『体育会系の部屋』
体育会系:スポーツに励む者達。根性論を多用する熱血患者。
「前回が好評だったらしく、体育会系の部屋として出現したな」
「誰に好評だったの?」
「さあ。お題の人じゃないか?」
「お題の人は完璧に文系だね」
「いや、理系かもしれないぞ」
「体育会系でないことは確実だよね、それ」
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「そういえばさ、漫画とか小説の題材になる部活って、文系と体育会系だと完全勝利するのは体育会系だよね」
「まあ、昨今は駄弁る軽音部とか、体育会系まがいの吹奏楽部とか流行ってるけどな。大体、題材にしてなくともキャラが所属してるのは体育会系の方が多いかもな」
「どうしてかな?」
「簡単だ。野球の部屋と同じ理論。それと、単に運動部が多いだけだ」
「あ、それ言えてるね」
「つまり、創作サイドから見ても、体育会系は書きやすいんじゃないか?」
「確かにそうだね。ユニフォームがあるのは体育会系だから、見てて制服との変化があるから面白いかも」
「それと雰囲気な。そういうのって大体、どこの体育会系でも二分するだろ」
「そうかな?」
「ああ。努力しない連中の集まりに熱血教師化選手の出現で変わるか、元から全国レベルの部活か。そのどちらかだ」
「ど、努力してない部活は?」
「あるだろうが、題材にならん」
「た、確かに。でもコメディに需要ありそうだよ」
「……そうか。そっちがあったか。活動しない生徒会も含まれそうだな」
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「体育会系のイメージは、大声って感じがするよね」
「ああ、あれな。大声で返事するやつだろ。……でも、古いんじゃないか?」
「イメージが固定化されてない?」
「それは、言えてるな……」
「声を出すことって、スポーツで重要なのはわかるけど、その常識を日常生活に持ち込む人って、正直引くよね。その人に言いたいよ。それじゃああなたは、海外の右側走行でも左側を走るんですか? って」
「そういう風潮があるのは、確かだな。……まてよ? 俺は今、世界の真理に辿り着いてしまったかもしれん」
「え?」
「この世界は、体育会系に支配されてるんじゃないか?」
「い、言い過ぎだよ……体育会系にタックルされるよ」
「いいや、そんな気がしてきた。例えば、時間厳守とかあるだろ。あれはきっと体育会系の思考だ」
「……そうかな? 日本人の思考だと思うんだけど」
「じゃあ点呼はどうだ? 声を出せって強制されるんだぞ。普段から大人しい奴にとっての最大の壁になるぞ」
「で、でも、実際にいるかどうかわからなくなるし、それが体育会系ってことはないんじゃないかな?」
「そんなステレオタイプな物の見方はやめろ!」
「お兄ちゃんに言われたくないよ!」
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「そもそも、体育会系って言葉自体があるのがいけないと思うんだが」
「それはそうかも……だれが言い出したのかな?」
「流行語と同じなんじゃないか?」
「とある作家が本に書いたりとかね」
「文系や理系ってのはイメージ付きやすいけど、体育会系は幅広過ぎるよな」
「言えてる……スポーツが趣味の人が全員そうってことじゃないもんね」
「だからって、スポーツの部活に所属してたら体育会系ってことでもないだろうな。大会優勝を目指してる部活と、仲良し部活じゃ考え方も違うだろうし」
「結局、体育会系って言葉で限定するのは駄目ってことだね」
「いや、俺は叫び続ける」
「……お兄ちゃんみたいな人がいるから、体育会系が滅びないのかもね」




