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つまらないお茶会《シャルロットSide》

お茶会の真ん中の席に座っている、赤髪で短髪の少女が俺だ。


俺の名前は、シャルロット、15歳。一応公爵令嬢だ。自由奔放な性格なせいか周りから好奇の目でみられることもあるが…まぁ、お得意の猫かぶりでなんとかなっている。


隣に座っているのが幼馴染で腐れ縁のレノ。幼馴染の贔屓目を差し引いてもイケメンの部類に入る男でしかも、王家の血筋だった気がする。そして、俺はこいつがいると帰るのが遅くなるから嫌いだ。


「どうしたの、シャルちゃん?俺の顔を見て何か考えているようだけど…あ!もしかして、俺に惚れちゃった?」

「滅べ。」


危ない、死ねと言いそうになった。それにしても暇だ。つまらなすぎるだろこのお茶会。後さっきから、男どもが近寄ってきてうざい。まぁ、なかなか婚約しないからこうなってるんだけど。


「飽きた、帰る。」

「シャルちゃん!?また、怒られちゃうよ!」

「うるさいぞ、レノ。私は婚約者を探すためにここに来たわけではない。」


そういうと、レノが前に立ちはだかって来た。


「そんなこと言わずにさぁ…シャルちゃんが帰ると俺まで怒られちゃうの!」

「そんなこと、私には関係ない。邪魔だ、どけ。」

「嫌だよ!絶対どかない!」


こうなったら、しょうがない…走るしかないか。


「あっ、あの!シャルロット様!」

「…どうかなさいましたか、メイ様。」


この令嬢は俺の同級生で、「今度の休みの日に家でお茶会をするの。」とかいって俺をお茶会に誘った人だ。


「もう少し、お話いたしませんか。」

「…メイ様がそうおっしゃるのだったら…もう少しここにいようかしら。」

「そうですか!良かったです!」


チッ、邪魔が入った。でも、メイ様に言われたらここにいるしかないな…もう少ししたら帰ろう…


「何で!メイちゃんの言うことはきいて俺の言うことはきいてくれないの!?」

「日頃の行いかしら。」

「酷い!言葉も丁寧になってて気持ち悪いし!」

「殴るぞ。」

「もう殴ってるじゃん!」


うるさいから黙っててほしいな…


「と、ところで、シャルロット様とレノ様はどのような関係ですの?」

「もちろん、おさななじ…「ただの腐れ縁ですわ。」えっ、」

「どうしたの、レノ。何か文句でも…?」

「どうしたもこうしたもじゃないよ!腐れ縁って何!」

「うるさい、黙れ?」


メイ様がポカンとしてる…


「メイ様…大丈夫ですか…?」

「ハッ!大丈夫ですわ。お二人はお付き合いなさっていないの?」

「誰がこんな馬鹿と……じゃなくて、私とレノではつり合いませんわ。ねぇ、レノ?」

「そ、そんなことないよ!この際婚約しちゃう?」


ふざけているのか、この馬鹿は…やっぱ帰ればよかった…


「まぁ、レノ様とシャルロット様が!」

「いえ、そんなこと絶対にありえませんわ。」

「絶対なんてないのですのよ。私は、レノ様とシャルロット様お似合いだと思います。」

「それは嬉しいわ、でも今は誰とも婚約する気はないの。」


あー、一生独身がいいなー。そんなこと言うと母様に怒られるけど…というか、なんでこんな馬鹿と私がお似合いなわけ、目が腐っているんじゃないか。


「やっぱり私、今日はお先に失礼するわ。あとはレノとでもお話して。」

「は、はい。私こそ引き止めてしまいすいませんでした。」

「いいえ、引き止めてくれて嬉しかったわ。レノ、メイ様と仲良くね。」

「えっ、ちょっ、シャルちゃん!?」


ふぅ、なんとかうまく逃げれた。レノには後で何か言われそうだけど無視しよ…


馬車までついたら、家に帰ってそしたら武術の稽古でもしよう…


「うぉっ!」

「きゃあ!」


ヤバイ、誰かにぶつかって野太い声を上げてしまったことはどうでもいい。だが、むこうは「きゃあ」と声を出すくらいの乙女(だと思う)人だ。怪我があったら責任を負わなくてはいけない。そうなると家にも帰れないし、めんどい。


「あの…ぶつかってしまってごめんなさい。お怪我はございませんか。」

「あぁ、大丈夫だ。こちらこそすまなかった。」


ん…?男?さっきの「きゃあ」という声はこの人から…?


「あの…さっきの「きゃあ」というのは…?」

「さっ、さっきのは忘れろ!」

「いえ、忘れませんわ。私、自分の次に人の弱みが好きなんですもの。」


弱みを握ればそれで脅して家にはやく帰れたりするからな。


「なんで、そんな最低なことが言えるんだ…」

「そんなことどうだっていいじゃないですか。とういうことで私は帰ります。」

「おっ、おいちょっと、待て。」

「待てと言われて待つ人はいません。それでは。」


後ろから、声が聞こえる……めんどい帰ろう。

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