けーたいでんわ
制限時間15分。お題、オレだよオレ、借金。ムチャぶり要素、グーグルマップ。
僕は普段あまり携帯電話、最近ではスマートフォンって言うのだろうか?とにかく、それを使うことが無い。仕事の為、実家の親に連絡するため、それ以外の用途は無い。
理由は面倒だからだ。
面倒。
人生で最高に面白くない理由。
面倒。
無敵の理由。
それに持っているとどうしても使ってしまう。
面白いことだけども。その言葉の矛盾を僕だって感じないわけでは無い。
それに僕が思うに、あれは何か知らの力を秘めた機体だ。
じゃなきゃあんなに色々とできるわけないのだ。
そう思う。
持っていないと何も考え無いで済むのに、
あれを持っているだけで、
例えば、
ネットサーフィンとかをしてしまうのだ。
すると時間はどんどん盗まれていくし、電池もどんどん減っていくし、それに対して、いつか重要な連絡が入ったときに途中で電池が切れてしまうんじゃないかとドキドキしてしまう。
仕事の為にグーグルマップなんて見た日には大変だ。2桁ずつ電池が減っていってる気がする。
登録しても居ないのに、変なところからメールが来たりする。
支払い義務とかいってそれでまた僕はドキドキするのだ。
僕は携帯電話に少しずつ寿命を減らされているのかもしれない。
この先いつか、夜に変な動悸で目を覚ますようになるだろう。
そのうち夜も眠れなくなるかもしれない。
キュウシンが必須になるかもしれない。
死ぬかもしれない。
こないだも恐ろしいことに公衆電話から僕のケータイに連絡が入っていた。
あの表示、もはや恐ろしいことしか想像できない。
ケータイが震える。
音を鳴らす。
表示、
公衆電話。
留守電一件。
オレだよオレ、借金......。
僕はそこでソレを聞くのを止めた。
知らない奴の声だ。
そうに決まっている。
洗濯かごに放り投げたケータイは、
今でもたまに鳴るのが聞こえる。
いつまで無視できるのか?
いつまで僕は外に出ていられるのか?
いつか、
一本目なのでまだ純粋です。