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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
1LDK(1~50)
25/102

『噂話の部屋』

 噂話:誰かが流す。ほぼ悪意。


「お兄ちゃん、噂話ってどこまで信じる?」


「真っ向から否定する」


「うわー、久しぶりの夢無きお兄ちゃんだ。でも、そんなお兄ちゃんも好き!」


「で、噂話だったよな」


「最近、好意のスルーが激しくなってる気がするよ」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「噂ねぇ……あれってそもそも、どうやって発生するんだ?」


「そりゃあ、誰かが流すんでしょ?」


「ふうん。でも、よく上手い具合に伝わるよな。例えば、Aくんがいるとするだろ?」


「急に授業みたいだね」


「まあ、聞いてくれ。AくんがBくんに噂を話す。この場合、XさんとYくんの密会現場を目撃したとかにしておくか」


「なんか、生々しいね」


「それでだ。Bくんに友達がいなかったらどうなる」


「それは……噂が止まるね」


「そうなる。交友関係が広くても、さすがに校舎全域に噂が広まるってのは難しいと思うんだよ」


「でもでも、Aくんが見境なしに言いふらしたら?」


「まあ、Aくんには悪いが、アホだな。そんなことしたら、自分たちを見たのがAだってばれるだろ。XとYに」


「そうかな?」



「そして報復編が始まる」



「急にドロドロ展開!? きゃ、却下!」


「つまらないな。そういうわけで、広めるのもリスクがある」


「あるかもしれないけど、そんな血まみれの展開はないと思う」


「そこで、噂が伝わる理由を考えてみた」


「そ、その理由って?」


「AくんとBくんの話を聞く、聞き耳を立てた噂好きのCさんがいたんだ」


「……へぇ」


「おい、反応薄いな」


「だって、なにも驚かない展開だもん。考えたら、噂の広がりかたって無限にありそうだし」


「……やめるか? このお題」


「うん」


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