表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/23

第17話『傲慢なプライド、秘密のテスト。』

侯爵様は、自身のギフトについて異常なほどの執着を見せていた。


侯爵家の人間は代々、強力な防御系ギフトを継承している。

その血筋に生まれた侯爵様自身も、二十歳をとうに過ぎているにもかかわらず、「ただ未発覚なだけだ。自分には、誰よりも強大なギフトが眠っている」と固く信じている。


それは、彼が凡人であることを受け入れられない、傲慢なプライドと、深いコンプレックスの表れだった。


「リナ。お前に頼みたいのは、他ならぬ、私の『潜在能力』についてだ」

侯爵様は書斎の重厚な椅子に座り、私に声をひそめた。


「お前がマリアにした助言は見た。お前の力は本物かもしれん」


私は、背筋に冷たい汗が流れるのを感じた。

侯爵のギフトが「ハズレ」だった場合、その事実は私の命を危険に晒すだろう。


「そのような、恐れ多いこと……」


「黙れ」

侯爵様は、鋭い視線を向けた。


「まず、私の優秀な護衛のギフトを調べろ。彼のギフトは私と彼しか知らぬ。それが正しければ、お前の力は本物だ。これは、テストだ」


侯爵様は、半ば強引に、私を窓の外に連れて行った。

庭には、彼の「秘密の盾」である衛兵隊長が警備にあたっている。


侯爵様は、私を衛兵隊長に近づけると、不意に、私の手を護衛の肩に押し付けた。


「さあ、リナ。調べろ。私のプライドのためにな!」


私は、激しい恐怖を堪えながら、侯爵の命令に従うしかなかった。


―――そして、脳裏に流れ込んできたのは、驚くべき情報だった。


『硬化』『全身の皮膚』『5秒間』『一日一回』...


「……侯爵様、その護衛のギフトは、皮膚の硬化です。ですが、一日一回、5秒間しか発動できません」


私の言葉に、侯爵様は目を見開いた。


「その通りだ! その能力と条件は、私と彼しか知らぬはずだ!……リナ、お前の力は本物だ!」


侯爵様は、歓喜のあまり、椅子から立ち上がった。


「素晴らしい! よし、リナ。次に、私だ。私の、誰も知らぬ、偉大なるギフトを見つけてみせろ!」


侯爵様の瞳は、期待と渇望で、爛々(らんらん)と輝いていた。


―――その輝きこそが、私の命を懸けた、最も危険な「テスト」の始まりだった。

【毎日20:10更新予定】


【作者よりお願い】

どうか以下のご協力をお願いします。

・★評価ポイント

・ブックマーク

・ご感想(一言でも構いません。執筆の励みになります!)


引き続き、物語の絶望の先に進みます。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