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例えば、生命を慈しむ。
花を愛でたり、幼い者を守るような
そうした感覚は、生き物なるが故の
本質である。
しかし、人間は損得で争うようになって
ともすれば、それを忘れる事さえあったりも
するから
それを、神様は正した。
心の治癒力に任せ、傷を作らないように。
それはもちろん、神様故の愛である。
神様自身は、何も得する事はないのだけれど
そうする事で、皆が喜ぶと言うような。
リサは、揺られている夢の中でふと
醒める。
半分、それは夢だと思い。
地震で床が揺れていると感づき
「大変。めぐたちは??」と、思って
携帯電話を掛けて見るも、当然不通である。
みんなが電話をかけるから。
ラジオを聞いて見る。
おじいちゃんの家は、とっても広いので
携帯ラジオの音は、よく響く。
アナウンサーの声は、淡々と
地域の被災状況を伝えるけれど、どうやら
大きな地震ではなかったらしい。
「よかった」と、リサは思った
夜明け前である。




