■草原_赤/11/12/11:25■
俺は柔らかい草の上で倒れた。身体が非常に重く、少し動かすだけでも激痛が走る。この痛みは過去に経験した事があるような……。
「はぁ…はぁ…はぁ…、すみません」
「ううん、よく頑張ったよ、えらいえらい」
うつ伏せで倒れた俺は軽く頭をポンポンとタッチされた。何だろう、今なら犬の気持ちが今分かりそうな…いやいや、ないないない。
馬鹿な事を考えつつ動かないでいると、ヤタが何やらリュックをあさりはじめた音がする。
息が切れている状態では話せる気もしないので、痛みについて考えていると小中学生で経験した『成長痛』『筋肉痛』に似た痛みなのではないかと思えてきた。
さすがに31時間25分起きている状態なので、身体が限界を知らせるには十分な激痛だと思う。もうそろそろ休みたいというのが正直なところだ。
「あった」
ヤタがポツリと呟く。ガサガサ聞こえていた音は止み、リュックが閉められる音が聞こえた。
パキッという音とトクッという音が聞こえ、独特の匂いがただよってきた。
「飲んで」
ヤタはそう言うと地面とくっついている俺の口元付近に手を差し伸べてくる。
あれ?そういえばヤタの服装は…。
もしかして視線を少し変えれば性別を判断できるのでは…。
俺の中の悪魔のと天使が戦っていると再び声が聞こえてきた。
「飲んで」
「は、はい!」
よこしまな気持ちを見透かされた気がして俺は差し出されていたものに視線を移す。
ペットボトルの蓋に赤い液体が入っている。
「こ、これはもしかして…」
「赤い3倍」
まだだ、まだ眠れんよ!!!




