生徒会、文化研究部を粛清せよ!
中間テストで盛大にやらかした数日後。
文化研究部の噂は、ついに生徒会執行部の耳に届いた。
放課後、生徒会室。
生徒会長が静かに告げる。
「……文化研究部、いい加減にしろ」
その一言で、学校の平和を守る正義の刃が抜かれた。
一方その頃、文化研究部
部室には今日もお菓子とジュースと、
床に散乱する謎プリントと、寝落ちしてる木下。
「……生徒会長ってさ、怖い?」
「うーん、学年トップの秀才で、風紀委員長兼任で……」
「つまり文化研究部とは真逆の存在……」
「倒せる?」
「倒す気かよ!!」
ドアがガラッ!!
生徒会長、立つ。
「文化研究部――解体を命じる。」
お菓子を咥えたまま全員フリーズ。
「……え?え?お菓子の食べ過ぎで?」
「違うわ。テストだ、欠点だ、補習だ、停学だ、全部だ。」
後ろには副会長と風紀委員。
がっちり固められた包囲網。
「生徒会の権限で、今日付けで部室の使用禁止とする。鍵も回収する。」
部長が震えながら言う。
「せ、生徒会長!心を入れ替えて真面目に……!」
「昨日も同じこと言ってただろうが!!」
「……うぅ……」
木下、突如起きる。
「……お菓子返して……」
「寝言じゃねえか!!」
抵抗むなしく、部室から締め出される文化研究部。
「……これから私たち、どこでだらだらすれば……」
「教室……?」
「職員室前……?」
「校庭のベンチ……?」
「もう学校に来ない方が早いのでは……?」
その夜、グループチャットにて。
部長
「生徒会長に追い出された……」
木下
「寝てたから覚えてない」
お菓子担当
「お菓子だけでも取り返したい……」
唯一まとも
「お前ら、そろそろ廃部だよ……」
部長
「……秘密結社として活動するしかない」
唯一まとも
「思想が危険」
こうして、文化研究部は学校の秩序を乱すだらだら秘密結社として、
生徒会の粛清の目をかいくぐりながら、密かにお菓子を貪るのであった。
生徒会粛清編・完