■宿屋_明/11/13/01:20■
急に部屋が明るくなった理由は分からないが、とにかく目をつむり続けるべきだろう。
力いっぱい目をつむっておこう。
「目を…開かないんですか?」
「え、ええ。目を開くと良くないことがおきそうな気がして」
「たとえばどんな事ですか?」
「理性を保てなくなるとか、信用を失うとかです」
「気にし過ぎではないですか?
男性はそう言いながら薄目を開けたりしてるものですけど、そこまで力を入れている瞼を見せつけられるのも何だか逆に傷つきます」
「す、すみません、緩めます」
まさかの返答に瞼の力を緩めると同時に何かやわらかな感触が俺の瞼に触れる。
「あわ」
俺の瞼はラヘンメの手により強制的に開かれた。
予想していた通りのあられもない姿をしたラヘンメの姿が視界いっぱいに飛び込む。
「ちょ、ちょっと困ります」
「あら?」
俺は瞬時にラヘンメの手から逃れ部屋を出ようと入口へ向かった。
「「あ」」
部屋に戻ってきたヤタと目があった。
「こ、これは違うんだ」
咄嗟に弁明の言葉がが口から出る。
「ヒュ〜、お熱い」
ヤタの横にはパリカーまでいた。
ヤタを遮って俺と向かい合うと何やら大袈裟に話し始めた。
「ドッキリ大成功!?ってやつだよ。
ラヘンメさんに協力してもらってテストさせてもらってたんだ」
「え?…それはどういう」
「ヤダヤダ、そんな顔しちゃ。
確かに私の提案だけど?
パーティーの不仲は黙って見過ごせないじゃない?
あくまでもお助けサービスを生業にしてる私としては?
お助けしなくちゃ!じゃない?
ほらほら、そんな怖い顔しない、今からちゃんと説明してあげるから」
「か、簡単にお願いします、それとラヘンメさんにちゃんとした服を着せて下さい」
「モーリーは身体は大人でも中身は中学生くらいっぽいね〜」
「よ、余計なお世話です!」
「褒めてたりするんだけど、しばらくは伝わらないんだろうなぁ」
「どこが褒めてるんですか!?」
「まぁ、大人になれば分かるよ」
パリカーはどこか寂しげに微笑み話を続ける。
「ま、とりあえず、立ち話もなんだから中に入ろうよ」
「わかりました…。ら、ラヘンメさん?服着ましたか?」
「大丈夫です」
「そ、それじゃあ、そっちに行きますね」
「いやぁ~若い二人が羨ましいよ」
「私は見た目程若くない」
「それならリードしてあげないと駄目かもかもかも?」
「…」
むむむむむむ…!




