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Por-Ker-F-Ace

作者: 雪つむじ
掲載日:2015/11/06

養豚場って知ってます?

子豚から親豚まで、一列に並んで。

小さいころは、近付くのも嫌だった。

変なにおい。

夜な夜な聞こえる叫び声。

入り口には、黄色と黒のバイオハザード。


でも、豚肉は好きだった。

食卓に上るのは、大体豚肉だった。

生姜焼きとか、豚汁とか。

サラダにも乗っていたっけ。

向かいの小屋の中身が、こうやって出てくるんだな。

そう思いながら、毎日の食卓だった。


電車の人の顔はどうだろう。

子供から親まで、一列に並んで。

小さいころは好きだったけど、あの臭いは嫌だった。

何とも言えない、こもった油の臭い。

ギシギシと悲鳴を上げるバネの上で、右へ左へ。

発車のベル、閉まったドアに蹴りを入れて笑いながら離れていく人たち。


穀物を食べて、屋根があって、とりあえずみんな同じ側を向いて。

分類するなら、哺乳類でしょ、とか、肌色はピンクだよ、とか。

臓器移植だって出来ちゃうんじゃないの、とか。


養豚場から豚が逃げたぞって、大人たちが走っていく。

自分たちを押さえつけるために。

野良猫に子豚が食われたぞって、子供たちが逃げ回ってる。

ギラギラ光る目から逃れるために。


学校を卒業して、就職して。

いい成績だったって、エースにはなれなかった。


だから、表情を崩さず。

豚の皮を被って生きる。

ありがとうございました。

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