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土曜日
朝、定時の5分前。
ビルの前には誰も立っていない。フロアの明かりは点いているが、コピー機は休止中。チャットには昨日までの自動メッセージが残るが、新しい通知はない。タスク管理ツールも静かに待機している。
人も、名前も、まだ必要ない。
ただ、フロアの空気だけが淡々と満ちている。
小さく、コピー機が紙を吐き出す音が響く。
窓から差し込む光がゆっくり揺れ、机や椅子の影だけがひっそりと揺れている。
何も動かず、僅かな音が漏れ聞こえ、時間だけが淡々と流れていく。
それが、オフィスの休日だ。




