉。




ルーフィもちょっと、驚いてたり(笑)。





ちょっと不安げだったり、寂しがったり。

そんなめぐは、なんとなく愛らしい。



でも、元気なめぐはやっぱり、一番

かわいらしい。



そんなふうにも思った。


なので、早々と書き上げた

魔法陣を、めぐに渡す。




「ありがとうございます!」と

めぐは、風が起こるくらいにお辞儀をして。


にこ、と笑う。







それで、とてとてとてえ.....と

歩いて。




自分の部屋に消えた(笑)。




ルーフィ、あっけ(笑)。




「どうなってんの?」(笑)。



でもいいか、元気なら。




ルーフィも、その変化を楽しいと思ったり。









めぐは、自分の部屋で

その、ルーフィ自筆の魔法陣を


広げて。



じっ、と眺めて。




愛おしむように、その魔法陣の筆跡を柔らかく

Hugする。




その筆跡が、彼自身、そんな気持ちで。



元気に振る舞ってはいても、やっぱり

そういうところは変わっていない。



戸惑いが無くなったけど。




恋するめぐは、そのまま。



恋するオトメ



でも、きりりと凛々しく

魔法使いの表情になって。


めぐは、その魔法陣を拡げて

イメージを集中した。



すると、ルーフィの書いた魔法陣の

効果(笑)だろうか



ふわり、と空中に浮遊する時に

目眩するみたいな感じがなくて。


行く先の座標が、しっかりとイメージできたり。




「やっぱり、さすが。」と


めぐは、ルーフィの魔法技術(と言うのか?笑)に、感服した。




どうしてこんな事ができるんだろ?



なんて思って。




そこまでで、また地上に戻った。


上空に昇るまではF=mghで

つまり、質量×重力加速度×高さ。



重力加速度は変わらないので

質量が減れば、高さが上がる。



単純な仕組み(笑)。





でもその、単純なところが

誰にでも使いやすい魔法、ってあたり。




めぐは気に入ってる。




ややこしいのは苦手(笑)。





おばあちゃんに、そのあたりは

似てるのかな、なんて

めぐは思ったり(笑)。






いつものような、ふつうの朝なんだけど

でも、魔法を使って旅に出る朝って


とくべつ。


他のひとにはふつう、の朝なんだけど。




そういうもの。



ルーフィは、めぐにとっては

特別だけど



ほかのひとから見ると、ふつう。



それと似てるかな、なんて



なんでも好きな人に結び付けたりするのも


恋するオトメちゃん(笑)めぐだったり。



それは、とっても楽しい事だから。

ずっと、そのままでいられると

いいんだけど。



旅立つ!



おばあちゃんは、ルーフィの事情を察して

飛ぶ事にしたけれど


それはそれで、楽しいらしくて


魔女の扮装劇みたいな服を探して


黒いお帽子とか、マントとか(笑)


「似合うかしら、ほほほ」

なんて、声まで魔女みたいにして。




ユーモラスなのは、どことなく

ルーフィみたいかな、って


めぐは、「そういえばおばあちゃんの生まれって

どこなんだろう」

聞いた事もなかった。




女の子なので、おじいちゃんとの恋?とか


そういう事は聞いても


生まれ育ちとか、そんなの聞いた事なかった。





どっちかと言うと、お年寄り系の

話題っぽい感じもして(笑)



