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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
2LDK(51~100)
56/102

『セカンドシーズンの部屋』

 セカンドシーズン:二期。なんでこれが二期やんの?と思える作品も多い。海外ドラマにとっては110メートルハードルでいうところの、二つ目のハードル。


「またしても、お兄ちゃんが腐りそうなネタになってしまった」


「ふ、ふふ腐腐腐腐腐腐腐腐腐!」


「お兄ちゃん、途中から笑い方が腐りきってるよ」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「思ったんだよ。俺には個性が少なすぎる。こんなんじゃ時代に置いていかれるってな」


「個性が無いと時代に置いていかれるなら、ほとんどの人が取り残されそうだけど……」


「だから、これからは腐ったキャラも追加していこうと思うんだ」


「い、意味わかんないよ。でもでも、普通のお兄ちゃんも見られるんだよね」


「何言ってんだよ。一回憶えたら、止められないものだろ」


「やめて! そのセリフは、何かとあれだから!」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「ま、とりあえず、セカンドシーズンの部屋だったな」


「(情緒が、不安定になってる……)」


「セカンドシーズン、これはよく聞くよな。ドラマとかアニメで常連だ。まあ、海外ドラマはセカンドどころじゃないけど」


「そうだね」


「だが、一つだけ許せないものがある」


「え?」



「これで最後だのラストだの言ってたくせに復活する。あれだけは許せん。ラストなんたらって題名にしたくせに、数年後に復活のなんたらってするのは特に許せん」



「ああ、確かに。最後だから観賞用にブルーレイを買おうってなって、その次の年に第四弾、とか言われると正直言って、もう見る気になれないよね」



「そうだな。最後と割り切って見ていたのに、その続きがあるとか。こんなの、ファンへの裏切りと、大人の欲望が目に見えてわかるから、怒りしかない」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「映画に漫画に小説……そういうのって、割と多いよね」


「続くパターンにも色々あるだろ。同じ世界観のくせにスピンオフ始めたりとか」


「子供が主人公になるパターン……例を挙げたらキリがないね」


「そうだな……つまり、最後ってフレーズを客寄せに使うのは、どうかと思うわけだ」


「同感」


「……駄洒落か?」


「違うよ! で、でもでも、私達はそう言うの気にしなくていいから、無敵じゃない?」


「ま、最後となったらきっと漢字は『最期』だろうからな」


「それ死ぬやつじゃん! 私達の最終回って死が待ってるの!? 余計なフラグ立てないでよ!」


「オーディエンスの皆様、今日をもって――」


「急激に終わらせないよ!! 反転してセカンドシーズン突入だよ!」


「……そもそも、ファーストシーズンすらやってないだろ」


「ふふっ、それはラスト理論と同じだよ!」


「俺達も同類になってしまうじゃないか」



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