プロローグ
初作品です
拙い文章ではありますが、少しでも読んでくだされば嬉しいです
プロローグを増やしました
今から約2000年前、魔界と人界にまだ交流が会った頃、二つの世界を脅かす異変が起こっていた。
魔界では魔力が生命の根源とも言える魔力が枯渇し始め、人界では異常気象などの影響で生態系が崩れてきていた。長らく続いていた歴史の中でも記録がないことばかり起こっていたため、二つの世界の誰もが混乱に陥っていた。至る所で奪い合いなどの争いが起こり、特に人界の人々と魔界の人々の力の差による争いが目立っており、今までの交流が嘘のように対立していた。
魔力も自然も崩壊寸前で人々は明日を生きるために争う。そんな日々が長いこと続き、滅亡するのではないかと囁かれ始めた頃、一人の人物が人界の異常気象を止め、生態系を元に戻し、魔界の残り少ない乱れた魔力を正常な量に戻した。
その者は、人界の陰陽師と魔界の吸血鬼との間に生まれた少女であった。少女は全ての力を使いきりそのまま命を失った。その少女は救世主として讃えられ、人界では姫、魔界では美しい吸血鬼とされ、いつしか“吸血姫”と呼ばれ、崇められるようになったという___
ブツッ___
「いっ………!?」
何かが皮膚を突き破った音と、少し幼い声をした少年の声。
その声の主である少年は、何も考えることができないまま、爽やかな石鹸と仄かに香る桜の香り、そして発熱したように高い体温を感じていた。
目に入るのは、月光に照らされ、白銀にも見える絹のように美しい真っ直ぐな白髪。
どこか頭がふわふわとした浮遊感が全ての思考を遮断する。首筋に感じる痛みでさえ心地よく、このまま身を任せていたい。何にも、誰にも邪魔をされたくはない。
少年は思う。
永遠にこの時間が続けばいい_____