聞いてなかった。


でもその扮装は、なーんとなく黒魔女(笑)。




曲がった杖を持って。




楽しそう。




坊やも笑ってた。








そんなこんなで、お昼近く。



二階の、めぐのお部屋のバルコニーから

ルーフィと、めぐ、それと坊やと

おばあちゃん。



本当に4人で飛べるのかな、と


いざ、旅立つとなると

ちょっと不安を感じたけど。



でも、信じるのが一番って

おばあちゃんも言ってた。




そう、めぐは信じて



魔法を拡げて、イメージを集中!。




0次元モデルに、少しづつ近づけると


F=mghの、mが減少していく。


そうすると、Fが小さくなっていく。




すうぅ、と

風が吹くような

感じがするのは



重力が減少するので、そこにあった空気が動くから。

地球の自転に沿って、斜めに空気が渦を巻く。




「Go!」



魔法は光り輝く輪のように拡がった。



空気は、中心に向かい渦巻く。





風、空気が物体だと

実感する一瞬。



自身が動いても風を感じたりするけど


渦巻きの真ん中に自分がいる感覚は

あまり感じる事はない。



地球が時速1700kmで動いているので

その慣性から離れれば

自然と、速度差が起きて


空気は渦を巻いたりする。



空に昇ると、空気の渦も

一緒に昇ったり。




小鳥が、三角屋根で

不思議そうに、その様子を見ている。




あまり、人に見られたら困るので(笑)




