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モブキャラ男子高校生の乙女ゲー転生  作者: 斎藤ニコ・天道源
プロローグ

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第1話 転生人生終了のおしらせ

 自室。

 ベッドの上でスマホを弄っていたら、ふっと気が付いた。


 徐々によみがえってくる記憶と、現状を重ね合わせる。


 俺の名前は『間宮まみや とおる

 現在3月、中学三年。

 来月から高校生に入学する男子だ。

 入学する高校の名前は――私立テンペスト学園。


 はあ!? テンペスト学園!? 正気の沙汰ではない名称だぞ!?


 ……あ、なるほど、俺、転生してるわ。

 それも、乙女ゲームの世界に。


 というわけで、現実は小説よりも奇なり。

 俺の転生発覚は、なんでもない平日の夜から始まった。


     *


 女性向けゲーム『プリンス・プロジェクト』。略してPP。

 主人公ヒロインの設定は少々重く、『いじめられている女子高校生』というもの。

 不景気かつ不安に塗れた時代の反映なのか、陰鬱なシーンはプロローグから延々と続く。

 しかし、そこにルートごとに『白馬に乗った王子様役のイケメン男性キャラ』が現れて、様々な救いを少女へと与えていくという作品だ。


 ヘビーな内容だが、救われていく少女の美しさや、いじめっ子へのざまあ展開、そして何より人気声優たちが彩る個性的な超イケメンキャラ絵などが見事にマッチし、停滞気味だった乙女ゲーム界に大きなウェーブを呼び込んだ。


 姉の好きな声優が攻略男性キャラの声を担当していたので、ソフトは自宅にあった。

 というか、何十時間もプレイをした。正確には『させられた』。

 

 PPはシナリオゲームながらもパラメーター育成などの要素もあり、くわえて各男性キャラの攻略ルートが多岐にわたるため、超難関ゲームとして有名だった。

 ただただキュンキュンしたいだけった姉はソフトを放り投げた――俺のほうへ。


 姉の代わりに俺が攻略チャートを調べては夜な夜な一枚絵を求めて、何が悲しいのか男キャラの攻略に勤しんでいたというわけだ。


 だから、この世界のことはよく知っている。PPの世界に飲み込まれているのは確定だ。第一、テンペスト学園なんて私立高校が他にあってたまるものか。


「それにしても、まじかよ……」


 ベッドの上で頭を抱えたのは、なにも、転生現象に驚いたからではない。

 いや、もちろん驚きはした。が、気が付くまで、この世界で生きてきた十六年が、かつての自分の人生と自然と混在していたし、不思議なことに家族構成は元の世界と同じだったから寂しさもなかった。


 そう。

 同じだった。


 俺が頭を抱えた理由――リスタート人生、元の世界と大して変化がない。

 ゲーム風に言えば、俺の人生は前世とパラメーターが同じってこと。


 年齢は若返って、16才。

 名前は変わって、林健斗はやしけんとから間宮透まみやとおる

 でも、変化はそれだけだ。

 微妙に違うところはあれども、顔は限りなく前のレベルと同等。


 つまり?


 わざわざ転生したっていうのに――俺はイケメンでも、主人公でもなんでもない、ただの冴えない男子高校生だったのだ!


 ようするにこれは、モブ転生ってやつだろ。

 俺はボッチ高校生活を、もう一度、追体験しなきゃいけないってことである。


 それも、イケメンばかりが存在する乙女ゲーの世界で。


 それなんて罰ゲーム?


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