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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
2LDK(51~100)
60/102

『混浴の部屋』

 混浴:男女が同じ浴場で入浴すること。


「どうしてこうなった……」


「気付いたら混浴してたね」


「服を脱いだ記憶もないんだが……それよりも、部屋の中に温泉が設置されてる事態に驚きを隠せないな」


「さすが、お題の人は何でもできるんだね」


「『何でも』の域を越えてるだろ、これは」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「お兄ちゃん、興奮してきた?」


「何言ってんだ、お前は」


「だって、よくあるバラエティ番組のタオルを巻いてるわけでもなく、かといって湯気で隠れるわけでもない世界だよ。実は私、全裸ってことになるよ!」


「ふうん」


「三文字!? 感想三文字!?」


「湯加減はいいな」


「湯加減に関する感想の方が長い……こうなったら!」


 ザパアン!


「どうしたんだ? 急に立ち上がったりして」


「ふふん。お兄ちゃんに私の全部を見てもらって――」


「妙な光が、重要な場所を守ってるから安心しろ」


「こ、光線で来たか!」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「落ち着いたか?」


「うん……今考えると、お兄ちゃんに裸見せるなんて恥ずかしすぎたよ。責任、とってくれる?」


「責任は取らんが、落ち着いて何よりだ。温泉はゆっくり楽しむものだからな」


「あ、そうだ。温泉ならではのトークしない? 今回はサービス回だし」


「……温泉ならではのトークって、なんだよ」


「そうだなぁ……」


「そもそも、景色も何もないのに混浴っておかしいだろ。大体の混浴って露天風呂じゃないのか?」


「あ、それだね! ちょっと待ってて!」


 バシャア!


「あいつは、やはり恥じらいを捨ててきたのだろうか」


「これをこうして……ほら、いつかの部屋みたいに天井がオープンしたよ」


「もうそのシステム、憶えてすらいなかったぞ」


「これで星を眺めながら……あ、私、もしかして全裸?」


「(ようやく気付いたのか……)アホだな」


「へ、へ、へっくしょん!」




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