もちろん、見られたら

魔法は消えてしまう。




それなので、めぐは雲の中に入ろうと考えた。




上昇する速度を早く、早く。




0次元へのモデリングを進める。





重力加速度は、結構な力なので

急に加速すると、苦しかったりする。


空気も薄くなる。





でも、ようやく低い雲に追いつき


誰にも見られずに済んだ。




「夜に飛べばよかった」と、めぐは思う。

それで、魔法使いは

みんな、夜にほうきで飛んでいくのかしら。




めぐは、アニメーションの絵本を

思い出したりした。



危機



その時、めぐの視界にルーフィの姿が

一瞬。


4人で飛んでいるのだけれど、背中合わせにして

視界に人が入り、集中を妨げないようにと

おばあちゃんがそう言った。




風で、少し体勢が揺らいだのだろう。



そのルーフィの姿を見て、めぐは

幻想的な空間飛行から、現実の恋の事を

思い出してしまう。



集中が途切れ、4人の足元にあった

光る魔法陣は、揺らぎながら空間に裂けてしまった。




それは、まるで超弦理論の0次元紐モデルが

揺らいで宇宙崩壊するようにも見える。



「あぶないわ、めぐ」と、言葉は穏やかだが

危険をおばあちゃんは察し、なにやら言葉を呟いた。


それは、ケルトの言葉のようでもあったが




その言葉で、空中に霧散していた

魔法陣は、それぞれに


ブラウン運動のモデルの反対みたいに

凝縮を始め、再び光る魔法陣が

現れた。



その間に高度が少し下がり、空を旅する

つばめたちが、雲をかすめて

飛んでいくのが見えたり。



めぐは、落下の怖さで

脚が震えた。



自分ひとりなら、落ちる事はこれまで

なかったから


4人で飛ぶのには、相応の力が必要だと


実感。





「おばあちゃん、ありがとう」危機を

平然と乗り切るおばあちゃんは、

すごいな、と


めぐは、とても感謝した。



少女時代



めぐが、おばあちゃんを偉大と思うのも

無理もないけれど


でも、おばあちゃんにも少女時代があって

その頃は、やっぱり恋した時もあっただろう。


動揺する事だってあって。

だからこそ、いまのめぐの気持ちが良く解る。


リカバリーも簡単だ。



でもそれは、めぐが劣っている事では

もちろんない。



過ぎた時間の記憶の蓄積、である。




それは、どんな人間にも平等だが

魔法使いは少し違っていたりする。


時間軸を伸縮したり、多重時空間に

旅したりできるからで



生物学的な代謝のメカニズムから見る「一日」が



記憶の中にある一日と等しくはない訳で



めぐのように、早くから時間旅行を続けると

経験時間によっては、相応の

経験値が蓄積されるだろうから



おばあちゃんになった時には、スーパーおばあちゃん

になるかもしれなかった。





でも、それは

めぐが魔法使いの生活をこのまま続ける場合の

話で




シンプルに、人間としての愛を追って

魔法使いを辞める事もありうるから




例えばクリスタさんのように


天使としての前途を捨てる、そんな感じに似て


魔法使いではない方が幸せ、そんなふうに

もし思ったら。






ひょっとするとこの日の経験は

めぐをそう思わせるかもしれなかったり。





おばあちゃんも、ルーフィも

それを危惧したりした。



なにしろ、危険な目にあうのは

たまたま、いま、魔法使いだからと言うだけ

なのだから。




もし、めぐでなくても

坊やをもとの世界に戻す事ができれば


危険な目に合わなくても済む。





客観的にはそうだけど



でも、めぐがそう考えている訳でもない。




いつか、そう思わなければいいのだけれど。



いたいけな気持ち



危機を乗り越えて、再度上昇をし

そして、0次元モデルになった4人は

ミクロ多重時空間、11次元空間

に向けて加速する。


ニュートリノ粒子は、その加速を促進する。



波動的側面により。




目的座標を捕捉し、再実体化。




急加速を避ける為に、3次元化を

ゆっくりと行う。






ひゅう、と


風を切るような音を感じる頃には

目的の時空間に到達している。




見覚えのある、どこか違う世界にめぐと、他の3人は



空中を、ふわふわと綿毛のように舞い降りた。




舞い降りた先は、めぐの家の裏手にそっくりの

草原、それは

Megの住む世界。



めぐのいる世界に似て非なる世界。





見た目、そっくり。でも違う。




それを知ってるのは、Megだけだった。





特に知らせる事もできなかったので


その草原には、Megの姿はなかった。




空中で魔法陣が消え

ゆっくりと草の上にふわ、と

4人は着地。





さく、と

草に踏み締める音がして

靴の下に感じる植物の存在に

めぐは、驚いてしまった。


草を踏むのが可哀相な気がして

空中に飛び上がり、地面に下りた。





幼い頃からそういう子供だった、めぐ。


おばあちゃんは、そんなふうに回想した。


かわいらしい絵が描かれた

お菓子の包装を、破く事が出来なくて

食べられず、ずっと

見ていたり。



そんな子供だったっけ。




おばあちゃんは、いまのめぐの

動きを見て、微笑む。





いまも、変わってないのね。



恋を抱きしめよう



風景は同じでも、めぐにとって異なる世界。

天使さん、クリスタもいない。

にゃごもいない。



一方のルーフィにとっては、住み慣れた(?)場所。



不思議な事に、おばあちゃんはそっくり。

でも、めぐのおばあちゃんは魔女の扮装なので(笑)



