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雨森弥太郎は騒がない〜真夜中に拾った少女〜  作者: 猫背族の黑
第四章『旅立ち』
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■浴場_受付/11/12/17:25■

「お客様、浴場利用は初めてですか?」

「はい」

「そちらはお連れの方でしょうか?」


 俺の後ろにピッタリ隠れるようにしてついて来ているヤタを女性スタッフは見逃さない。


「そうです」

「個室もご用意できますが、どうされますか?」

「どうする?」

「任せた」


 いや、任せたて…。

 何やら俺は試されているのではないか?


「別々ではいざという時に危ない」


 お、おぉん?

 ヤタさん、どういうつもりだ。


「お客様、最高の警備がうちの自慢ですので覗きなどの心配はございません」

「らしいよ?」

「浴場の種類は?」

「男、女、亜人、混浴、個室の5つがございます」「ん?亜人?」

「貴方様のような方です」

「え、俺は普通の人だけど」

「普通の人は肌の色が赤くはございません」

「あー…」


 まだ赤かったのか、まさか一生治らないんじゃないだろうな…。


「申し訳ないのですが亜人のお客様を怖がるお客様もいらっしゃるので別々とさせて頂いております」


 公衆浴場か海水浴場でタトゥーが禁止されてるのと同じようなものか、納得はできるけど。


「ちなみに個室は当施設最上級の設備を整えており、疲労回復間違い無し、貴族の方などからは絶賛されるほどの個室です」


 ヤタの性別のハッキリした答えを知るには個室が1番だが…。それでいいのか?


 ヤタさんもなんだか個室をすすめてる気がするし?良いのか?


「それじゃあ、こ、こ、こ、こ」

「こ?」

「個室でお願いしま〜す!」

「「!?」」

「パ、パリカー!?」

「ありがとうございます!では金貨3枚のお支払をお願いします」

「え、あ?」

「ほらほら、早く支払って!」

「あ、ああ?」


 パリカーに促されるまま俺は金貨を支払う。


「ごめんね〜、せっかく二人っきりだったのに」

「かまわない」

「え?いや?」


 俺が抵抗あるんですけど…。

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