開幕と閉幕と始まり
タグ?キーワード?なんか違うような気がします
弱肉強食の世界とは、よくいったものだ。
自然界における強者は弱きものを喰らい、その弱きものはさらに弱きものを喰らう。食物連鎖の一つだ。
これは、自然界を支配している法則。即ち、これが自然界の摂理である。
この理に該当するのは人間界も同じだ。
例えるならば、そう。国の権力者だ。
自らの国を作る大統領は、最も強き位置に値する。ならば、やる事は決まっているだろう。
弱き国を排除する。言い換えるのであれば、弱き国を喰らう。
このような考えをする国の権力者によって、日本はまた巻き込まれた。
それが、一月一日。第三次世界大戦の開幕だった。
日本は第二次世界大戦で学ばなかったのだろうか。
戦争をして、何を得て何を失ったのか。
得たものは、家族や友を失ったことを得た。語弊があるかもしれないが、これが得たものでもあり、失ったものである。
なのに、何故また繰り返そうとするのだろうか。
また大勢の人が目の前で命の灯火を消さなくてはならないのだろうか。
大人達の勝手な行動に何故、平和に生きたいと願った事を潰されてしまうのだろうか。
「あぁ、生きたい」
少年が呟いた瞬間、全てが白に染まった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
5月8日の日に第四次世界大戦が終了した。
そして一週間が経った5月15日の今日。
終戦が訪れても依然として、死の連鎖が止まる事は無かった。
飢えと空腹に耐え兼ねず命を落とす幼き子。核兵器として使われた核弾頭の中に搭載されていた物質によって、内部被爆が起こり、通常よりも肌や体が倍に膨れ上がる。
故に命を余儀なくされる老若男女問わず、多数な人が犠牲になった。
確実に訪れるであろう自らの死を恐れ、逃げる事は出来ないと諦めた人は、自らの命を経つ者もいた。
そして今。
それでも生き残った日本人はーー
この全宇宙から消えた。
本気で考えた作品です。