ハロウィンにはちょっと早い仮装かな?(笑)と言う感じ。




かぼちゃで提灯でも作ろうかしら。




そういう感じ。




でも、家の裏手に顔を出した人は

Megの母、つまり、向こうの世界なら

めぐのお母さんに、よく似ているけど

別の人。



あっ、とめぐは思った。



お母さん、と言いそうになって

でも、その人が、めぐの事を

娘だと思っていない。



それは当然。



こっちの世界でのMegの母は、魔法とは

脈絡のない人生を送って来たらしい人。






娘Megに似ているめぐ、の事を

奇異の視線で眺めている。






その事が、ちょっと悲しい

めぐだったけれど。




でも、仕方ない。



見た目そっくりなのに。





それだけで、めぐはもう

帰りたくなってしまった(笑)。





ルーフィをふと、見ると


彼は、ぬいぐるみ姿になって

草原に転がってた。





それも仕方ないけど、こちらの世界では

ルーフィは存在を悟られないように

そうしているのだった。






それだけを幸い、とばかりに

めぐはルーフィ(のぬいぐるみ)を抱きしめた。




やめてくれー、と

ぬいぐるみに宿ったルーフィは、ちょっと

どきどき(笑)しながら。



かわいいめぐに抱きしめられてた。



TOUCH



めぐが、ぬいぐるみのルーフィを

抱きしめていても

まだ、そんなに不自然な

感じもしないけれど


ルーフィが、以前

ぬいぐるみ姿の彼に話し掛けるMegを

「変に思われるよ」と言った事があった。



めぐは3歳下だけど、このあたりの

年齢差って、そのくらいの違いがあったりする。


大きな犬のぬいぐるみ姿のルーフィ、

ちょうど、もふもふするのにいいけれど。


でも、ルーフィはちょっと恥ずかしかったりするので



「下ろしてよ」と

めぐにささやく。





誰にも聞こえないように。




でも、めぐはにこにこして「だめーぇ♪」と言う。




あたしのもんだもん。




幼い子みたいに、にこにこ。




なので、ルーフィは


右手で、みんなに見えないように

めぐの胸をTouch!(笑)





「いやっ!」と

めぐは、ぬいぐるみを離した(笑)ので

ルーフィは草原に転がった。




いてて....と、ルーフィは言葉にださずに

そう思った。



おばあちゃんは、その理由がわかって

くすくす笑って。






みんなは、なんのことか解らない(笑)。








Megのお母さんは、それを、きょとん、と

眺めているけれど

そういう表情は、Megにそっくり。




その声を聞いて、畑から

のこのこやってきたのは

Megのおばあちゃん。



めぐのおばあちゃんと、ほんとにそっくり。


「劇団の方ですか?」と

のんびりと。





お茶でもどうぞ、と


農機具小屋にお招きした。



そんなところも、めぐのおばあちゃんそっくり。





おばあちゃん同士は、話が通じるらしい。

楽しそうに話をしていた。


旅の劇団、と言う話になっているみたい(笑)


だけれども、おばあちゃん同士の話だから

どこまでわかっているのだろう(笑)。




こちらの世界は、魔法も魔物もいない世界だから。



そういう事にして置こう、そんな事らしい。





おばあちゃんが一緒でよかった。



と、めぐは



ふたたびルーフィを、こんどは背中から

抱きしめてた(笑)



触られないように、と。



Triangle



そんなところに、Megが自分の部屋から下りてきて


ルーフィが、めぐの胸に抱かれているのを見て。



凝固(笑)。




いつ帰って来たの?と、

心でそうつぶやいたMegだったけれど



でも、なーんとなく。

ぬいぐるみ姿とはいえ、めぐの胸に抱かれてるのはちょっと、面白くない(笑)。




3歳大人とはいえ、そういうところは

年齢と無関係。


だって、独占したいもの。




めぐも、そう思ってるのかしら?

なんてMegは考える。



でも、めぐはまだ少女だから

そんなに、意味を考えて行動してる訳もない(笑)。




ただ、なーんとなく。

もふもふのぬいぐるみ、ルーフィが

かわいくて抱いてるだけ。




なんだけど。






それをMegがそう思うのは、

自分がそう考えてるから。







ふたりとも、好きな気持ちはおんなじ。



ただ、同じ人を好きになったりするのは


似たような育ち方をしたからなのかも、ね(笑)




魔法の才能も似てるし、Megは旅行作家、めぐは図書館司書、って


本を好きなところ、おおらかで優しい人が好きなとこ。





たぶん、おばあちゃんが可愛がってたから

おばあちゃんの本好きや、魔法の才能を

受け継いだのかも。



そんなところで、ルーフィを好きになってしまって。



ちょっと困った(笑)。






なぜか、おばあちゃんだけは

ふたりとも、良く似ているので(笑)



