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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
1LDK(1~50)
6/102

『風邪の部屋』

 風邪:辛い。人それぞれ症状が違う。


「――というわけで、お兄ちゃんが風邪をひいてしまいました」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「なにが『――というわけ』だ。げほっ、ごほっ」


「だって今回のお題は風邪なんだよ? タイミングよくお兄ちゃんがマスクしてるんだから、最高のお題だよ!」


「俺が風邪を引いたからこのお題になったような気もするけどな」


「そうだ、お兄ちゃん」


「なんだ?」



「キスしたら風邪ってうつるのかな?」



「しらん。未経験だからな」


「じゃ、じゃあ私とディープでテイスティなファーストキスをかわそうよ!」


「妹とキスなんてお断りだ」


「えぇ~~。じゃあ、一分でいいから」


「何分するつもりだったんだ」


「軽く、三十分かな」


「それはディープというより、狂気の沙汰だ。殺す気か」


「えぇ~~。これくらい普通だと思うけどなぁ」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「……大体、風邪引いて嬉しいのか?」


「もちろんだよ!」


「その心は?」


「お兄ちゃんに甘えながら看病してもらえるから」


「それは無理だ」


「え?」


「俺も風邪だから」


「あ、そっか」


「――にしても、季節外れの風邪にかかるとは。結局、風邪の予防って何が効果的なんだ?」


「う~~ん。毎日お薬を飲んで免疫をつけておくとか」


「それは、逆に危険だと思うぞ」


「そっか」


「小学校とかだと、手洗いうがいをしっかりしましょうとか言われたな」


「手を洗うのは分かるけど、うがいはどうしてするの?」


「さあ、歯周病のケアじゃないのか?」


「お兄ちゃん、私が知らないからって適当なこと言ってるでしょ」


「そういえば、風邪は万病の元とも聞くよな」


「あ、逸らした!」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「とにかく、気をつけておけよ。風邪は流行りだすと一気に広まるから、ちゃんと予防しておかないと、お前も風邪を引くことになるぞ」


「大丈夫だよ、お兄ちゃん」


「やけに自信満々だな」


「もちろん」


「あ、そうか。なんたらは風邪を引かないのか」



「……ふふん。バカはバカでもお兄ちゃんバカですが、なにか?」



「うん、お前はバカだ」


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