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俺と妹のただならぬワンルーム  作者: お題の人(新増レン)
1LDK(1~50)
22/102

『野球の部屋』

 野球:メジャーなスポーツ。


「野球したい人この指とまれ!」


「……」


「せめてお兄ちゃんは止まろうよ! お題が進行しないよ!」


「なんだよ、今の誘い方。盛大に古いだろ」


「誘い方に古いも新しいもないよ! 放課後の河川敷の設定だよ!」


「思いっきり古い感じが漂ってるじゃないか。……第一、二人で野球なんてできないだろ。出来てキャッチボール程度だ」



「成程。お題の人は私とお兄ちゃんの仲を深めるべく、敢えて会話のキャッチボールをせよとのことなのかな。も、もしや! 心の、キャッチボール? 大賛成ですっっ!」



「そうだな、やっぱり木曜日よりも金曜日の方が嬉しいよな」


「いきなりのエラーだよ! キャッチする気ないでしょ!」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「はぁ……野球だっけ? そういや野球ってさ、どんな漫画にも出てくる可能性高いよな」


「あ、それわかる。野球漫画も多いよね。あれってどうしてかな?」


「さあ、ネタ切れだからじゃないか? きっとお題の人もネタ切れなんだ」


「わーわー! 何も言ってませんよ!」


「急にどうしたんだ」


「だってお兄ちゃん、いきなり漫画家を敵に回すんだもん。いい? 漫画家は敵に回さない方がいいよ」


「随分と説得力がありそうでないな。理由はあるのか?」



「だって、漫画家だよ? ネタにされて弄ばれるよ! 私なんて可愛いからすぐモデルにされて、漫画の中でゲテモノに痛めつけられるんだよ!」



「ああ、そんなことか」


「そんなこと? 甘いよお兄ちゃん!」


「(なんか、いつも以上に熱狂的だな)」


「ネタにされたら、色んな人の手に回るってことだよ。恥ずかしくて外歩けないよ!」


「大袈裟な奴だな。第一、許可なくネタにされたら訴えてやればいいんだ」


「お兄ちゃんだけは敵に回しちゃいけない気がするよ」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「……あ、お兄ちゃんが野球選手になればいいんじゃない?」


「あのな、こんな口だけのインドア派がなれると思うのか?」


「自覚、あったんだね。……でも、お兄ちゃんならなれるよ! 根拠はない!」


「じゃあ、どのポジションが似合うと思う?」


「え? えっと、監督じゃない? ほら、口うるさそうだし」


「……教えてやる。未経験者で監督になるのは不可能に近い」


「でもでも! それこそ漫画の世界なら!」


「やはり、漫画に逃げたか」


「し、しまった……! どうしよう、お兄ちゃん!」



「仕方ないことだ。誰でも大体ルールを理解しているようでしていない野球は、身近で題材にしやすいから、息抜きにテレビをつけた漫画家が枝豆とビールを片手に『よし、次は野球回だな!』って張り切ってネームを書き上げてしまうんだよ」



「お、恐ろしい……野球の魔力ってやつだね! もしくは甲子園の魔物だね!」



「後半のは全く別の代物だが、これは野球が恐ろしいんじゃない。楽な方に逃げようとしてしまう人間の本質が恐ろしいのさ。そして終わってから気付かされる。ルールもろくに知らないまま書くと、ガチ野球ファンによってSNSが炎上するってことを」



「あわわわ……」


「だから、俺達は野球に逃げないでおこう。それに、ここが漫画の世界じゃなくてよかった」


「そ、そうだね! お兄ちゃん天才!」


「ふふっ、三冠王と呼びたまえ。……あ、これって怒らせるやつじゃないか?」


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