出会って、とっても楽しそう。


女の子みたいに、綺麗なもののおはなし、おいしいもののおはなし。




にぎやかに話すので、みんなが

あっけに取られるくらい。




でも、楽しそうで良かったと

みんなも思ってて。




その、長い長ーいおはなしに

付き合っていた農機具小屋。



いつの間にか、お昼下がり。




「しばらく、こちらにいらっしゃるの?」と

Megのおばあちゃんは言う。





「坊やのお母さん探しで。それだけの旅ですわ」と、めぐのおばあちゃん。



それは本当だ(笑)。



「残念です、演劇を拝見できなくて」とMegの母は、劇団、と言う話を真に受けていて(笑)。



そういう天然っぽいところは、Megにも似ている。




「そーだわ、どこかでマジックでもすれば。ねえ、めぐ。」と、めぐのおばあちゃんは


思いつきで言う。




「え?」と、めぐは

ちょっとびっくり。



マジックなんてしたことないもの。




そこで、めぐは気づく。





.....こっちの世界で魔法を見られても

大丈夫!




それを使ってマジック?




まさか、そんな天を冒涜するような?(笑)って


魔法は天の授かりものじゃないけど(笑)。




唐突な発想はさすが、おばあちゃん。



天使さんみたいに大胆。



悪魔のような細心



おばあちゃんは、めぐに告げる。


「坊やとマジックショーに出れば

ひょっとしてお母さんが見つかるかもしれないわ」と。




おばあちゃんは、いろんな事を知っている。

突飛な発想のように見えて、割と脈略があるのは

本当にすごいと、ルーフィも思う。


悪魔の如き細心、と言っては悪いが(笑)。




経験は、皆記憶を脳神経の接続で得ているから

歳を取ると、いろいろな出来事が

関連して想像できるようになる。



その関連性が、本人以外には意外なだけだ。




ひとりで何かを作る仕事などは、そうした

経験の豊富な人がした方がいいと言う

考えもあったりするくらいで。






「それは名案。」と、ルーフィも思う。

けれど、今はぬいぐるみのわんこ姿なので


言葉には出さない。



さすがは、おばあちゃん。

魔女だもん、と


めぐは思ったりもした。




特に今は、魔法使いのおばあちゃんの扮装なので


より、そんな風に思う。(笑)。










話は上手く進んだけれど、めぐとおばあちゃん、それと坊やの3人が

ホームステイするのは、ちょっと気が引けるので(笑)





「どっかに、リゾートのホテル。

いいところご存知ないですか」と


めぐのおばあちゃんは言う。




それは結構楽しい提案。


夏休みに外泊なんて、したことなかっためぐ

にとっては、ちょっとわくわくする話だった。





Megのおばあちゃんの知り合いのリゾートホテルがある、って事で


ルーフィをMeg

の家に残し(笑)。




3人は、山のリゾートへ。


温泉やプール、テニスコートがあったりする


ゴージャスなところ。






でも、めぐにとって不安だったのは



ルーフィを、Megの側に置いて来てしまった事だったりもする。




マジックショーの事も、勿論心配だけど。


自分のそばにルーフィがいなくて、Megの

そばに居る。


その事が大きな不安だったりもした。



なぜ不安か、と言う理由は

はっきりめぐにも解らない。



そばにいてくれないと不安、そんなとこ

かもしれない。


恋ってそんなものだけど、今までホームステイで

ずっとそばにいた。



それが、とてもしあわせだったって

事に、めぐは気づく。



魔法のスター、マジカルめぐ



その、リゾートホテルは

めぐの住む街、いつかルーフィと3人で行った

あの、丘の上の温泉とそっくりだった。


それだけに、ルーフィがいない淋しさを

より、大きく感じてしまうめぐ、だったり。



そばにいて、あたりまえ。

もちろん、ルーフィは旅人で

めぐは宿の人(笑)と言う事で

古典的な旅行小説のような構造。



それは、たとえばMegの書いているような

紀行文学のようでもあり



どことなく、関連を感じるめぐ、だった。




リゾートホテルは、もともと公共の施設で

教育や、健康のために役立つように

建てられたもの。

それだけに施設も立派で、好ましいものだった。



そんな訳で、劇場のような施設もあって。



Megのおばあちゃんが、ここの施設の館長と

お友達なので(笑)



