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日曜日
朝、定時の5分前。
街は静かだが、窓の外には少しだけ人影が動く。自宅の窓からオフィスビルを眺めていた。
フロアは完全に静まり返っている。机もコピー機も休止中。チャットもタスク管理ツールも、動く気配はない。
そして、あの場所ではもう、存在も名前も必要とされていない。静寂がフロアを満たしているだけだ。
気づけば、窓に映る俺の姿がかすんでいた。指先は透け、声は音にならず、輪郭は薄れていく。痛みも恐怖もない。
当たり前のことのように、世界から消えていった。
明日からまた平日が始まるのだろう。
それが、オフィスの休日だ。
エピローグ
フロアには誰もいない。
光は点き、コピー機は静かに紙を差しだし、タスクは淡々と更新される。
名前も、存在も、もはや必要ない。
ただ、空気だけが日々を刻む。
この物語は、AIが日常の仕事を担い始める、少しだけ未来の一幕に過ぎない。
そして、この静かなリズムは、これからも続いていくだろう。
私も、いつか……。




