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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
1LDK(1~50)
38/102

『アゲアゲの部屋』

 アゲアゲ:テンションが上がっていること。


「えっと、この部屋では常にテンションを保っていなければ罰ゲームがあります。だって。お兄ちゃん、テンション上げてこおおお!」


「はっ、そんなことできるわけ――」


 バシャアアアン!


「……」


「ど、どこからともなく水が! 何て恐ろしい部屋なの?! お兄ちゃん、大丈夫!?」


「大丈夫に決まってええええええええ……る」


 バシャアアアン!


「て、テンションの上げ方が雑なんだよ」


「どうしろってんだよ!」


「お、今のはセーフみたいだね!」


「……そうか。最後に『!』を付ければいいんだな!」


 バシャアアアン!


「だからなんでだよ!」


「お兄ちゃんがキレると、判定はセーフみたいだねイエエエエエエイ!!」


「馬鹿にしてんのかっ!?」


「ち、違うよ! 私がお兄ちゃんのこと馬鹿にするわけないじゃん!」


「じゃあどうして判定がセーフなんだ? テンション高いんだろ?」


 バシャアアアン!


「あ、ああ……お兄ちゃんが濡れ過ぎて服が透けてセクシーに…………濡れても、いい! むしろ濡れて!」


「おい、こら」


 バシャアアアン!


「……」


 バシャアアアン!



「あはははははははははははははははははははははははは!」



「お、お兄ちゃんが壊れた!」


「そうさっ! なりふり構ってなんかいられるか! これで――!」


 バシャアアアン!


「なんでだよっ!」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「やっぱり、キレてないと駄目みたいだね。お兄ちゃん、心の中が冷めてるって見透かされてるんだよ、きっと。でも、そんなお兄ちゃんも、私は好きだよ」


 バシャアアアン!


「……だ、大丈夫か?」


「ほ、ほら! 今のよかったでしょ! 好感度アップでしょ! だって水かぶってるってことは真剣に心配してるって証拠だし」


「いや、単純に愛が冷めてるんだろ」


 バシャアアアン!


「そんなことないもん! それよりも、ほら、私も濡れちゃった~~。チラ。下着すけちゃううう! チラ」


「興味ないな」


 ……シーン。


「ニヤリ」


「判定どうなってんだよ! 俺が妹の濡れた姿みて興奮してるってのか!」


「お兄ちゃん、もっと見ていいんだよ!」


「知らん」


 バシャアアアン!


「もう、お兄ちゃんってばツンデレなんだから」


「……誰か助けてくれ」


 バシャアアアン!



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