「劇団の人の旅回り」という触れ込み(笑)で



おまけにめぐのおばあちゃんが、ハロウィンの魔女みたいな扮装だった(笑)から




館長さんは、めぐご一行様(笑)を

玄関で歓迎。館長室で接待してくれた。



太っちょで、元気そうなおじさま、館長さんは

「なにかパフォーマンスして頂けたら、宿泊料は無料でいいです、国の文化事業ですから」と

豪快に笑うのでした。



めぐは、ちょっと困ってしまうのですけれど




魔法使いの少女、と言う扮装で(笑)

坊やの空中浮遊のご披露、と言う出し物を

おばあちゃんが考案した。



それだけなら、簡単ね。と

めぐは思った。




0次元モデルに転換する時、少しづつ

質量が軽くなって、空に舞い上がるから


重力モデル式F=mghの、mを小さくする事になる。



普段、しているのだけど


自分に、ではなくて


坊やに魔法を掛ければいいだけ。




つまり、魔法陣の中心に坊やを設定して


自分はその外から魔法を使う、そんなやり方でいいのね、と

めぐは理解した。




もちろん、ルーフィはいないし


ひとりで術を使うのなら、おばあちゃんの助けも期待できない。







ちょっぴりとだけ、孤独と不安を感じるめぐ、だったりもする。







「ではでは、よろしく」と

館長さんは、楽しそうにそう言い

夕方からのパフォーマンスを、予定した。




インターネットで宣伝するとか(笑)

プロモータみたいな館長さんは、

もともと民間のイベント企画をしていた人らしくて


この、官公庁施設の活性化を任されている、と

納得の行動、履歴であった。







「どーしよう、おばあちゃん」と

めぐはちょっと、困ってしまった。




人前で魔法なんて......まあ、こちらの世界で

使っても困る事はないんだけど。



同じ理由で、奇跡が起こったりする事が

よくある。




ビルから落っこちた赤ちゃんが無傷だったり。

飛行機が墜落しても、子供だけ助かったり。




それは、たぶん

魔法使いが、見られても言葉を発せない子供や

赤ちゃんだけを助けた、そんな事かもしれなかったりする。




似たような理由で、めぐは


異なる世界の人。



魔法のエネルギーが異なる世界のものなので

この世界で魔法を使っても、別にいいのだ。



でも、演技、マジックショーみたいにするのはちょっと恥ずかしかったりする。






めぐは、おばあちゃんと坊やと。




3人で、リゾートホテルの玄関から

案内されて、408号室に招かれた。




そこは、目前に大きな山を臨む

瀟洒な洋館、白い壁の綺麗な部屋で


眼下には清流が、爽やかな音を立てていた。



コミックスター、めぐ(笑)



お部屋でくつろいでいて、さて

温泉に行こうかな、なんて

めぐが思ってると



お部屋の電話のチャイムが鳴って。




「おくつろぎのところ、失礼致します、

フロントです。



当館長が、イベントの衣装合わせを、と

申しております。ご都合はいかがでしょうか?」



坊やとめぐの扮装(笑)。


館長さんはさすがはプロモータ。



雰囲気からすると、音楽も「エーゲ海の真珠」とかを用意してるんだろな、と

めぐは、微笑んだ。



黒いタキシードとシルクハット。



魔法の杖を持ってて。




なーんとなく、漫画っぽいめぐの発想(笑)。




それじゃあ、と


めぐは、急いで温泉に入って(笑)。



やっぱ、女の子だし。

短い髪も、綺麗にブラシして。




おばあちゃんと、坊やも

一緒に。





館長さんんおお部屋へ。



衣装は、確かにタキシードだけど

スラックスの変わりに、とても短いスカートだったり(笑)。





「ちょっと、これって短すぎませんか」と

おばあちゃんが言う(笑)。





でも、館長さんは「ふつう、ハイレグだし。

スカートの方がかわいらしいでしょう。

それに、下に黒い短パンがついてるとスタイリストが」





なーるほど。


スタイリストまで来てるの(笑)と



めぐも驚いた。



暇な街みたい(笑)。



確かに、テレビで見るマジシャンのお姉さんって


結構、お色気系のスタイルだったり。







黒いタキシードっぽい上着で、下がハイレグ。

スカートの方がたしかに楽かも。




着てみると、たしかに




スカートからすらりと伸びた脚は、かっこよく見えるし



ちょっと、大きめのタキシードは

細身のめぐをかわいらしく見せる。





「ちょっと文化祭?」なんて

めぐは呟いたけど。




うんうん、と館長さんもにこにこ。




素敵よめぐ、と

おばあちゃんもにこにこ。





衣装合わせに時間掛かって。





リハーサルなしで、いきなりステージに

出た。




そんなに大きなホールじゃないし、

お客さんも泊まってるおじいちゃん、おばあちゃんばっかり。



穏やかに微笑んでる。





それは、めぐをリラックスさせた。





館長さんは、澄んだ太い声で、イントロデュース。



音楽は、ドラムロール(の、CD(笑))




「Ladies and Gentlmen, Tonite We Plesent you Magical perfomer "megu" from another world---u, this is flying performance is it !!!!」




と、こういうのを慣れてるらしい館長さんは

上機嫌。




めぐは、ステージの袖から出ていく。


音楽は、フィラデルフィア・ソウルの

”TSOP”に変わった。






スポットライトがまばゆくて、帽子とって

挨拶するのがやっと。



一緒に出てきた坊やの方が、落ち着いてるっぽい(笑)。




最初っからステージに、客席から見えないように


チョークで魔法陣を書いておいた(笑)。




その真ん中に、坊やに立ってもらう。




お約束の音楽は「エーゲ海の真珠」

ポール・モーリアさんの演奏。


あの、Megさんが時間旅行して

出会ったモーリアさんの曲。





それを連想すると、めぐの集中が途切れる。



杖を指して、漫画っぽく坊やを浮遊させかけていた。


風が起こって、チョークの魔法陣が

光掛けていた。


なのに。




風が逆転して。




「あ、あれ?」と

坊やが浮きかけていたところ、ステージの床にどすん、と落ちた(笑)。



観客席で笑いが起きる。



坊やの靴が、魔法陣の一部を消してしまって。

反動で、めぐの体がぴょん、と空中に飛んだ。



「いやぁ!」と、めぐは驚いて。




客席から、更に笑いが起こる。





たしかに、空中浮遊だった(笑)。




それも演出のコミックショーだと思われたらしい。



ホントに?



テレビ局こそ呼んでいなかったけれど

その模様を、館長さんはビデオ撮影して

インターネットに載せた。



空中浮遊って、ちょっとオカルトっぽい


怖いおじさんがするものってイメージがあった

この国。


インド由来の仏教ふう宗教のおじさんとか(笑)




それを、かわいらしい18歳のお嬢さんが

やってのけたと、大変な評判で



インターネットは情報が早い。




いろんなところでその画像が見られて。




「あの女の子は誰?」とか


「本当に凄いマジック」とか。




魔法だとは、誰も思わないらしい(笑)。





めぐと、おばあちゃんは

坊やの事を知っている人が、誰か

見てくれていたらいいな、と


そういうところだった。








ルーフィと、Megは

その話を聞いてすぐ、めぐの仕事(笑)だと

わかった。



映像を見て、ルーフィも楽しんでいた。


「でも、かわいい衣装だね」と。




「ホントは、バニーちゃんの方がいいと

思ってるんでしょ」と、Meg。





かなわないなぁ、とルーフィは

手を振って。





そんなことないよ、と。




でも、Megも思う。




あの、かわいらしい衣装は

いまのめぐにしか似合わないと



ミニスカートと、ちょっと大人っぽい

タキシードと。



その、アンバランスな感じは


18歳のあの子にしか、着こなせない。




例えば、大人っぽい色気のある人が

着ても、清楚なかわいらしいお色気には

ならない。




素敵。




わたしの3年前、あんなだったのかしら。




そう思って旅して、

あの子に出逢って。




長い長ーい旅(笑)

になった。





ルーフィまで、恋のお相手にしちゃう

かわいい子。





でも、Megは

不思議な事に、めぐを恋仇とは思えなかった。




それはそうで、自分に似てるもうひとり。だもの。








めぐパフォーマンスに、気をよくした館長さんは



「ずっと、ここにいて下さって。そうだ、プロダクションに入りませんか?]



なんて、インターネットの反響を

めぐに話した。






そんな映像が撮られてるとは

知らなかった(笑)と


めぐは思う。


スターになるより、坊やのお母さん探さなきゃ。




そのために、パフォーマンスしたんだもん。





でも、それをお巡りさんに言えば


どこで坊やに会ったか、なんて聞かれるし。



そしたら、向こうへ逃げるしかなくなる。





ホントの事を言っても、誰も信じない。




そんな事もあるものだ。



インディーズ



でも、坊やの事を尋ねてきた人は居なかったので


ちょっとめぐはがっかり。



あんな、恥ずかしい格好したのに(笑)とか。


おばあちゃんは、ただ笑ってたけど。



「かわいかったわよ」と言って。




おばあちゃんは、昔から

にこにこしてて、穏やかで。




怒った事なんて見たことない(笑)



なので、幼いめぐ自身

おばあちゃんが好きだった、

おじいちゃんが好きだった。




お父さん、お母さんは

時々、怒ったりしたけど



その、怒る理由が

子供のめぐにはよく解らなくて

ただ怖い、そんなふうに思った事もあったけど


そんな時、おじいちゃんとおばあちゃんの

とこへ行くと、安心できて。




それは、今でも変わってなかったり。






「坊やのお母さん、心配してないかな」と

めぐは、こちらの警察に尋ねて見ようかな、

なんて思ったりした。


直接行ったら、いろいろ詮索されるから

電話を掛けてみた。





でも。




特徴がこれと言ってないし、

坊やがどこで迷子になったか、は


めぐには解らないのだった(笑)。




タイムスリップで落ちてきたんだもの。







それで、めぐは


坊やのパフォーマンス映像を

館長さんから貰って。




動画をみんなが見る、インターネットサイトに

投稿した。




ホテルのパソコンから。



live life while you have it



でも、坊やのお母さんから連絡はなかった。


めぐは、ちょっとがっかり。



おばあちゃんに嘆くと「そのうちいい知らせもあるわ。」と。



のんびりしてるのだけど。



それは真理で、3次元的な世界での

出来事は、時系列に沿って動くので


想像の世界は、時系列に沿わないイメージだけ

だから、イメージに現実を合わせようとして

がっかりしても無駄だ。



ネガティブな気持ちになるだけで。




そのうち、いい事もある。




そんな気持ちでいた方が、いい事も起きると


おばあちゃんは思ったのだろう。






リゾートホテルらしく、この日のディナーは

好きなお料理を好きなだけ取り分けて頂く、と言うスタイル。




ケーキや、デザートまでも

並べられていると

全部食べたくなっちゃう、めぐだったりする。



「よーし、食べるぞー」と



だんだん元気が出てきた(笑)。


そんなものである。





元気でいれば、いい事もある。





ステーキ、あつあつ。

ベイクドポテト、スパゲティー。

スペアリブ、ポトフ、カレー。


ビーフストロアノフ、ボルシチ。



ビーフン、太平燕、坦々麺。


フォアグラトリュフ、チャップドビーフ。



ありとあらゆるお料理。




とても食べ切れないけれど(笑)。




その他、ケーキ。モンブラン、ガトーショコラ、ミルフィーユ、ガレット、杏仁豆腐、ワインゼリー、ヨーグルト。



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